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あーかい部! 〜部室棟 乙女の干物 集まりて 怠惰を極め 綴るは実績 電子の海へ あゝあーかい部〜 15話 正義と悪

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。






池図女学院部室棟、あーかい部部室。




「はぁ〜、世界征服したい……。」


「唐突だなあ。」




今日も今日とて、きはだとあさぎは部室に(たむろ)していた。




「んでもって『この世界の半分をやろう』とか言ってみたいよねぇ。」


「半分あげちゃったらもうトップじゃなくない?」


「じゃあ地表の5割を海で支払う。」


「足場ゼロッ!?」




※地球の地表は約7割が海です。




「征服って、やっぱ武力で?」


「戦ったらヒーローに勝てないよねぇ……。」


「色々画策してもなんか謎パワーで負けるもんなあ。」


「最近のヒーローって、死んでも復活するのかなぁ?」


「『地獄から戻って来たぜ!』ってやつか〜。」


「良いことしてるのにねぇ。」


「正義の拳に泣かされた人が浮かばれないからね。」


「正義って……、




「「なんだろう(ねぇ)……。」」




「え、なにこの空気……!?」




白ちゃん入室。




「正義について話してました。」


「ま〜た難しい話題ね……。」


「白ちゃんは正義ってなんだと思う〜?」


「仕事柄カウンセリングもやってるけど、こんな相談されたの初めてだわ……。」


「じゃあ今後の糧になりますね!」


「ならんならん。」


「生徒から相談されるかもよぉ?」


「力の使い道とか善悪に悩んで戦えなくなった魔法少女が白ちゃん先生の所に来るかもしれませんよ?」


「あるあるだけど絶対ないわ。」


「バケモノって後ろ指さされながら戦いに明け暮れて心身ともにボロボロになった青年が保健室で一命を取り留めて白ちゃんを慕うかもしれないんだよぉ?」


「さっさとバイクでどっか行け。」


「これは悪だね。」


「悪ですなぁ。」


「どーせ私は悪者ですよーだ!」


「「うん(はい)。」」


「否定して?」






「……で?なにがどーして正義なんかに悩んでるわけ?」


「一応聞いてくれる白ちゃん好きぃ〜♪」


「養護教諭だからね。」


「『仕事だから』かぁ……。」


「正義感もへったくれもありゃしねぇ。」


「帰るぞ?」


「え〜〜〜構ってよぉ〜!?」


「ええいっ!放せッ!!」


「今のすごく悪者っぽいです……!」


「やはり白ちゃんには悪の才能が……。」


「あってたまるか。」


「でも『ええいっ!』なんてそうそう言いませんよね。」


「悪の幹部か悪代官くらいだよねぇ〜。」


「『であえであえ〜!』ってやつ?」


「白ちゃん言ってみて〜?」


「まあ言うだけなら……。」




白ちゃんは席を立ち咳払いをすると、




「ぇええいっ!出会えっ、出会えぇぇえいッッ!!」




顔の前の羽虫を手で払うような仕草をし、顔を(しか)めて叫んだ。




「「お〜。」」


「……なかなか、やってみると気持ちのいいものね///」


「悪だなあ。」


「悪だねぇ。」


「ま、まだわからないでしょう!?正義側の方がもっと才能あるかもだし……、ほら?///」


「「それはない(です)。」」


「やらせなさいよぉ!?」


「やりたいのぉ?」


「いや、別にやってみたいとかそんなんじゃないのよ?でも、片方だけやって結論を出すのは安易と言うか


「やりたくないなら無理強いはできませんね。」


「だねぇ〜。」




あさぎときはだはいそいそと帰り支度を始めた。




「ヒーローが………したいです……ッ!」




「「よく言えました。」」


「くうぅ……!///」




仕切り直して、白ちゃんが咳払いをすると、




「あさぎさん、きはださん。やっておしまいなさい……ッ!」




白ちゃんはビシッと前に手のひらを突き出して2人を敵にけしかけるように叫んだ。




「「自分で戦わないんかいっ!?」」


「え……?」


「い、いやほら!こう……変身とか、


「それっぽい前口上とか!」


「え〜……なんかそれは違くない?」


「「白ちゃん(先生)のヒーロー像がわからない……ッ!」」




あさぎときはだは膝をつき、固く握った拳を床に突き立てた。




「そこまで悔しがる……?」


「白ちゃん……。やっぱアンタ、生粋の悪だよ……。」


「いやいや


「正義側なのに人をけしかけるのは……流石に。」


「いいじゃない!?時代劇のお偉いさんとかあんなだし!」


「自分の手は汚さず、おつきの方の後ろで高笑いするのが白ちゃん先生の正義なんですか……!?」


「咎められる流れなの……?」


「にゃははは!権力……!やはり権力は全てを解決するッ!」


「ほら、こっちの方が悪っぽくない?」


「きはだは悪って自覚してやってるからいいんです。」


「結局一番タチが悪いのは、正義を謳った悪意なんだよねぇ……。」


「今回そういう話……?」








あーかい部!(4)




きはだ:投稿完了っ


白ちゃん:お疲れ様♪


あさぎ:ブラック白ちゃん先生だ


きはだ:ブラック白ちゃんだ〜


白ちゃん:黒なのか白なのかわからん


ひいろ:そこはマーブルでいいんじゃないか?


きはだ:パンダ爆誕


白ちゃん:こら


あさぎ:パンダって漢字だと熊猫なんですよね


ひいろ:クマってネコ科だったか?


きはだ:どっちかっていうとイヌだねぇ


あさぎ:つまり白ちゃん先生は白くて黒くてパンダでクマでネコでイヌ……


白ちゃん:何者なんだ私は


きはだは:おお!?今のヒーローっぽい!


ひいろ:ヒーロー?


あさぎ:今日は正義ってなんだろうって話をしてた


ひいろ:なるほど、それで白ちゃんブラックか


白ちゃん:納得しないでくれる?


ひいろ:読んでくるか




ひいろ:やっぱり白ちゃんは悪だよな


あさぎ:だよね


きはだ:わかってるぅ〜♪


白ちゃん:なんでよ!?


ひいろ:まあいいじゃないか

ひいろ:最近のヒーローは善悪で一括りにしないのがトレンドだしな


きはだ:価値観多様化してるねぇ


白ちゃん:ヒーローもの観るのにも疲れそうね


あさぎ:白ちゃん先生観てるんですか?


白ちゃん:まともに観たことないわね


きはだ:だから正義側で『やっておしまいなさい』とかでてくるんだねぇ


ひいろ:なんでも人にやらせるのは感心しないな


白ちゃん:やっぱり咎められる流れなの?


あさぎ:観る側だって身体張って殴り合ってる方が盛り上がりません?


ひいろ:傷ついて倒れても立ち上がるからアツいんだよな


きはだ:それをこの顧問は……


あさぎ:出会え出会えだのやっておしまいなさいだの……


白ちゃん:悪かったわねえ!?


あさぎ:よく言えました

ひいろ:そうだな

きはだ:だから悪なんだねぇ


白ちゃん:こうして人は悪に堕ちるのね……

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