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素人に 求められるは 単純明快
素人が数学の証明をするからには、数十ページにもわたる難解な理論を展開しても、誰も見向きもしない。
他の素人が見てもわかる程度に、単純明快でなければ、玄人を突き動かすことは出来ない。万人にわかる必要はない。そこそこ、考えた事のある人間ならある程度の想像力は働かせてくれる。
かといって、初めと最後だけ書いても、理解はされない。それでは問題の焼き直しにしかすぎない。証明の流れを理解するには、数Ⅱ程度が好ましいが、さすがにそんな問題はそうそうない。
証明自体は、それなりの人間にまかせればいい。素人のできる範囲は、証明のための論理の提供までだ。だからこそ、論理が単純明快でなければ、使われない。
複雑な論理で証明できるなら、専門家はより簡単な論理を見つけ出す。専門家と渡り合うなら、圧倒的な技量を見せ付けなければならない。




