プリキュアやりすぎ仮説~ドキドキビッグクランチ篇~
※ネタバレあり
小説版『ドキドキ!プリキュア』。
みなさんはもうお読みになられましたでしょうか。
私の場合は、すぐに完売したためかまだ店頭に並ばなかったのかとにかくすぐに読む事ができなかったのですが、先日なんとか読破いたしました。
内容は、脚本家さん繋がりでまさかのキャラが登場したり、設定上はいるけれどアニメ本編では登場しなかったあのキャラが登場したり、とにかくいろいろと盛りだくさんでアニメ本編を見ていなくても楽しめました。
そして小説版を読んだみなさん。
最後まで読んでお気づきになれましたでしょうか。
とあるサイトでは残念ながら、前作『スマイルプリキュア!』のラスボスである皇帝ピエーロと同じくラスボス(笑)にカテゴライズされてた(気がする)プロトジコチューが、思ったよりも厄介な存在である可能性を。
いや、人間の負の感情のエネルギーことジャネジーさえあれば何度でも復活するとか、そんな次元のお話ではありません。
もっと根本的なお話です。
※
小説作中においてプロトジコチューは『原初の闇』と呼ばれていました。
ちなみに言っていたのは、プロトジコチューによって生み出された、七つの大罪をモチーフにした幹部クラスのジコチューの一体にして、残念ながらアニメ本編において主人公達とは戦わなかったゴーマです。
ついでに言えば、同じく七つの大罪の幹部ジコチューの一体であるベールも同じ名称を言っており、そして彼によれば、プロトジコチューとは神様が『光あれ』と言う前から存在している、闇の根源と言うべき存在らしいです。
そしてここまで言えば。
アヤツを思い出す方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。
同じく宇宙誕生以前より存在していたゴーヤーンを。
ていうかゴーヤーンとプロトジコチューって、起源を同じくしているんじゃありませんかね。
いやそれはそれでなんであんなにスペックに差が出たのか。
いや、プロトジコチューも強いんですけど、たった一話しか登場しない上に最終形態となったキュアハートにフルボッコされた上にアイデンティティの矛盾を指摘されて……さっきも言いましたけどラスボス(笑)ですよね。
いや、最初はキングジコチューをラスボスにする予定だったらしいですが、中の人の演技力が高かったおかげで、プロトジコチューという存在を出さざるをえないような状況になった、っていうのは知っていましたが…………うん、ええ(苦笑
だけどある日、ふと思い出しました。
プロトジコチューと同じく、本当はデタラメな存在ではあるけれど、なんらかの理由で無様な感じになる、そんな設定のラスボスの存在を。
そしてその存在とは。
アニメ版の三部作のゴジラの最終作『星を喰う者』に登場した高次元怪獣ギドラです。
あれはホント、理不尽の塊とでも言うべき敵でした。
こちらの攻撃は通用しないのに、向こうの攻撃は一方的に通用するなど……どう倒せばいいのか分からん敵でした。
しかしそんなギドラにも弱点はありました。
こちらの世界で好き勝手をするには、こちらの世界に、観測者が存在しなければいけないのです。
ここからはネタバレになりますが、劇中のラストにおいてその弱点を突かれて、ギドラはこちらの物理法則に囚われゴジラ・アースの攻撃が通用するようになり、なんとか向こう側の次元に追い返す事ができました。
そしてそんなギドラと同じく、プロトジコチューも…………ドキプリ世界の宇宙の法則に囚われた結果、あんな残念な感じのラスボスなってしまった可能性があるんじゃないでしょうか。
※
ベールは『光あれ』な感じで説明をしましたが。
現代における宇宙誕生の常識を念頭に置いた上で、改めてその事について考えてみましょう。
まず初めに、プロトジコチューやゴーヤーンの本体と言うべき虚無の世界がありました。
そんな世界で、ビッグバンが発生して宇宙が生まれます。
最終的に、現在に至るまでに二百六十七億年も存在し続ける(最新の研究では、宇宙の年齢は『疲れた光仮説』が生まれた事で二百六十七億歳とも言われている)事になる宇宙が。
生まれたばかりの宇宙は外側の虚無の世界の影響を受けやすい存在でした。
そしてそんな影響の果てに、宇宙の中に虚無の要素が入り込みます。
宇宙にとっては命を脅かしかねない、ばい菌や毒のようなモノでした。
しかし、かつて人間が菌類を取り込み進化したように、宇宙も宇宙で逆にそれを取り込み、自分の進化に利用しました。
そうした中で取り込まれた虚無の要素は、それを取り込んだ事で生まれ変わった宇宙の法則の影響でいろいろ変化を遂げ、本来は、砂漠化という現象の如く自我がなかったハズの虚無の要素=プロトジコチューに自我が生まれてしまいます。
※
もしかすると、こんな背景があったんじゃないでしょうか。
そんでもって、アニメ本編においてはキュアハートに、アイデンティティの矛盾を指摘されてましたが、もしプロトジコチューが上述の通り、本来は心を持たない現象も同然の存在であったとしたら、矛盾がなくなるんですよ。
だって、砂漠化を始めとする人類にとっては嫌な印象を受ける現象は、意思とか論理とか通用するようなモノじゃないんですから。
そして残念ながらアニメ本編においては、自分以外の全てを滅ぼさんとする意思が生まれてしまっているから、残念なラスボスになってしまっている…………その可能性があるとは、思えないでしょうか。
そして、もしもこれが本当であれば。
さらに言えば、虚無の要素がドキプリ世界に入り込む余地が未だに存在しているとするならば。
いずれさらに強大な存在――皇帝ピエーロやブラックホール級の大きさにして、かの石川賢先生が生み出した化け物こと時天空の欠片並みにチートな『原初の闇』の分身体、と呼ぶべき敵が現れる可能性も、捨てきれないのではないでしょうか。
そして、もし本当にそんな敵が現れたら……今度は、プリキュアシリーズ三作目における究極最終必殺技にして、花鳥風月砲とも呼ばれてるプリキュア史上最強の技である『プリキュア・スパイラル・ハート・スプラッシュ・スター』でも倒せるかどうかは分かりません。
いや、むしろ追い返せれば良い方なのではないでしょうかね。
時は
我の味方だ
我はただ焦らず
待つだけでいい
プリキュアがいなくなる“その時”を(◞≼⓪≽◟⋌⋚⋛⋋◞≼⓪≽)