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四神相応  作者: たま


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来世

鴨川神社の裏側は北山と呼ばれ、若い女性に人気のお店や美味しいカフェが並ぶ地域だ。

そこに美しいガーデンテラスと中庭の瀟洒な洋館がある。

それが教団「畝傍会」の「ガーデン」だった。

真っ白な鉄扉脇のチャイムを押すと真っ白な衣装の

美少女が2人、見波とアキラを迎えてくれた。

「白鷺同志からご案内するように承っております。」

あの有間と同世代の美しい男性は「白鷺」と教団では呼ばれる人らしい。

容姿にピッタリな名前だ。

アイドル売りされてる広瀬マリアも可愛いが、この2人も負けずに美しい。

タレ目の大きなうるうる目の小柄な少女は、「デイジーと申します。お見知りおきを。」と恭しく頭を下げた。

背が高くモデル体型の長い髪の切れ長の瞳が涼し気な美少女は、「ローズだ。よろしく。」と軽く会釈した。

コンセプトに沿ってキャラ作りまでしているようだ。

これは、若い学生や少年少女には夢の園のように見えるだろう。

通された館内は大理石で床も壁も覆われお城の中のようだ。

壁にはプロマイドの様に美少女や美少年達の写真が貼られ一言も書かれている。

広瀬マリアは10枚ほど。中には際どい白いビキニにシースルーの布が掛かっただけの姿の写真もある。

『貴方の笑顔が私のお守り』と添えられている。

「スゴイなあ〜どこにも宗教臭ないなあ〜」アキラがデカい声で言う。

「ちょっと〜やめてくれよ〜」見波がヒヤヒヤする。

「うちはそんなに難しい教義は無いんです。

来世の為に今世は修行するのみなので。

教祖様は偉大ですが、崇め奉ってはいません。

教祖様も来世の為に修行されているのです。」

タレ目の小柄なデイジー信徒が説明する。

「すでにそれを叶えた者もいるんだ。突き当りの壁面を見て欲しい。」キリッとした黒髪パッツン美女のローズが指さす。

そこには、元カノが目を閉じたあのホスト風の男と並んで座り白い花々に囲まれ微笑む写真が。

「1番最近の達成者だ。ララはケイと2人で1000万上納し来世へと旅立った。

生まれ変わりは、大好きだったラノベの世界らしい。

羨ましいよ。」

ローズは本当に羨ましそうだ。

「おい、あの男、この写真撮る時にはもう死んでたみたいだな。やはり、あのまま病院には連れて行って貰えなかったみたいだ。」

アキラが小声で見波の脇腹を小突く。

確かに男の顔は血の気が無く無表情だ。後ろの椅子に

ヒモで縛って固定されてるのが、花々の間から見える。

アキラはニヤニヤしているが、見波は竹藪の串団子を

思い出し吐き気がしてきた。

あのブンブンとうるさい蝿の羽音や死臭と蛆のうねうねした様が蘇る。

「大丈夫ですか?」デイジーが心配そうだ。

広間を通って中庭のバーゴラの下のソファ席へ。

広間は学生達が白衣の信徒達にチヤホヤされて満更でもなさそうに歓談していた。

見波が倒れている横でアキラが勧誘されてる。

「どうされますか?今日、入信されますか?」

「教義の話、まだ聞いてないけど?」

「あの廊下のままなんですよ。課金か奉仕での課金で

来世が決まります。

その人の元の徳で達成額は変わります。」

「えっ、でも今世は死ぬんでしょ?いいの?」

美少女2人は顔を見合わせて悲しげに微笑む。

「もう、今世に未練は無いんですよ。絶望しかない。

私達はアイドル目指してたんですが、ダマサれてシャブ漬けされてAVに売られてるのを白鷺同志に救われたんです。

もう数本ビデオ出回ってるので、私達に今世は無いんです。

ここだけが私達をちゃんとした人間として扱ってくれる場所なんです。」

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