15/57
15.お願い
「お願いがあるの」
君はいつも決まってそう言う。
上目遣いで、微笑んで。
甘え上手な君は、僕がその表情に弱いことを、きっと知っている。
それでも、この拷問のような役得を、他の誰にも譲りたくはないから。
「何だい?」
結局、今日も僕はあっけなく陥落する。
良いように使われているようで、情けなくもあるけれど。
君の小さく可愛らしい“お願い”を叶えてあげられる自分が、少し誇らしいとさえ思った。
「お願いがあるの」
君はいつも決まってそう言う。
上目遣いで、微笑んで。
甘え上手な君は、僕がその表情に弱いことを、きっと知っている。
それでも、この拷問のような役得を、他の誰にも譲りたくはないから。
「何だい?」
結局、今日も僕はあっけなく陥落する。
良いように使われているようで、情けなくもあるけれど。
君の小さく可愛らしい“お願い”を叶えてあげられる自分が、少し誇らしいとさえ思った。
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。