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ゲームの醍醐味と粗大ゴミ

かいじう(かんぺき)になりたい(APPEND 1000)

久しぶりに愉快なパーティゲームしたけど楽しすぎて投稿が……(n敗)

「かなり移動したと思うけど着かないなー。思っていたよりも長い旅に……」


目の前に人影が現れる。馬から降り、


「あのー、シトリン競売場の方角ってこっちであってますか?」


「なぁんだぁ?シトリンに行こうとしてんのか?お前、結構良さそうな杖持ってんな。それを渡せば何もせずに通してやるよ」


巨大なハゲと小柄な男、そしてずっと弓を構えている女。彼女はすぐに馬から距離を離し、杖を地面に置く。


「おぉ、話が分かるようで安心したぜ。こっちもあんまり消耗したくねぇからな。」


リーダーであろう巨漢が迫る。


えー、これカツアゲだよね?見た感じNPCじゃなくて普通のプレイヤーぽいしあんまり刺激しないようにしないと。でも杖を渡すのは厳しい。うーん、どうしよ。この時にニーナさんなら……


「ちょっと待ってもらっていいですか?えーっと、馬はこうすると……」


右手に緑色の石(クヨラト)を取り出し、馬に当てる。すると馬が謎の翼によって天に昇っていく。


「……なにしてんだてめぇ?自分の馬じゃなかったのか?」


「いえ!あれは私の馬です!名前はいちご大福ですよ!」


「興味ねぇよ。早く杖を渡せ。」


声を若干高くして大声で叫ぶ。


「ワア!アンナトコロニ不可避レスープサンガイルー!」


「はぁ!?あのガキまた嗅ぎつけてきたのかよ、お前ら構えろ!あの時の借りを返すぞ!」


思ったよりなんか焦ってる。あいつ意外と有名人なのか、ちょっとムカつく。まぁ今回はそれで助かったし別にいいけど。


杖を拾い、すぐに氷の板を作る。それに飛び乗り平原を駆け抜ける。


「痛っ!」


雷が彼女に直撃する。氷の板は砕け散り、草の上に投げ飛ばされる。すぐに体勢を立て直す。


「おうおうなにしちゃってくれてんの?トンズラしてんじゃねぇよ。やっぱりテメェ確殺決定。あのガキの分まで痛めつけてやるよ」


「ははっ、僕の雷は百発百中ですよ。ほら、これで僕の方が優秀ということで決まりですね。だからこいつを連れてこないようにしましょうよ」


「……やだ、リーダーのそばにいたい。私も強くなる」


「うるせぇよお前ら。先にこのガキを潰してからにしろ」


なんか勝手に喧嘩してこっちに啖呵切ってくるんだけど。見た感じあのリーダーが物理であの男の人が魔法、そしてあの人が弓使いって感じかな。にしても初心者相手に何でこんなにガチになってるのよ!


小柄な男が杖を構える。すると上から雷が降り、彼女の周りを囲む。


「新しい魔法の被験体なってもらう!『黄色柱の檻(シャインロック)!』大人しくそこに捕まっててもらう!」


あんなに意気込んでたけど、見た目的には上から降ってくる雷が周りを囲むだけか。これを使っている間はあの男の人は他のことはできないはず。じゃあ───


氷の板を宙に浮かせ、雷を全て遮断する。男たちは目を見開き動けていない。その隙に野球ボールほどの氷の塊を飛ばす。


それに反応したのはリーダーの男。身を挺して庇い、防具が弾け飛ぶ。周りが回復魔法をかけ、何かを喋りながらこちらを睨んでいる。


えぇ、なんであれであんなに瀕死に……めっちゃ睨まれてるし。少し体力を削るぐらいに手加減した筈なんだけど少し調整ミスっちゃったか。


彼女の氷の塊は普通ならば擦り傷にもならない程度の威力だが、馬鹿力(STR)と職業の効果により殆どのキャラに致命傷レベルのダメージを与えれることになった。


「あのー、大丈夫ですか?ごめんなさい、ダメージを与えようと思ったわけじゃなくて」


「クソが、クソが。クソが!」


巨漢の男が地面を叩きつける。


「おまえのせいで()()が来る」


「えっ?」


刹那、天が赤く染まる。


「あのクソ王が発動させやがった!お前らはすぐに逃け……


巨漢の男が無数の斬撃によって切り刻まれていく。男はすでに息絶えているようだ。


「嘘でしょ、リーダー?僕はもうMPがほとんどないのに置いていくなよ……」


空が赤くなった。目の前の人たちが絶望している。絶対やばいやつじゃん。なんでこんなことに巻き込まれちゃったの、後悔しても遅いかぁ。


見た感じなんかのイベントだよね、しかもここに直下型の。うわぁ、さっきの人が見るも無惨な姿に……なむあみ。


既に生き絶えた男の亡骸を弓を持っていた女が担ごうとするが、体が消えていき着ていた防具だけが残る。それを大事そうに抱えながら一人で歩き始める。


「うぅ、」


「ち、ちょっとまって!一緒に行動しようよ!そっちの方が安全でし……」


「おまえがリーダーを殺したのによくそんなことを言えるね。なんでそんなに前を向いてるの、どうせ全員帰れずに死ぬんだし」


私があの人を殺した


「それは……ごめんなさい。私がやりすぎたせいで」


「あなたはなんのた…………」


霧が出て来る。見える範囲が減り、声も届かない。すでに周りには誰の姿も居なくなっている。















彼女のSTRだったら全員デコピンで瀕死or即死なんだよなぁ、このゴリラめ

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