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転生エルフの天才美少女科学者、料理概念ゼロの世界で家庭料理無双始めました ~研究に集中したいだけなのに、飯テロ聖女と勘違いされて困ってます~  作者: 藍埜佑
第16章:森の脅威、迫る牙:熊討伐と解体新書

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第16章1節: 不穏なる噂と隣村の悲劇

 燻製料理の宴がもたらした村の賑わいも一段落し、アッシュウッド村には再び穏やかな日常が訪れていた。


 私は研究室(小屋)で、シルヴァミルで入手した石碑の拓本――古代文字の解読――や、マナ鉱石の性質分析といった、地道だが知的好奇心をそそる研究に没頭していた。この静かで集中できる環境こそ、私が求めていたものだ。


 だが、その平穏は長くは続かなかった。ある日の午後、リリアが血相を変えて私の小屋へ駆け込んできたのだ。その手には、彼女が集めていた薬草の籠が力なく揺れている。


「ハルカさん、大変だよ! 大変な噂を聞いたんだ!」


 息を切らせ、肩で大きく呼吸しながら、リリアは切羽詰まった声で叫んだ。

 私は正直、またリリアの「大変」が始まったか、といくぶん辟易していた。


「落ち着きたまえ、リリア。何があったのだ? まずは深呼吸をして、順を追って説明するように」


 私は研究の手を止め、リリアに水を一杯差し出しながら冷静に促した。


「う、うん……。あのね、近隣の村々で、すっごく大きな魔物……ううん、魔物かどうかも分からないんだけど、とにかく巨大な何かが現れて、村を襲ってるんだって!」


 リリアの話によると、その「何か」は家畜を喰らい、畑を徹底的に荒らし、時には家屋の一部を破壊していくという。そして、日に日にその活動範囲を広げ、アッシュウッド村へと近づいてきているらしい。


「単なる大型の獣だろう。例えば、森熊フォレストベアの個体数が異常に増えたか、あるいは餌が不足して人里へ下りてきたか……」


 私は冷静に可能性を分析しようとした。この世界にも、地球の熊に似た大型の雑食獣が存在することは知っている。


 だが、リリアは顔を青くして首を横に振った。


「ううん、普通の森熊じゃないみたい……もっとずっと大きくて、凶暴なんだって……。それに、ついに……ついに、お隣のミルトン村まで襲われたんだって! 何人も怪我人が出て、家もたくさん壊されたらしいよ!」


 ミルトン村。


 アッシュウッド村から森を抜けて数時間の距離にあるという、比較的大きな村だ。そこまで被害が出ているとなると、これは単なる獣害として片付けられる問題ではない。私の表情にも、わずかな緊張が走った。


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