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だから私は努力を憎むんだ

作者: 空野 双葉

今日は私の誕生日だったんだ。

でも、もうすぐ受験だからさ、今日プレテストを受けに行ったんだ。自信が少しだけあったんだ。私にしては頑張った。勉強しずらい環境に居たんだ。駄目でも仕方がないの。

形だけのケーキを食べた後にね、お母さんがどうだった?てきいてきた。

自信があるって言ってもし駄目だったら嫌だから、自信が無いって言ったの。

そしたら物凄く叱られた。出来損ない、落ちこぼれ、変人、なんてとうの昔に知ってるの。

でもね、大丈夫。明日には忘れてるから。


本当は出来る限りやったんだ。

きつくても頑張ったんだ。

どれだけ顔を引っ掻いた事か。

必死で息をしてたし、最後まで足掻いてたんだ。


目の前にあった将来を幻覚に仕立て上げてまでも叶えてあげようとしたんだ。

そうじゃないと私が確立出来なくなるから。

目の前にある夢は甘い匂いを出していて、実際は苦くて渋い。そして、食べようと手に触れた瞬間に電気がはしるような。

みんなそれを求めて呼吸をしていた。

私は息を止めたまんまで。


ここまで努力も夢想も机上に並んだもののように淡いのなら全て無くなってしまえば良いのに。


また薄っぺらな不合格通知が私の首に近付いた。

今か今かといかに私の首をはねるかニヤつきながら私の顔を伺っている。


私の努力は我慢だ。

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