第一章 転校生、音暖さん。
こんにちは。みーらん。です。
今回は、ありえないけど、ちょっと身近に思える。こんなことがあったら。をテーマに書きました。
恋のちょっと変わった甘酸っぱいレモネードを思う存分にお楽しみください。
「さあ!みんな最後の曲だよぉ!楽しんでるかな!」
「「「「「「「「「「「「「「「「「いぇっー!」」」」」」」」」」」」」」」」」」
「いいよ、いいよ!さあ、いくっぞ♥」
もう、僕は感動で胸がいっぱいだ。
彼女達がついに、全国ツアーを開けたんだ。
顔に浮かんだうっすらの汗すらも、僕は見てしまう。
センターの掛け声担当、ミラ。
ツインテールのピンクの髪、これでもか!と言うほどに大きなリボンに、ふわっふわのメイド服。
彼女達は、「めいべす!」というアイドルグループだ。
最近では、YouTubeの再生回数が1000万回越えも珍しくない。
俺の愛する、自慢のグループだ。(僕の開設したグループではもちろんない。)
ああ、ここが僕の唯一の居場所、、、。
そうだ、僕は空気として生きているんだ。別に、他の皆が悪いわけではない。(そこの、君と、君と、君と、君と、君の事だ!)
家だとしても、リビングには高校に入ってからは、行ってないし。
ミラの前だけでは、とろけられるっていうか、、、ホントに大好きなんだ。
気怠い気持ちとリュックを背負って学校に登校した。
今日は、雨が降っていて、気分が良いと言われれば違うが、気怠いことに、変わりはない。
僕は、電車通学で、そこでは毎日、一冊読み切ると決めていて、今日は、「こころ」を読んでいた。
一時間電車をのると、花園学園前という駅に着く。
言うまでもないだろうが、ここが最寄駅だ。
エレベーターを降り、5番出口へ向かう。
トンネルの様になっていて、ここが意外と、小さかったときは楽しかったりした。
そんな思い出深いトンネルを通り、人が行きかう出口付近まできて、本をしまい忘れたことに気づいた。
いつもは、忘れないのに。読み込み過ぎたか?
本を慌てて入れなおすと、本を落としてしまった。
やばい。終わった。
びっちゃ。と音を立て、沼に入っていく。
そんな時に限って誰かが踏んでった。これ、あいつに借りてる本なのに。
急いでいる学生か?
その学生を見ていると、戻ってきて、本を取り出し、僕に渡してくれた。
「本当に、本当に、、、すみません!」
頭をきっちり下げてきたので、驚いたが、ここまで謝られると、どうしようもない。
「大丈夫です。それより、傘、ないんですか?」
今日は、雨予報だったのに。ニュースを見なかったのか?
「は、はい、、、。玄関に置いてきてしまいました、、、。カレンダーに予報を書いておいたのに。」
ふっふっふっ。なんだそれ。
笑いが思わず、こぼれた。
ふっ。と雨の中、笑いあった。
「じゃあ、笑いを届けてくれたお礼に。」
と、僕は傘を渡した。
「いいんですか!じゃあ、お言葉に甘えて。また、返しますから!」
と、走っていた。
「ちょっと、何してるんですか。」
と黒いスーツを身にまとった女性が話しかけた。
「いいじゃない。」
と言っていた。一体誰なんだろう。
それはそうと、返せないんじゃないか。まあいっか。
そう、僕は淡々と歩き始めた。
学校の門をくぐり、教室へと足を運んだ。
誰も、挨拶をしてくれる人はいない。というのが正解なんだろうが、そうともいかない。
「おっはよー。葵。」
挨拶を掛ける人物は、先生で、、はなく、美浜篠だ。
幼稚園からの幼馴染で、嫌いではない女子だ。(好きと言うわけでもない。絶対に!!)
