あんたなんか大嫌い!
「なんで?」
モヤモヤした空気の中。私はわけがわからずただただつっ立っていました。
「ウザイよ!」
…。今の世の中正直いってすごいと思う…。
7歳児が『ウザイ』を口にするとは…。
光はそのころの私よりはるかに大人…だったです。
「あんたなんか大嫌い!」
そのまま光は去っていった…。
「…?」
私はわけもわからず家に帰りました。
明日も光と仲良く遊べると信じて…。
次の日のことでした。
私はいつもどおり元気に登校しました。
「あーぁ。つまんないな〜。毎日一人で学校に行くの。」
私の家は学校より少し離れているため、一緒に登校する人がいなかったのです。
「…光と…学校行きたいな…。」
始業ベル10分前。
ガラッ…
ザワザワ…
教室内はまだ先生が来ていないのをいいことに、ザワザワしていました。
「光…。おはよー…。」
その瞬間、光は私のことをにらんできました。
「あれ?仲良くしないって言わなかったっけ?」
ほんっっっっっっっっっっとうに怖い顔。
7歳の私は、まだ『怖い』という漢字を知らなかった。
でも無意識的に頭の中で使っていました。
「もう1回言う。
あ・ん・た・な・ん・か・大・嫌・い!!」
私は逃げ出した。
悲しかった訳じゃない。悔しかった訳じゃない。
ただ、あふれてくる塩水を。涙という雫を。
光に見られたくなかった。
ただ……それだけだった………。




