骨盤を 前に突き出し 薫風へ
最近、足が前に出にくくなった。別に、膝が悪いわけでもないし、普段も十分歩いている。
「背筋を伸ばして」
とかよく聞くが、変わらない。
肩に荷物をかけるようになって、特におかしい。以前は鞄を手に下げていた。
原因は骨盤の位置だとわかった。荷物を手に下げると骨盤は足の真上に来る。肩にかけると後ろにいく。
骨盤が後ろに下がると、足が前にでない。後足が真上に蹴ろうとするからだ。骨盤が前に出ると後足で蹴った時に、骨盤は前に押し出される。結果、足は出やすくなり、歩幅も広くなる。
股関節が、前に折れると足が上がらず、まっすぐ伸びると出やすい。
以前から、背中の曲がった老人が元気に歩くさまを見て不思議だった。たしかに、骨盤が足の上にまっすぐ乗ってた。筋力が衰え、背中を無理に伸ばすことは骨髄圧迫などに繋がる。筋力が衰え、骨がもろくなったら、背中が曲がるのは自然だ。それでも骨盤が足の上にしっかり乗っている人は杖も無く元気に過ごしてる。
最近はすぐ軟骨だ、背中だ、筋肉だというが、年寄りには年寄りに合った歩行法というものがあるはずだ。あぶないからと手押し車を使えば、骨盤はどんどん後ろにいく。前ではなく、横や後ろから支えられれば、もっと歩きやすいだろうに。
もっとも、それを誰も提唱しないのは、商売にならないからに違いない。




