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伝われと 言葉を選びて 春を待つ
俳句ブームだが、俳句というのは、伝えたいことをいかに簡潔に伝えられるかだけだと思う。流れや語順などはそのためのテクニックであって、それに酔っているのは愚かだ。
僕は、大まかにタイトルを決まることもあれば、タイトルを決めないこともある。思いのたけをまず、文章に書く。そうしてみると、自分の伝えたいことと伝えなくていいことが明確になる。
伝えたい単語をすなおに選び出し、なるべく短く的確な表現に置き換えていく。あとはそれをどうつなげるか。組み替えたり、助詞を替えてみたり。最初は文字数にこだわらない。季語も無理にいれない。動詞を減らしながら12音程度になったら季語を考えればいい。
読み手に届けばいい。笑わせたい句なら、稚拙だろうが凡庸だろうが言葉遊びと言われようが、笑わせれば目標は達成できる。




