また逢えるね
読むんですか(歓喜)
ガッカリしていってね!
8月1日
うだるような暑さとわめくように鳴く蝉が夏のつらさをおもいしらせてくる。
そんな中汗だくにもなりながら走る少年がいた。見た目は中学生ぐらいで癖っ毛のある黒髪、猫のような目。その目からは不安と焦りがあった。
見つめる先は病院。白い建物とトレードマークの赤十字は今では彼の不安をさらにこみ上げさせてくる物であった。
なぜ何も起こらなかった平和で幸せな日常が壊されたのだろう。神様は理不尽だ。そんなことを思いながら彼は彼女の名を叫ぶ。例え聞こえなくともひたすら叫び続ける。
彼が病院にたどり着き、受付のナースに彼女の名前を告げ部屋に案内してもらう。
彼女がいる病室のドアを開ける。
彼がそこで見たのは、
泣きじゃくっている彼女の妹、
彼に気づき貼り付けたような元気のない笑顔をし、こちらに手を招く彼女の両親。
彼はこの現状を否定したかった、だができなかった…。
白くて清潔感がある病院のベット、その上には意識が朦朧として今にも
死 に そ う な 少女の姿あった‥‥。
短く切りそろえられた髪に肌は少しやけていて活発そうなイメージ、そんな彼女は衰弱しきっていて小さな呼吸音がかすかに聞こえた。
彼は彼女のもとへ駆け寄り、彼女の名を何度も呼んだ。しばらくしていると彼女の目が薄く開き、こっちを見て安心したような顔をした。
そして消え入りそうなかすれた声で言った‥。
ゴメンネと謝った。
キテクレテウレシカッタと微笑んだ。
ワガママ言ってもいい…?と言った…。彼はゆっくりと顔を縦にふった。
サイゴ…だから…キスしてと言った…。
彼は躊躇せず涙でクシャクシャの顔でキスをした。
彼女はショッパイとはにかみながらアリガトウと言ってゆっくりと幸せそうに目を閉じていった…………。
医者が死亡したと告げた。皆、泣き崩れながて帰っていった。
その日から彼の心は壊れてしまった。その目はどこか虚空を見つめ、ただひたすら呆然としていた。‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 彼女の死から一年たった。彼は高校生になった。
その日は夏期講習で学校に行かなければならなかった。最寄り駅で電車を待っていたら、ふと、一人の女の子が彼の目に入った。彼女とどことなく似ていたため、彼はその女の子から目が離せなかった。
電車がホームに近づいたその瞬間、彼女が、ホームから落ちてしまった。
その時には彼の身体は動いていた。落ちてしまった女の子を線路から助けだした彼の目の前には、けたたましく唸り声をあげる電車が迫っていた…。
助かった女の子によれば、彼は空を見上げながら また逢えたね と言って無邪気に笑っていたという。
彼の遺体を見た人達は皆、笑っていると答えた……。
DHMOさん企画に参加させていただいてありがとうございましたm(_ _)m
読んでいただいた方
ありがとうございます。受験(笑)が終われば新しい小説を書いていきたいとおもうのでぜひ読んで下さい(土下座)
ではでは皆さんご縁があれば‥…。
(受験勉強しよ…)