成長の分かれ道
初めて予約投稿を使ってみた
〈トルマリンシティ〉
「ただいまおじいちゃん!美味しいお肉持って来たよ!」
看板に背をかける老いぼれに話しかける少女。この光景だけを見ると異常だがこれはクエスト、それも現在未発見の「完全初見クエスト」である。だがそれを知るものはいない。それは「星」すらも知らない。
『なんと、本当に持って来てくれるとは。やはり、お主には感謝しても足りんのぉ。』
「いえいえ!私なんかに感謝の言葉は勿体無いですよ!じゃあ、これどうぞ!」
「ダルウェンビーフ:レア」を渡す。高額な肉なだけあって渡す時にかなりの葛藤があったが気にしない。
『ほぅ、なんと「レア」を持ってくるとは。お主からそれほどの経験を感じなかったが、儂の目も衰えたのう。』
これ遠回しに貶されてるよね?お肉返してもらおうかな。
『ほっほっほっ、冗談じゃよ。口に出さんでもお主の考えていること顔を見ればわかる。』
今の心の声がバレてる!?このおじいちゃん只者じゃない…
『報酬が欲しいのじゃろう?』
お前の目は節穴か。
『旅する者よ。そなたは何を求める。巨万の富…全てを負かす力…この星の経験…ほれ、言ってみろ。』
ん?どういうこと?巨万の富はそのままの意味だと思うけど、全てを負かす力も要するに最強になりたいか的なやつだよね?じゃあ最後の「この星の経験」って何?あー!不可避レでもニーナさんでもいいから答えて!
「………なんか、便利なアイテム」
『こりゃぁ難しいのぉ…お主に合うものじゃと「運鈍根」じゃのう。』
「じゃあそれください!」
『これじゃ。』
「えっ、これだけですか?」
咄嗟に思ったことが口に出てしまう。
りゅーの手元に、目覚まし時計程大きさの重い石を渡される。
『足りんか?確かに、今それを手に入れても、「ダルウェンステーキ:レア」よりも価値があるかといったら無いかもしれんのぉ。今回は特別にもう一つ言ってみぃ。』
「最強の魔法!」
次は迷いを捨て、真っ直ぐな言葉で言う。
『ほっほっほっ、若い時は謙虚になるだけじゃなく強欲になるのも大事じゃな。ほれ、これを使うと良い。』
そう言って渡されたのは巻紙のようなもの。受け取った物を全てインベントリに入れる。説明とかはこの後にじっくり読みたいからね。
『ではまた、時が来た時に会おう。』
そう老いぼれがつぶやいた瞬間、目の前が船内に変わる。
〈動空船〉
「わぁ!目の前にいきなりりゅーちゃんが現れた!どうやって侵入したの?」
そして横にニーナさんがいる。おそらく、強制的に飛ばされたのだろう。と考える。
「分かんないですけど、クエストをクリアした瞬間飛ばされました!なんか、おじいちゃんからのおつかいクエストです!」
「そんなクエスト初めて聞いたなぁ、ランダムクエスト系なんだろうね。どっかのスープみたいに人気者になっちゃうよー。まぁ、クエストクリアできたなら早速買い物にいっちゃおう!」
「おー!」
欲しいものはルーレットで決めた結果、便利アイテムと最強の魔法になりました。他のやつ↓
・最強の武器防具
・星の経験
・めっちゃ良い運
・特別アクセ
・富
・権力
ここで星の経験引いてたら熱かった




