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四神相応  作者: たま


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東山

「へ〜アキラが人を助けたの?珍しいね。」

「美人」な明るい柔らかな髪を束ねた主らしき男性が、見波を助けた男をそう呼んだ。

「アキラくんなんだ?へえ〜アキラく〜ん」

また見波はアキラの手を握ろうとする。

ウザそうに手を払い、

「自殺するのかなあ〜と見てたら、どうも河原の瘴気に捕まったみたい。本人に死ぬ気は無かったみたいだから

払ったよ、一応。」

アキラは、なんだか不本意そうだ。

「なんで、河原に居たの?」

美人な男性が、見波に話しかける。

目線だけで、また惚れそうだ。男なのに!

見波は視線を落として両手でヒザを掴んで語りだす。

「嵐山の土産物屋でバイトしてたんです。

彼女がお金に困ってると話してたから、チョコチョコ

貸してたら50万近くなって。

さすがに俺も下宿代も飯も食べれなくなって返して欲しいとお願いしょうとしたら…

店に来た男に金渡してるとこ見てキスしてて…」

そこまで話して、また目から滝みたいに涙が流れ出した。

「一悶着あってから、働いて上がろうとしたら店長に呼ばれて、行ったらストーカーにされてて

バイト辞めてくれって。

彼女に書いてもらった借用書とか付き合ってた証拠の写真やプレゼントもあるって説明しょうとしてアパート戻ったらアパート燃えてて…」

また涙が止まらなくなった。

「で渡月橋の下の河原に居たんだね〜」

美人な男性も貰い泣きしてウルウルしてる。


「そんな状態で水辺行くなよ〜

あいつらの格好のエサだよ!仲間来た!ってもんだ。」

アキラが、呆れたように座った椅子で回転する。

「そうなの?」見波と美人な男性が同時に聞く。

「京都は歴史があるんだよ。川は死体を流す場所だった時代も長いんだから〜霊が溜まってるんだから。」

「有間だって学者なんだから知ってるだろう。」

美人な男性は、有間と言う名で学者らしい。

「まあ紫野で焼いてから流すのが一般的だったらしいけど。人を焼き続けるから煙が絶えず上がるから紫の野と名付けられたんだよ♪」

「そこまて知んねえよ!ただ水辺は溜まってるから!

死にたい奴が近付くんじゃねえよ!」

ちょっとキレ気味にアキラが言う。


嵐山からバイクで連れてこられたのは

嵐山の真反対に位置する東山

清水寺の近くだ。

滋賀との境の山の中のお屋敷街だ。

そこに一際古いボロい、庭も手入れされず幽霊屋敷のような一軒家が有間の家だ。

ムダにだだっ広い屋敷には、至る所に本の山があり

掃除もされず埃っぽい。

「ここ物置なんだけど良かったら使って。

日本家屋の方が何部屋もあるし広いんだけど、アキラが

嫌がるしね〜」

素麺とスイカを食べさせて貰ってから有間に案内されたのは、立派な玄関横の小部屋。

「昔は女中部屋だったみたい。」

物置と言っても中はがらんどうで窓から来客が分かるようになっている。

「分かりやすくて良いです。それより本当に良いんですか?

お言葉に甘えて…」

「イイよ、イイよ〜遊絲舎だろ?講座持ってるし。

また講義で会うかもよ?

他にも入れたいんだけど、アキラが人嫌いだからね〜」腕組して有間が悩む。

「そうなんですか?じゃあ、なんで俺を…」見波が首を傾げる。

「困ってるヤツには、親切なんだよ。

まあ、それがあまり人間じゃないだけで…」

「?」

「まっ、アイツが人間助けるなんて珍しいから!

気にしないで使って〜」

謎な会話のまま、美人な家主は去った。

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