再会
「ルーカス!」
何度も夢にまで見た声が自分の名前を呼ぶのをルーカスは聞いた。
「アリシア」
愛しさを込めて呼べば、アリシアは満面の笑みを浮かべる。
「おかえり!!」
『おかえり』
待っていたよ。
会いたかった。
恋しかった。
寂しかった。
一言にたくさんの想いが込められているのが感じられて、ルーカスは不覚にも涙腺が緩くなるのを感じた。
もちろん涙はこぼさなかったけれど。
『おかえり』
思えば、アリシアも他のカリス家の家族もルーカスがカリス邸を訪れるたびにそう言った。
たった4文字に込められているのは受容の気持ち。
ルーカスの存在を、ただそこに在るだけでいいのだと受け入れてくれている。
血の繋がった家族はいたけれど、どこか寄る辺ない自分がそこにいてもいいのだと言われている気がした。
「ただいま」
答える言葉を持てるのが嬉しい。
ルーカスの腕に飛び込んできたアリシアはルーカスにとって幸せの象徴のようなもの。
柔らかくて良い匂いのするアリシアを大事に抱きしめた。
そして待ち望んでいた再会の抱擁は、呆れたようなイリアの声に遮られるまで続けられたのだった。
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