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 俺のクラスには犬みたいなやつがいる。

 そいつの名前は骨宮(ほねやま)(けん)


 犬は、俺の友人である猫山日向と仲がいい。犬と猫で正反対な名前を持っているが、本人二人は喧嘩するほど仲がいい、という関係だ。

 犬は、人に執着しやすい。何故か俺は、犬に崇められている。気のせいではなく、本人が言った。なんでも俺は理想のご主人様らしい。人を飼う予定はないけどなあ。

 犬は、不良の羊川一狼とも仲がいい。なんでも同族だと言っていた。ああ、そういえば、羊川は特殊の趣味を持っていたな。犬も、同じなんだろうか。

 犬は、走るのが好きだ。クラスの中で二番目に足が速い。なんで二番なのか不思議だったが、なんでも一番は羊川らしい。アイツが走っているところを見たことがないが、きっとそうなのだろう。


 そんなことを思っていたら、羊川と裏庭で話している犬を見つけた。

 声をかけると、驚いたようで、――なんでかあの〝趣味〟を出した。

 見えたのは、羊川のように何の耳か分からないものではなく、どう見ても犬の耳だった。



「おい犬……」



 羊川が声を犬にかけた。



「ん?」

「耳……」

「え?」



 耳のついた頭に手をやる犬。

 そうしているうちに犬の顔が真っ赤になると、その後、今度は真っ青になった。



「犬……」

「いや、その、これはッ」

「俺の予想は間違っていなかった」

「へ? まさか関係者――」

「いや、俺はそっち方面、興味はあるがそういう趣味ではない。流石に自分でやるほどでもないし」

「…………うん?」

「犬、コイツな、勘違いしてるんだ」



 何を勘違いしているというんだ、羊川。

 でも、そうだ、予想はあっていた。羊川も骨宮も、そういう趣味だったのだ。

 うむ。そういえば、クラスの繰鼠(くりねずみ)もそれっぽかったなあ。既に知り合いかなあ。今度紹介してみようか。



「それにしても、獣耳って結構はやってんのかなあ」




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