「おはよ。篠。」
篠は、普通に可愛い女子なのだが、、、性格がパッとしない。
急に怒り出したり、この幼馴染の僕でさえも、訳の分からない行動をしたりする。
急に立ち上がって、「わ!」とか言い出したりなどなど。
(言い出したら切りがなさそうなので、以下略。)
そういうわけで、やばい女子なのである。
ただ、彼女に助けてもらったことも多いので、そう簡単には縁を切ることは出来ない。
例えば、僕がいじめられていた時とか。恥を知らないド根性で。(決して悪口ではない!!!決して!)
「葵、昨日のライブ、どうだった?」
「最高だったよ。特に、ミラちゃんがさ。」
「私が、可愛い女子ランキング一位に入ることはないみたいね。」
「そうだね。」
「そうだね。じゃないわよ!そこは、否定しなさいよ!」
「へい、へい。ごめんなさいって。」
「聞こえないんですけど!」
こんな感じの朝の会話が、ちょっとだけ、楽しみだったりする。
「はい!じゃあ、朝の読書を始めます!」
先生のきっぱりとした声で、花園高等学園の一日は始まる。
僕は、持ってきた小説、「星の王子さま」を開いて読んでいると、ガラガラと扉が開いた。
「言い忘れていたが、転校生が居るんだ。」
先生が言う。そこには、駅であった女子が居た。
目を合わせて、少しだけ、笑みをこぼす。
「こんにちは。音暖美良です。皆で仲良くしようね!よろしくお願いします!」
いきなりの美女登場に、教室がざわつく。
特に、男子のざわつきっぷりったらたまらなかった。
先生はそんなことに目一つ向けず、彼女に棒読みで言った。
「じゃあ、、飛山の隣、座れ。」
ドキッとした。
この学園の目標、「仲睦まじい差別ナシの学園」に沿うため、つまり、「深い仲を作るため」に学園の席替えは、年に一度。(ここ、テストででるよ!)
だから、ここから一年位は彼女と生活することになる。
そわそわしていると、彼女が傘を突き出してきた。
「これ、君の、だよね?」
いきなりの言葉に、びびったが、それよりも、周りのざわつきが気になった。
何時も空気の名前も知らない男があの「転校生美女」と人見知りだと、、、?
「「「「「「「「冗談じゃねえ!」」」」」」」」
内心の声が顔に出まくってる男子を無視するのは、少々大変だったが、頑張った。
「ありがと。君は、どうしてあの時、ここの人間だって分かったの?」
「えっ?雰囲気だよ。」
「は?」
「だから、花園の人って、意識高い系多いじゃん。恋愛にも、勉強にも、、、何にでも100%出してくる人が多すぎて、恋愛する相手が見つからない!って感じ。」
確かに、花園はとても過酷な学校だ。
入るには、超難関、東大級のテストで80点出さないといけない。
ここで、大体が落選する。
その後は、スポーツ試験で全勝する。
これで、半分が落ちる。
次は、道徳力の試験だ。
これで3分の2落ちる。
残った100人弱の人間が入学できるのだ。
其の後も成績を残さないと、系列校の、草薙高校に移されてしまう。
まあ、それはそれは酷い学校と聞いている。
テストでも、座っていれば1位を取れたとか、なんだとか。
その選ばれし者たちだが、そこそこの変わり者で、扱いが大変だ。
まあ、その花園に転校生として入れただけでも、相当の人間だとは思うが。
「そうだね。」
「観察力凄いでしょ!」
「そういえばさ、」
「何?」
僕が気になったスーツの人を聞こうと思った。
「では、朝の読書再開!」
先生、、、バットタイミング、、、。
でも、彼女とはうまくやってけそうな感じがした。
なんだか知っている香りがしたからだ。
どうだったでしょうか?
甘酸っぱい恋の始まりが幕を上げました。
甘酸っぱい二人をどうか見守っていただけると幸いです。
このお話の続きの予想や、こういう結末がいいんじゃないか。とかありましたら、コメントからお願いします。高評価もお願いします。レビューもしていただくと、嬉しいです。
細心の注意を払っておりますが、誤字・脱字等ありましたら、ご報告下さい。
今回は私の私世界をご覧いただき有難うございました。
また、甘酸っぱいレモネードをご一緒に飲めることを心から願っております。
byみーらん。
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