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麦生らぬ 永久凍土に ホラ男爵
極寒の地に唯一生ったのが、稀代のホラ男爵だった。芽が出るまでは安全だったが、ついに煮ても焼いても食えない毒だらけになった。
病気で貧相な姿をさらしたくないと、どうせまた、影が演説するのだろう。国民にとっても本物かどうかすでに関係ない。宗教みたいなものだ。開祖は生きてようが死んでようが構わない。内容すら気にしない。誰が開祖であるかだけが重要なこと。
同じわがままでも、中国人のほうがまだまともだ。悪事に対して罪の意識はある。なので隠れてこそこそ行なう。そういうところは日本人も同じだ。
やふて芋も食えなくなったとき、彼らはいったい何をしようとするだろうか。




