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転生エルフの天才美少女科学者、料理概念ゼロの世界で家庭料理無双始めました ~研究に集中したいだけなのに、飯テロ聖女と勘違いされて困ってます~  作者: 藍埜佑
第14章:賑やかな旅路:湖畔の町と三人の乙女(?)

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第14章5節: 道中の諍いとハルカの仲裁(やれやれ)

 シルヴァミルへの旅は、予想通り、リリアとアリアの小さな衝突の連続だった。


 休憩のために馬車を降りれば、アリアが摘んできた野の花を「ハルカお姉さまに差し上げますわ!」と私に渡そうとし、それを見たリリアが「あたしが見つけたもっと綺麗な花をハルカさんに!」と対抗する。


 食事の準備(道中の食事は、私が簡単なものを作ることにした)を手伝おうとすれば、アリアが「ハルカお姉さま、わたくしがお手伝いいたしますわ。あなたは火の番でもしていてくださいな」とリリアを牽制し、リリアが「あたしの方が料理は得意よ! あなたこそ、お貴族様としておとなしく座ってなさい!」と言い返す。


 その度に、私は「二人とも、喧嘩はよしなさい」「協力することが大事だ」と仲裁に入るのだが、効果は一時的だ。

 すぐにまた、別のことで張り合い始める。


「ハルカお姉さまは、わたくしの作った刺繍の方がお好きですわよね?」

「いいえ、ハルカさんは、あたしが編んだ薬草の護符の方が喜ぶに決まってるわ!」


 私は彼女たちの「ハルカさん(お姉さま)はどっちが好き?」攻撃に晒され続け、その度に「どちらも良いものだ」「気持ちが嬉しい」と当たり障りのない返答を繰り返すしかなかった。


 グレイアムは、そんな私たちの様子を、微苦笑を浮かべながら見守っている。彼はアリアの元気な姿を見られるだけで満足なのかもしれないが、私にとっては、この賑やかすぎる状況は、研究とは別の意味で頭を使う作業だった。


 だが、不思議なことに、この騒がしさが全く不快というわけでもなかった。


 むしろ、前世の大家族の喧騒を思い出し、どこか懐かしいような、そしてほんの少しだけ温かいような気持ちになっている自分に、私は気づいていた。


やれやれ、私も大概、ほだされやすいのかもしれんな。



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