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【本編完結】たとえあなたに選ばれなくても  作者: 神宮寺 あおい@受賞&書籍化


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幕間ー推察ー

領地に戻ってから始めた剣術の鍛錬はいまだに続いていた。

師であるノエは事件が解決して以降常にアリシアの側にいる必要が無くなり、アリシアが邸内で誰かと一緒にいる時は席を外すことが多くなっていた。


そしてその空いた時間でイリアは前以上に稽古につき合ってもらっている。

学園へ入るまでに少しでも剣術や武術の腕を上げたいイリアにとって、ノエは得難い師匠だった。


「イリア様は騎士科に進むつもりはないんでしょう?」


稽古の間の休憩中に聞かれ、イリアは答える。


「今のところは領地経営に関して学べる経営科に行く予定だけど、そこでも剣術と武術の授業はあるし、その2つの科目で落ちこぼれると馬鹿にされやすくなるらしいんだよね」


イリアはカリス伯爵家にとって兄のスペアな存在であるし、何かあった時に備えて領地経営に関する知識は身につけておく必要がある。


そして人には得意不得意があるのは当たり前なのに、なぜか一定数の男子は力を誇示したがり、その点で劣る相手を下に見る傾向があった。


イリアとしてはそんな幼稚な考えを持った男子に絡まれないためにもある程度の実力を得ておきたいのが正直なところだ。


「だけど前に比べると騎士科にも興味が湧いてきたんだよね。良い師匠のおかげかな?」


イリアの言葉に、ノエにしては珍しく一瞬だけきょとんとした無防備な顔を見せる。


ノエは金髪碧眼かつ綺麗に整ったキラキラしい容姿と、武芸で鍛えられた逞しい体躯を持つ。

はっきり言ってそこら辺の男では全く敵わない美丈夫だ。


だから当然モテる。

男爵という下位貴族の出身ではあるが、貴族であるには違いないのでそれなりのご令嬢にもモテる。


王都にいた時だけでなく領地に来てからも引く手あまただ。

しかし本人には全くその気が無い。


(なんで姉さんなんだろうな)


イリアは気づいていた。

正直気づきたくはなかったけれど、なにしろ周りの観察が趣味のようなものだったから気づいてしまった。


(ルーカス兄がいなければ応援したんだけど…)


ノエはアリシアに惹かれている。


その理由も、イリアはなんとなく想像できた。

おそらくノエの今までの経験はイリアが考える以上に大変なことが多かったのだろう。


ノエもまた人の裏や嘘偽りに接する機会がたくさんあったのだと感じることが言葉や態度の端々から窺えた。


だからきっと彼も裏表のある人が好きではないのだ。


(結婚と出産を控えている姉さんじゃどうにもならないじゃないか)


ノエはアリシアに気持ちを悟らせる気も、ましてや伝える気も無いのだろう。

護衛としての領分を越えることは絶対にしないに違いない。


(ノエにも幸せになって欲しいんだけどな)


そう思いながら、イリアは休憩を終えて稽古を再開した。

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― 新着の感想 ―
[一言] ノエとはくっつかないのかぁ。応援してたんだけどなぁ。 ノエはみんなの「推し」ということで。
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