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⑵『悪を正す』
⑵『悪を正す』
㈠
心の病というものを、浄化するため、俺は悪を正す生き方をしようかと、思うに至って居る。何も難しいことではない。善たる自己の精神が、悪の発露を発見した時に、その悪を、半ばメタファで、会話で以って、悪を正せば良いのだ。
㈡
人は時に、悪に飲まれることがある。俺自身の人生を遡及しても、やはりあの時は、悪人だったのではないか、と思い出すことがある。そんな時、善人が、俺の悪を正し、つまり、批判することで、俺は正気に返ったことが有ったと記憶して居る。
㈢
それは違うんじゃないか、という言葉、その言葉は、何も喧嘩を売ることではない。ただ、それは悪ではないか、と問うているのである。悪を正しているのである。俺はふと、悪を正すことは、悪いことではないと、思い出したのである。