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強制ハーレムの世界  作者: 紫藤 霞
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結論から言おう。

どうにかなった。


「その代わり、入学して一月で一人目のお嫁さんを見つける事。それが最大限の譲歩よ」

「いえ、それだけでもかなり違いますのでありがたいです」


と言う事で、今の中学校の同級生を嫁にしなくても良くなった。

やったね!

別に今の同級生が嫌いではないが興味自体が存在しない。

人の事を何かの材料にしたい人ばかりだし

それに正直、高校に行ったときに見た美人さんやパンフレットに載っている女性と同学年の少女たちを見比べてしまえばどうしたって見劣りする。

後私、割と年上好きだし。

割と年上好きだし

大切な事なので二度言った

そんな事を口走ったら区長に怒られた。


「そういうことは思っていても口に出したら駄目よ?勘違いする女性も居るんですからね?」


この区長さんは信頼しても良いのかも知れん。

そう思ったけど、思うだけにしておこう。

さて、そう言う事で学校の方にも連絡を入れてもらい、特例で問題ないと言う事にして貰った

そしてもう一つ聞きたいことがあったので聞いてみる


「もう一つ良いです?」

「えぇ、良いわよ。何かしら?」


区長さんもそれなりに優しい笑みでこちらを見てくれる。

だが、次の瞬間にはその笑みも凍りつく


「何人生き残りました?」

「っ!」

「高校に行って先輩の話を聞きましたのであんまり驚きませんから正直に言って頂けるとありがたいのですが」


同級生になるであろう男性の人数。

男子の9/10が成人前に死ぬ世界だ。

どの位生き残っているかが気になるのも自然な流れであろう


「あなたは、本当に中学生なのかしら?」

「其れは勿論」


中身は違うけれどもね。

重くなった唇では有るが少しの間をおいてから


「あなたを含めてこの区では2人よ。正直快挙と言ってもいい数字ね」


2人。

1人でなかった事に喜ぶべきか、はたまた2人になってしまった事に嘆けばよいのか。

ただ、この区だけで2人

其れで快挙と言う言葉が出るのだから男性が如何に少ないかが良く分かる。

元が何人居たのか知らない

知らないが、基の世界の事を考えるとやっぱり凄く少ない。

まぁ、それでも自分含めて6人だけかもしれないと思っていた高校生が最低でも7人にはなるのだから高校生活もそこまで悪い物ではないのかもしれない。

と言う風に思っておこう。今のうちは。


「色々と有難うございました。心構え等が出来たので今日はお会い出来て良かったです」

「そう、私もあなたのような男子に会えてよかったと思うわよ」


区長だの県知事だのになるにはこれから通う共学高校に通わないとまず書類選考で落とされる。

後で調べて知ったのだが大学よりも重視される高校、と言うわけでは無くて、大学と言う制度がそもそも無かった。

高校が最終学歴なんだそうだ。

そして男子に会える唯一の機会、それが共学高校。

そりゃぁ、死に物狂いで入るわけだ

そう思いながら中学生を卒業していく


嫁にしろ~嫁にしろ~という怨嗟の声を聞き流す。

高校生活

はたしてどうなるのだろうか?

怖さが半分以上あるが、興味がまるで無いということも無い。

この世界の男性ほど、女性に興味が無いわけではないと言うのもある。

この世界の男性は本当に女性を産ませるための機械に近い存在である

悪く言うなら家畜であろうか?

そこまで割り切れるなら楽なのだろうが、私には無理だろうなぁ

そんな事を考えながらボディーガードとともに家に帰る。


自宅に帰ったら帰ったで母親から高校進学をやめないか?と言われてしまう

実際に高校に入学しない男子生徒も居なくは無い。

居なくは無いがそれでも結婚、さらには精子提供はしなくてはならないので結果的に学校に言ったほうが私の負担は少なくなる。

家に居れば良いと言うのも精々が母親から離れたくない息子だけではなかろうか?

或いは、母親の友人と結婚させられると言う事例も無い事は無い。

最も、この母親は自分の手元から私がいなくなるのがいやなだけなのであろうが

これも家族愛なのだろうと思いながら、時間だけが過ぎていくのであった。

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