毒饅頭 恐れて逃ぐる 凡夫なり
藤井名人の近年の強さの一旦は、毒饅頭にある。真の毒饅頭ができる機会はそうは多くない。しかし、不利と思われる手を指した時に、相手は毒饅頭かもしれないと警戒し、未知の領域に突入することを臆する。この毒饅頭もどきが強者には有効に働いている。
ところが、伊藤叡王にだけは効いてないように見える。熟知しているとは考えにくいので、怖がっていないのだろう。毒に当たる確率は低いと、あえて無視したり食らいに行くように見える。
藤井名人が頻繁に毒饅頭を使うようになったのは、対局数が増えてきたころからだ。しかし、最近は減ってきたように思える。王者の威厳なのか、それとも形にならないのか。
伊藤叡王は攻めに入るとかなり強引に進めていくように見える。おそらく、相手は苦しいから霍乱戦にでるので、このまま自分の手を進めたほうが有利と判断しているのだろう。
政治の世界では、トランプ大統領が毒団子を四方八方に投げている。ヨーロッパや中国は振り合わされそうだが、石破は幸い無視されているためか、まだ実害がない。毒団子に恐れていては勝機は無い。気にせず、わが道を貫くくらいの気概が欲しいところだ。




