第二話 悪魔の拷問
ガチャ。
と、扉が開く音。
見れば、そこから入ってきたのは。
「くくくっ、拷問の時間なのじゃ!」
悪魔ちゃんだ。
彼女はティーセットを手に、天使ちゃんの方へと近付いてくる。
そして、彼女はテキパキ準備をしながら、天使ちゃんへと言ってくる。
「おっと、おぬしはそこで見ているだけでいいのじゃ。我が最強の紅茶を、おぬしに飲ませてやろう……むろん、デザートもあるのじゃ!」
「は、はぅ……っ。だ、ダメなのです! ダメなのです! 天使は甘やかされてはいけない種族なのです! せ、せめて紅茶は自分で淹れさせて欲しいのです!」
「ダメじゃ!」
と、天使ちゃんの方から、紅茶を遠ざけてくる悪魔ちゃん。
彼女はにやにや笑いながら、天使ちゃんへと言ってくる。
「それに、紅茶の心配をしている暇はないのじゃ!」
「ど、どういう事なのですか!?」
「食後のデザート……妾が『あ~ん』をして、おぬしに食べさせてやるのじゃ!」
「そ、そんなっ」
「おぬしはそこに座っているだけでいいのじゃ! 今回だけではないのじゃ――今後、おぬしの世話は全て妾がしてやるのじゃ!」
「だ、だめ、なのです……そ、そんなの……そんな贅沢をすれば、堕天してしまうのです!」
「すればいいのじゃ! 妾がおぬしを堕天させてやるのじゃ!」
言って、紅茶が入ったティーカップを手に取る悪魔ちゃん。
彼女はそれを「ふーふー」した後、天使ちゃんへと言ってくるのだった。
「いい感じじゃ……ほれ、飲ませてやるのじゃ」
「う、くっ……こんなの……だめ、なのですっ!」