ドキドキショッピング!
ドキドキ要素はどこにいったんだ、
「これでフレンドになれたし、オーケーかな?」
「はい!ありがとうございます!」
「よーし、着いたし魔法陣の上に乗ってね」
そう言われて魔法陣の上に乗ると、目の前が船内から、大量の店が並んでいる道に移動する。
〈シトリン競売場〉
「ここは、シトリン競売場って言ってね、この世界の中でも最大級のショッピングモールなんだよ。あそこはNPCがやってる武器屋で、ほら!あっちは有名な人が作った盾が出されてる!」
指をさした方向を見ると。
「五千万!」
「八千万!」
「一億!」
「一億五千万!!!」
その気迫に若干引きつつもニーナの説明を聞く。
「りゅーちゃんは二百万しかないから、たくさんは変えないと思うけど雰囲気だけでも味わっていってね!」
「は、はい!一応新しい杖を探してみます!」
「じゃあ私は少し用事があるから。終わったらチャット送ってね!」
そう言い残して人混みを分けて変えていくニーナを眺めながら、周りを見渡す。
「魔法使い用の杖はあっちかな?」
なんとなくで進む。するとそこで…
『両手杖の競り会場はこちらでーす!次の競り開始は一分後でーす!』
そう呼びかけるお姉さん(NPC)を見つけ、走って会場に入る。
「勢いで入っちゃったけど大丈夫かな?」
そう呟きながら競りの開始を待つ。すると隣から
「君、ここに来るのは初めて?ここでは他のプレイヤーと競り合って買うからルド結構いるよ?」
隣に座っていたお兄さん(プレイヤー)に話しかけられる。
「え、あっはい!友達から軍資金は貰いました!」
「そうなんだ、競りのやり方とかは教えてもらった?」
「競りのやり方は分かります!そんなに心配してくださってありがとうございます。」
「そうか、まぁ頑張れよ!」
「この人めっちゃ話しかけてくるじゃん。怖」
りゅーはそう思いながら競りの開始を待つ。
「この人最後の街まで初期装備で来たの?怖」
男はそう思いながら競りの開始を待つ。
ステージのような場所に人影が現れる。
『大変長らくお待たせしました。今から両手杖の競りを開始します!』
その掛け声と共に会場が湧き上がる。
『では、最初の一品をご紹介します。その炎は消えることを知らない、トルマリンシティの名工「シルミソー」の作った至高の一品!「消えぬ光と納豆」です!スタートは五十万ルドから!』
「ブッ!」
「またあの人かよ!」
周りから沢山の声が聞こえてくる。事前に配られた紙で性能を見る。MP+40で炎属性の攻撃にダメージボーナスが乗るらしい。性能は至って真面目なのか、裏切られた気分。
「60万!」
「70万!」
「100万!!」
「…120万!!」
「………」
『120万ルドで落札です!』
そう言いながら木槌を叩く。まぁ、私の狙いはもう決めてあるからその時が来るまでゆっくり待とう…
『それでは次の一品を紹介します!今回が初の出品である「ゼンネン」の作った万物をも凍らせる杖!「時を絶つ杖」です!五十万ルドからスタートです!』
来た!私が狙っている杖!性能はMP+90で氷属性の魔法を使用する際にMPの消費を半分にするおまけ付き!
「70万!」
「90万!」
「100万!」
「120万!!」⚪︎
やっぱり、かなり競り合ってくる人がいるなぁ。
「125万!」
お?五万刻みに変えたぞ!
「150万!」⚪︎
「155万!」
耐えるか、
「170万!!」⚪︎
「……175万!!」
思ったより競ってくるなぁ、早めに決めたかったのに!
「210万!!」⚪︎
ここは賭けるしかない!おねがい見逃して!おねがい!
「………」
『210万ルドで落札です!』
ほぼ全財産を使って手に入れた!これで買えなかったら不可避レに頭さげて奢ってもらうところだった。いや、あいつに頭さげるのは無いな。210万ルドを渡し、「時を絶つ杖」を貰う。かなり重いな、STR上げといてよかった。意味あるか分からないけど。
⚪︎がりゅーです
あとゼンネンくんが作ったテンプス・ルプトル君、本当は2000万くらいから始まるくらいの性能してます。初めての出品だから50万でも仕方ないね




