今時の若いもん
そのうち私は17歳、高校生になりました。
光とは家が近かったせいか、中学も一緒で…。
涙をこらえることがとてもつらくて…。
小学生のころと比べてかなり変わったと思います。
光は私のことを『あんた』ではなく、『あかり』とよんでくれるようになったのです。
それでも私と仲良くなろうという気持ちにはならないようで…。
そんなことを考えつつ、全速力で走っているのは、遅刻しそうだから。
私は普通の高校生ではありません。
『パン専門学校』ってもんに通っているわけで…。
パン専門学校ってふつーにないよね。それが最近できたところで。普通に道路を歩いていても全っ然わかんない場所にあるんです。
…私、…高校生になってかなり口悪くなったかもです。
……いいよね!!“今時の若いもん”になったんだし。
ガラッ…
「すいません。成田先生!遅れました!」
「見てのとぅり一時限目は始まっている。」
教室にいる生徒全員…あっ、全員じゃないな。何人かが忘れているが、ノートが机の上に置かれている。
「ええ。だから遅れましたって言ったじゃないですか。あ。もしかして聞いてなかったんですか?」
沈黙…。
「遅れてきたというのにその態度はなんだーーーーー(怒)」
「プッ…。」
私は気づかれぬよう、小さく笑いました。
「ったく…。今時の若いもんは…。」
“今時の若いもん”ってそんなにいけないものですか。
「立ってろ。」
ゲ。…っていうか、“廊下に立たされる”ってすごい古いんじゃ…?
「ふぁ〜い。」
「ん〜〜?」
「ハイ!」
こうして私は廊下に立たされました。
今回のお話は以前のお話ですより面白くしたつもりです。でもたいして面白くありません(泣)




