衝撃の情報とは?
カっキーン。
プシュ。ピー。
隆也さんはレベル13になりました。
「ふー。」
僕は何らかの事情で今ゲームの世界の中にいる。
何らかの事情というのは僕にもわからなくて夜、普通に寝ていたら
次の日起きたらこの世界にいたということだ。
まあとにかくここには敵がたくさんいて、生き残るためには、
僕がレベルを上げて強い武器、技を身に着けるしか方法はない。
と言う事で僕はこの世界で日々努力をしている。
ところでこの世界つまりゲームの中の世界にはいくつかルールがある。
1:武器を買うにはある程度レベルが高くてはいけないのに加え、この世界でのお金
リベース(1リベース100円)が、必要となる。
2:敵の情報や、仲間の位置情報を知るには情報屋のアルゴンに聞くことが最適。
だが、ここでもリベースが必要になる。
(リベースは、情報の価値によって異なる。)
3:仲間をつくる際はフレンド契約を行い、契約後は相手を倒すことは
死を意味することになる。
(僕はフレンド契約をした人はいないからこの心配はない。)
これらのルールを守ればいいんだから、楽なもんだと思う。
「おーい。隆也さーん。」
この声は……アルゴンか。
「新しい情報が入りましたよー。」
アルゴンがこっちに向かって走ってくる。
アルゴンは僕のただ一人の友達で、たぶんアルゴンからの情報は一番知っている自信がある。
僕のもとへ着くと、息を整えながら話し出した。
「た……大変です。これ、うーん。隆也さんにも言っていいのか分からないのですが
うーん。どうしよう、どうしよう。」
「どうしたアルゴン。新しい情報と言っていたけど。」
「そ、それがですね……本当に言っていいか迷うんですよ。」
「ん?」
「あの……聞いて後悔しませんか。
これを聞くと今までの苦労は何だったんだ、みたいになるんですが……。」
「……後悔はしない。教えてくれ。」
「はい。ですが5200リベースになります。」
「ご、5200リベース。僕初めて聞いた。そ、そんな大金。」
「それほどの情報という自信はあります。」
「そ、それなら……うーん。」
「どうします?これは隆也さんにしか言えないのですが。」
「ほんとにそれぐらい価値があるのか。」
「それはもちろん。これほどの情報はもう無いかというぐらい。」
「そ、それなら買った。僕に教えてくれ。」
「は、はい。わかりました。では……。
実はこの世界で最も早くレベルアップする方法があったんです。」
「それは?」
「リンゴを食べるんです。果物の真っ赤なリンゴを。」
「り、リンゴ?」
「はい。リンゴです。聞いて後悔してますか。」
「いいや……。教えてくれてありがとう。」
アルゴンの前ではそういったものの正直困惑しているのとその情報を信じていいのか
という言葉が脳裏を横切ったが、アルゴンの情報に嘘はない。
僕はお腹がすいたから昼ご飯を食べに行くとアルゴンにさよならを伝え、
リンゴを探しに市場に行こうとした。
「あっ。すいません。」
「なんだ、アルゴン。まだ何かあるのか。」
「ほんとすいません。大事なことを伝え忘れていました。
さっき、リンゴを食べるとレベルアップと言いましたが、それじゃあ皆レベルアップしちゃいますね。
リンゴを食べるときにあることをしなきゃいけないの忘れてました。テヘ。」
「テヘって5200リベース払ったんだから忘れちゃ困るよー。」
「すいません。それで話を戻しますがただリンゴを食べるんじゃなく、
お風呂でりんごを食べるんです。」
「ふ、風呂で?」
「はい。隆也さんこれですべて伝えました。レベルアップ頑張ってください。」
「うん。ありがとう。」
僕は今度こそ市場に向かって歩き始めた。
1話おわり
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