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四神相応  作者: たま
9/41

教団

「アキラがいて良かったね〜警察に疑われずに済んで。」有間が一安心してる。

「あの封筒の地図見た時にピンと来たよ。

待ち合わせなら日にちや時間指定するからね。

ずっとソコで待つってのは、生きたままだと無理だから…」

2人はこの恐ろしい事態に冷静だ。

第1発見者になってしまって結局夜まで拘束されて

やっと帰宅できた。


「どうして2人は平気なんですか?

こんな訳分からない事件なのに!」見波は振り絞るみたいに怒鳴った。

全然怒鳴る必要はないが、怒鳴らずにはいられない。

「見波くんの反応が正しいかもね〜アキラ」有間が反省する。

「人間なんて禍々しい生き物だし

歴史的にもそうだろ?

つい200年前まで河川敷に犯罪者は生首晒されてたんだし。」

アキラは憮然としてる。

「安心しろ、見波!

彼女の霊はあそこに居なかった。

彼女は自ら望んで串刺しになったみたいだぞ。」

アキラなりの慰めだが…全然慰めになってない。


「なんで殺されなきゃいけないんだ!

確かに彼女は罪を犯したかもしれないが、罪は償えば良いだろ?

なんで!」

見波はまた泣いている。

「許さない!俺は彼女をあんな目にあわした教団を許さない!」


有間とアキラは顔を見合わせている。

「で、どうすんの?」

見波は涙を拭きながら、決心した口ぶりで

「教団に入ります!」と。

「え〜っ、やめて!普通に生きてても不幸続きの見波くんが

そんなとこ入ったら大変だよ!

お母様にも僕が顔向け出来ないよ!ダメ!絶対!」

アキラが見波を頭の先から下まで見る。

「お前じゃ入れないと思うよ。親が金積んだらもしかしたら入れるかも…」

そう教団は容姿端麗がまず絶対条件なのだ。

それが入信者を集めてる人気にもなっている。

大学等には信者のプロマイド売りも流行っているらしい。

美人局も重要な資金源なのだ。

ホストばりの信者が女に貢がせたり、見波みたいに金持ちのボンボンにわざと自分の女を近付けたり。

この教団の流行りと資金源は、「容姿」なのだ。

その意味では芸能界に似ている。


つまり、「見波は無理!」とアキラが説明した。

「クソーッ!」見波は2重3重に痛手を食らった。

ふとアキラをひたっと見つめる。

有間も美人さんだが、アキラもワイルド系のイケメンだ。

水球を中学高校やってたので浅黒い肌に引き締まった身体。

見波から見ると人相悪いだけだが、眼光鋭く彫りの深い顔立ち女好きする顔だ。

実際一緒に河原町歩いた日、夕方くらいには水商売風の女性が何人も「タバコ持ってる?」とか「どの店の子?」とか聞いてきてアキラにガン無視されてた。

「お前、今最悪なこと考えてるよな?

絶対イヤだからな!」

「でも教団イジメたいだろ?アキラは、ああいう奴等

大嫌いだよね?野放しにしていいの?ねえ〜」

見波がまたアキラににじり寄る。




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