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違う自分と同じ自分

今更だけど、主人公ちゃんは高校一年生です

視界が全て白になったと同時に体のシルエットが表示された。


「おぉ!キャラメイク!友達が結構細かくできるって言ってたし時間かけてやろうかな。名前は「りゅー」にして、よーしやるぞー!」


名前 りゅー

性別 女

頭装備 なし

上装備 みならいローブ(上)MP+5

下装備 みならいローブ(下)MP+5

足装備 俊敏サンダル AGI+5

右手装備 ブルースタッフ(両)

左手装備 ブルースタッフ(両)

アクセサリー かるい石 AGI STM +2 VIT-5

職業 したっぱまほうつかい


このゲームは始めた時に職業と、ある程度の装備を付けたまま始めることができる。彼女の選んだ装備は氷属性の両手杖と基本装備の魔法使い用である。



「あとは、髪の毛は白色のロングで……体の大きさはリアルと同じぐらいで、ステータスの振りは俊敏魔法使いにしよ」


「りゅー」こと「友坂(ともざか) 侑李(ゆうり)はあまりゲームをすることはない。だが、ゲームは嫌いじゃないし時間があればやりたいと思っている。夏休みに入る前は時間がなくてゲームどころじゃなかったが、今は夏休み、学校に行かなくても誰も文句を言わない。つまり彼女はこの夏休みでどこまで進めるかが重要なのだ。しかし…


「もうちょっとここは長くして…」


キャラメイク開始から一時間が経過した。


「もうちょっとHP高くしよ」


キャラメイク開始から二時間が経過した。そして…


HP(体力) 30

MP(魔力)40

STR (筋力)10

STM (スタミナ)20

VIT(生命力)15

AGI (素早さ)35


「ボーナスの150ポイント振り終わったしそろそろ完成かな」


二時間二十分のかなり長いキャラメイクを終え、ムービーがはじま…


「やば!二時間以上キャラメイクしてんじゃん!ムービースキップできるかな?」


『プロローグムービーをスキップしますか?』

       『はい いいえ』


画面上に出た言葉はいまの彼女に取って一番欲しい言葉であった。無論はいを連打し、第一の星である

「トパーズ:エリア001」に到着した。最初の星、つまり最初のエリアである「トパーズ」は大きな街が三つあることが現在わかっている。その中の一つ 「トルマリンシティ」ここはこの星で1番人が集まる街と言っていいほどに人が多く、常に賑やかな街である。


「服も街もグラフィックが凝ってるなぁ、とりあえず友達が待ってる武器屋に出発!」


しかし、初めてすぐの彼女の装備に地図などなく思うがままに進んでいく。

 

「さっき買った弓つえー!」


「次マルカダスの洞窟でレベル上げしに行こ」


「ナットさんがまた新しい星みつけたらしいよ」


「かねが、金がぁぁああ!!」


このゲームは他人の声も聞こえるボイスチャットが付いている。最初の街だからか、夏休みの最中だからか、人の数も多いし、その分聞こえる声の量も多い。


「武器屋の場所知っている方はいらっしゃいますかー?」


そんな中で歩くのは効率が悪いと思い人に(大声で)聞くことになった。


「フリスタビーバーの素材で剣作ろ」


「じゃあまた六時集合ね」


「せっかく進化させたのに必要STRがたりぬぇー」


「武器屋は赤い三角屋根の家だよー」


「こ、これ以上は勘弁をぉぉおお!」


少し遠くから武器屋の情報を教えてくれたお兄さんに礼をしながら赤い三角屋根の家を探す。途中にいた海パン一丁で走っている人は見なかったことにしよう。


セーフ、そう思い集合場所の武器屋に時間ギリギリで着いた彼女は近くにあった席に座る。


「やーっときたか」


「エッ?」


思わず声よりも鳴き声に近い声をだす。毎日学校で

聞き慣れたはずの声でも一週間会わなければそれはほぼ他人だから仕方ない、仕方なくないか。そう思い振り返る。











プロローグムービーの要約

・プレイヤーは星を旅して生活する宇宙旅人パストリターンズ

・プレイヤーの行ける星の数は12個あって次の星にはその星ごとのストーリーを解いたら行ける

・宇宙旅人は過去にもいた形跡はあるがそれが宇宙旅人か分からない

・星の知らないことを宇宙旅人が知ることもできる



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