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有名税 脱法指南 求む罠

 有名人も大変だ。まともな相談なら真剣に答えもしようが、どうやら脱法まがいのことを相談してくる輩がいるようだ。

 税金のがれや、受信料のがれはまだ可愛いほうかもしれない。


「真面目な自分は得をしない。きっと成功者は多かれ少なかれ違法なことをしているに違いない。」

 こういった真理が影響しているのだろう。確かに馬鹿正直では成功し得ない。しかし、その反面、

「成功者の伝授する方法に間違いは無い。」

 という相反する妄想もある。


 正直でない成功者が、その方法を伝授してくれる。なんとも都合のいい御伽噺だ。


 詐欺に引っかかりたくなければ、成功を吹聴する人間の話を疑ってかかることだ。この基本を守っていれば、投資詐欺のメッセージは胡散臭いとわかる。もし、あなたが宝くじで一億当たって、見ず知らずの人間に報告するだろうか?

 人は、損をしたというのは吹聴するが、得をしたことは黙っているものである。ましてや、その方法など、門外不出、他言無用である。


 では、有名人が本に書いたことは嘘かといえば、おそらく本当。ただ、問題はその時期だ。出版されるのは時間がかかる。その本に書かれた方法はすでに使えない、賞味期限切れだ。かれらは、賞味期限切れの手法であっても、考え方にはうまみが残っているといっているのだ。


 まねをしたくても、初期投資できる資産がないと無理だったり、日中に自由な時間がたっぷりあったりといった前提が抜け落ちている。それに気付いたときには手遅れだ。

「柳の下に二匹目のどじょうは居ない。」

 よく知っているはずなのに。


 それに、儲けるということは、誰かに損をさせるということにも等しい。便利な商品を作ったとしても、それでそれまでの商品が売れなくなる。つまり、万人が成功したら、損する者がいない。


 ここで、SNSの時代になって、少し変わってきた。有名人を落として入れてやろうとする連中が出てきた。脱法指南をさせてやろうというのだ。

 これに、まともに指摘すれば「つまらないやつ」と言われる。かといって、アドバイスすれば「悪いやつ」というイメージをつけられる。

 大抵は無視なんだろうが、面白がって乗っかると炎上する。やはり、成功は黙っているのが得だ。申告すれば、有名税を取られるということだろう。

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