【没作】「赤い糸」と恋の香り(キャラ崩壊注意)
シリーズ三作目です!(前二作品のランクイン感謝です!!!)
*この作品は下記二作品の続きですが、書きたい要素を詰め込みすぎた結果、キャラ崩壊してます。
1: https://ncode.syosetu.com/n3988lk/
2: https://ncode.syosetu.com/n4180lk/
「トモ、来るの遅いー」
早朝の駅前。寝起きの俺を、ふくれっ面の優実が迎えてくれる。
「今日の服も選んできたのかい、似合ってるねえ。」
「...褒めたら許されるってもんじゃないから!」
照れているのに素直じゃない彼女をクスクスと笑う。
「そういや、他の二人は?」
今日は彼女の親友その幼馴染とダブルデートの日だ。
二人とは病室前ですれ違ったくらいで、まだ話したこともない。
「トモが遅いから近くのカフェで待たせてる。行くよ!」
「はいはーい。」
そうやってしれっと手を繋いでくれるところ、好きだなあ......こんなこと本人に言ったら怒る(という名の照れ)かもだけど。
「というか、大丈夫だったか?」
「なにが?」
「男の人に話しかけられたりとか...」
「んなわけあるか!こんな早朝にそんな人いないわ。」
「そこまで言わなくてもいいのにー」
「......でもまあ...心配ありがと。」
「なっ...!?」
急に素直になってくるもんだから、ドキッとして困る。
――ったく、心臓に悪いぜ。
目的のカフェは歩いて数分の場所にあった。
「あ、優美来た〜」
「ごめん、待たせた。」
「ううん、大丈夫だよ。ね、カイ?」
美空さんが彼氏――海斗くんに問いかける。
「優美は悪くないだろ。」
促された海斗くんは優美の方を見て、そう言った。
なんか......あいつ、ちょっとドキッとしてねえ?
初恋がどうとかの悲しいお話は聞いたけど...やっぱ嫌かも。
自分の感情がいわゆる嫉妬であることに気づきつつ、優美を軽く引き寄せる。
「わっなに急に。」
「嫉妬だけど?」
いたずらごころが芽生えて、じっと見つめてみる。
予想通り、彼女の顔が赤くなっていく。にやけないように頑張ったけど、誤魔化せなかったみたいだ。
「ラブラブだ〜」
「思ったよりいい感じになってんな。」
二人がにこにことしている。
「トモも二人もからかわないでー!」
四人分の笑顔が咲く。二人とは初対面だけど、気づけば雰囲気は和んでいた。
少し話した後、近くのショッピングモールに向かった。
「トモさんって、優美のどこに惚れたんですか〜」
「ちょっと!いいよ、そんなこと聞かなくて。」
「でも、前に気になってるって言ってたじゃん。」
「それは秘密って言ったはずだけど。」
小さな声で会話しているつもりなんだろうが、こちらには丸聞こえだった。
ふうん、優美がそんなことを...。
「うーん、そうだねえ。たくさんあるけど――」
「いい!言わなくていいから!!」
慌ててる顔も可愛い。やっぱり言ってやろーっと。
「...そういうのは...二人の時でいい......。」
「うぐっ」
「刺さってる〜」
「いい感じだな〜」
「不意打ちはずるいって......!」
そんなこんなで、やってきた百貨店。
特に買う予定はなかったので、とりあえずついていくことにした。
「これくらいが丁度いいかな?」
「ちょっと大きいかもなー」
二人は写真立てを探しているらしい。
「俺らは別の店見るか?」
「うん!」
(あああ、笑顔が可愛すぎてしんどい......)
そんな俺なんて知らないであろう彼女は俺の手を引いてどこかへ向かっている。
...なんか、めっちゃルンルンだな。
「ねえねえ」
「ん?」
「甘い物、食べたい。」
「あの二人はいいのかよ?」
「二人のこと気にしてくれるのは嬉しいけど...私のことも見てよ。」
見てます。見まくってます。
「海斗くんに惚れてたくせに。」
美空さん意外と可愛いな...と思ってしまった自分もいたけど、表に出さなかったから...セーフなはず。
「それは!......見逃して?」
駄目なことしてる自覚あるんかい。
珍しく裏側(?)を見せた彼女に――負けた。
「...許す。」
「ふふ、上目遣いに弱いのかわいいー」
「なんだそりゃ。」
...意味わかんねえけど、可愛いからいっか。
結局、二人でアイス(冬にも関わらず、彼女が食べたいと言い始めた)を堪能した俺達は二人と合流した。
「優美が嫌だったらいいけどさ、彼氏交換とか...してみたいかも。」
「え、ちょっと遠慮してたけど、憧れる...よね!わかる!やろやろ!!」
――というわけで。
「へえ〜トモさんって頭良いんですね。私は全然だから羨ましいです。」
敬語で話しているのは変な誤解を生まないためなんだろうけど、結構好みなんだよな...。
――待てよ?
