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敵乱れ 集めて囃し もがくかな
芭蕉の「五月雨を 集めてはやし 最上川」はまさに小さな力でも集まれば大きな力になるということだが、そんな抵抗もむなしく、多くの民が祖国から逃げることとなった。もはや市民が抵抗できる状況ではない。
そして終戦後には、いったいどちらが独裁者として裁かれるのだろう。
歴史は時にはうそをつく。勝った者が都合よく真実をねじ曲げる。はたして、世界はこの狂気の首謀者を弾劾することができるのだろうか。日本では喧嘩両成敗が美談のごとく語られるが、それは敗者の弁である。
チェルノブイリのように閉じこもった国を、死の灰の恐怖を超えて、こじ開けられるのか。
 




