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プレリュード
ー音楽には魔物が住んでいる。
そう聞いたのはいつだっけ。
ただ純粋に、あの人たちの音楽に恋してここまできたんだ。
そう、あたしの初恋は、あの人たち。
いや、あの音楽。
まだその時は愛器を持ってなかったし、ただの音楽好きな少女だった。
でもいつか。いつか、あたしもそうなれたらって。
魔物って怖いイメージしかなくて、怯えてたあたしにあの人はこう言った。
「手懐けてしまえば、どうってことないわよ」
「でもでも!怖かったらどうするの!?」
「その時は、立ち向かってみたらどうかな。それも面白いかもね」
「…そうしたら、あたしもーーーさんみたいになれる?」
ああ、どうしてもあの人の名前が思い出せない。
でも確かに覚えてるのは、その言葉と、貰ったバッチ。
あたしはここまできたんだ。
さあ、最高の演奏、聴かせましょうか。
魔物?あえて手懐けず、立ち向かってやろうじゃないか。