星の導く洞窟 第四階層
次で終わらせる(固い決意)
階段を降りながら彼女は思う。
「もう疲れたから洞窟から出ようかな」
〈マルカダスの洞窟 第四階層〉
そんなことを考えながらも足は前に進む。この階層は他の階層よりも少し広い。その理由を考えるがその答えはすぐに分かった。
「いやだぁあ!ここまできたのにぃ!」
叫びながら前に進む。その後ろには口を開けながら迫る巨大な蛇。
「STMが切れちゃう!待って!落ち着いてぇえ!」
それでも蛇は止まらない。が、姿が消える。
「なんとかなったのかな?AGI上げといてよかった。」
STM回復のために扉の前で一旦休憩する。
「嫌な予感がするけど気のせい!」
扉を開ける。今までの部屋よりも二倍程大きい部屋に入る。だが、その部屋にはモンスターはいない。
「よかっt」
その気持ちをねじ伏せるように横から巨大な蛇が壁を突き破って出てくる。
「知ってたけど、勝てる気がしないよぉ。『生成解放!』」
弱音を吐きながらもその右手には槍を持っていた。そして、大蛇に向かって投げる。
「お!少しはダメージ入ってそう!まだ勝算は…無さそう」
槍を投げて与えたキズが既に回復している。そして大蛇の尻尾が直撃する。即死…は免れたものの、瀕死の状態になる。
「『聖癒のそよ風!』HPは満タンになったけどMP半減じゃないからきついなぁ。そんなに睨まないでよ!」
こちらを熱い眼差しで見つめる大蛇に文句を言う。その声に反応したのか口をあけて突っ込んでくる。
「当たっただけでも致命傷だなぁ。運鈍根がなかったらぐちゃぐちゃになるだろうし、今のも運鈍根が無かったら一発アウトだったのか。ありがとうおじいちゃん!『生成解放!』」
もう一度槍を作り出す。すぐには投げずに大蛇の急所を狙い突き刺す。
「かなり効いてそう!このまま押し切って倒したいな!」
槍を振り回す。大蛇も負けじと全身を回転させて応戦する。距離を離して使っていた槍をぶん投げる。
「やっぱ再生するかぁ、でも目だけは回復してないね!『生成解放!』」
片手剣を作り出し構える。尻尾を受け流し切断…はできないがキズをつける。
「キズは与えれるけど回復されるなぁ、決定打になるような武器を作らないとやっぱだめかぁ」
剣を大蛇の目に向かってぶん投げる。尻尾に弾かれる。
「ていうか、コイツ尻尾を軸にして戦ってるのか。口を開ける攻撃も連発をしてこないし。」
そう考えて、両手剣を作りだす。
「とっておき受け取ってね!」
そう言いながら大蛇目掛けぶん投げる。
「やった!」
大蛇から尻尾が切れ離される。大剣を弾こうとした尻尾を簡単に切断しながら進む大剣はそのまま大蛇の体も切断する。大蛇が消える。
「ぶっつけ本番だったけど使い方あってたのかな?『創製改変』刃の部分を硬くするだけでもめっちゃ強くなるなぁ。アレをする時にも使えそうだけどMP消費がきつそうだなー」
そう呟きながら報酬を確認する。巻紙がインベントリに入っていた。使ってみる。
『行動:受け身が解放されました。』
「受け身?効果は…吹っ飛ばされた時とかの物理ダメージの軽減。なくて損はないね!少し不満はあるけどお金よりはマシ!それにレベルも二十六まで上がってハッピー!」
そう言いながら階段を降りる。
もんじゃ焼き美味




