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若者よ 見える視界は 画面だけ
石丸、トランプ、斎藤。かれらの支持が高いのは、他者への思いやりより自分たちの利益が優先されるというSNSの特徴のようだ。斎藤知事の被害者は県職員だけであって、多くの県民には関係ない。つまり、SNSでは被害者の声は有権者に届かない。わずかな被害者のために、自分が犠牲になる必要があるのか。
他者を思いやる人々の声は弱い。TVでは被害者の声が聞こえるので共感できる。しかし、SNSでは自ら拾わなければ、誰も教えてくれない。わずかな正義は多数の悪意に消される。利益をもたらさない、むしろ自分以外に利益を配る聖人君子よりも、自分に利益をもたらす悪党のほうがいいのだろう。
SNSの発達が、他者を思いやる心を失わせた。老人に働いてもらおうといいながら、老人にできる仕事を若者が奪う。結局は老人の失業が増え、若者の負担は増える。SNSは他人の利益は数字で伝えられるが痛みの感覚は伝えられない。他人の痛みへ共感できないくなった人々は平気で他人を傷つけ、自己の利益のみを追い求めることになるのだろう。