優美は今頃、初恋の海斗くんと念願のデート(おそらく)でデレデレしてそうだし...お互い様ってことで許されるか。
「敬語だと堅苦しいから、呼び捨てでもなんでもしちゃっていいぜ。」
「いやいや、大先輩ですからさすがにそれは...」
結局、仲を深めた二人であった。
――一方で。
初恋の彼との念願の初デート...ノリで「やろやろ!!」なんて言っちゃったけど、緊張する〜!
そう、優美は精神的に極限状態にあった。
とにかく舞い上がっていたのだ。隣を歩く彼に。
「どこいく?優美の行きたいとこでいいけど。」
なんやかんやで長い付き合いだ。呼び捨ては普段からされてるけど...なんかいつもと違う気がする。
声が優しいというか、なんか美空に申し訳なさすぎるというか...。
「うーん、テキトーにぶらぶらしよっか。」
「おっけー」
彼の言葉一つ一つが確かに自分にだけ向けられていると思うと...ああ、もうだめ。
トモにも美空にも申し訳ないけど、徹底的に楽しませてもらおう。
きっと最初で最後のチャンスだろうし...。
――彼女にとってはドキドキな体験だったかもしれないが、はたからみればデートでもなんでもない、普通の買い物なのであった。一体どんなデートをしたのかは、ご想像にお任せしよう。
時は飛び、集合場所。
「すごーい!さすがトモさん。」
「いや〜それほどでも。なんか照れるな...。」
「あはは、浮気はいけないんだ〜」
――この和気あいあいとした様子を見た優美と海斗はというと。
(美空!?私が海斗とデートしてたのやっぱり嫌だったのかな!?というか、トモもトモで距離近くない...?いつの間にタメ口で話してるし...。)
(は?なにあいつ。美空に馴れ馴れしくするなよ。「思いっきり優美のこと甘やかしてあげなね〜」と言われたものの、それはないだろ。)
――二人とも見事にご立腹であった。
「ちょっとトモ!なに仲良くしちゃってんの〜!!」
「美空...?なんか仲良くなってね...?」
しかし、当の本人たちはにこにこと笑っているのであった。
「優美の親友だし、仲良くしておいたほうがいいと思って。」
「思ってたよりいい人だし、趣味合うからさ〜」
「思ってたよりは余計だろ。」
「あはは、おもしろーい。」
完全なる見せつけ。彼らの真意はお互い嫉妬されたいだけ(智宏は少し怪しいけど...)なのだが。
「トモったら、そうやってすぐ女の人に接近するの...よくない。」
「なあ、俺じゃだめだった...?」
「ごめんごめん、でも優美が一番だから、安心して。」
「なっ...!」
「そんなことないよ〜 カイと私を引き裂ける人は誰もいないよ?」
そう言って左手――彼らだけ見えてる「糸」を持ち上げる。
「うぐっ...」
――こうして、智宏と美空の間に謎の同盟関係?が生まれたのであった。
後日のこと。
美空と海斗の会話である。
「分かった!」
「ん?どうしたの〜」
「あの時。嫉妬してほしかったんだなーって。」
「ギクッ」
「あはは、おもしろーい。(棒読み)」
「あー!真似するなー!」
時同じくして、大学の帰り道。
「そういえば?あれから美空と連絡取ってるとか聞いたんですけど?」
「あ、あーそれは...趣味が合うから...優美とできない話もできるっていうか...。」
「えー?ほんとにー?怪しい怪しい怪しいー!!」
「駄々こねてるのも可愛い〜」
「ううっ...負けた...。」
「ん?」
幸せの匂いが伝染して、街に広がる。
笑顔が咲く。明るくなる。
彼らの幸せな日々に祝福を。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
結構長くなってしまった...。楽しんで読んでいただければ幸いです。
綺麗な終わり方が思いつかず、なんか微妙になってしまいました笑
*一度連載で投稿してしまったため、再投稿となります。また、書きたい要素を詰め込みすぎた結果、盛大にキャラ崩壊をしてしまいました。一応、この作品は下記二作品の続きです。
1: https://ncode.syosetu.com/n3988lk/
2: https://ncode.syosetu.com/n4180lk/
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