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義弟のソルドは、一団が迎えられた部屋につくなり
「姉君!一体どうしたんですか!?」
2人になるやいな私のさっきの発言に
滅多に私には見せない、険しく激しい顔で
「姉君の特異魔ーーーー」
「ソルド!この件の言及はたとえ貴方でも許しません‼︎」
今まで、ソルドに見せたことのない剣幕で遮ると
ハッ!とした義弟ソルドは
もう一度何かを言おうとして、ソルドの瞳に映る私の激しさに
何か飲み込むように、手を握り下を向いた。
「…………………」
静寂が部屋を支配しようとした中
私はソルドのキツく握り締め過ぎた手に自分の手でそっと包み
「…………………ごめんなさい」
思わず呟いてしまったのは、心からの本音が漏れ出ただけだったが心からの気持ちだった。
そしてソルドが本音で心配と私の立場を考え箝口令をしき私の魔法の発言を庇いたいのは十二分に伝わっていたが
この国にきた目的の為に私は敢えて自分から隙を作った。
私は王族で、自国では王太子や姫がわんさかいるなか、義母違いなだけではなく
ソルドの特異魔法が圧倒的能力の高さだったので
平民からわざわざ義弟の形を装い、私の身辺騎士の役割として義弟になった。
だが
沢山の時間を一緒に過ごし、同じ物をみて、同じ物を食べ、同じ様に2人で
涙し笑い。
私にとってソルドは義弟は関係なく大切な存在だった。だからこそ
今から開幕させる悲しい喜劇にソルドを連れてきたくなかった。
侍女の声が何度もかけられたのに気づかず、ソルドが
「俺は貴方の味方です。
どうか、どんな未来がきてもそれだけは忘れないで下さい」
真摯さをたたえた瞳に懇願され、私はこくりとうなずいた。
今回ソルドにどうしても来て欲しくない私は、あの手この手を策をねろうとしても。
今回義姉、王女のユザリーに着いて行く事を頑なに義弟ソルドは譲らなかった。
着いた王宮では探る様に見てくる周りの、この国の王宮に配置された騎士団は騎士としてのプライドでつとめて引き締めた顔をした者とキョロキョロ私を見てくる物に分かれた。
「王子が王子なら、騎士団達の質もたかがしれるわね」
私の魔法発言は早速効果を出していた。
要は未来視と言う未知なる人間が来たことにざわめきは落ち着く事を知らず、
着いた先に玉座に座る貫禄をたたえた者と寄り添う様座る。
王と王妃だった。
まず王から声をかけてもらった私は華麗なカーテーシーをし
王妃の歓迎の言葉をもらい
王女ユザリーは
「歓迎の意、心からの感謝を申し上げます」
「ですが、もう少しでも早く来たかったですは」
頬に手を当て、さも残念だと悩ましく息をを吐くと
王が
「我が国の王子にはどんな噂が他国に流れているかはわかりませんが」
「こちらとしては、姫君の様な素晴らしい美しさと品位のある方が王子やひいては我が国にいてくれたら幸いなんですがなぁ」
フハハハハ。と笑いしめくくると
「まぁ、王子様の隣に立つなんてそんな!」
心からのビックリをユザリーは伝え、まだ発達途中の見かけの他国の姫を好ましく王達一団がほほえましく相好を崩すと
「我が国との大差を一番理解してる方からの発言とは思いませんでした」
最後にニッコリと笑うと、周りが氷ついた。
自国の大陸一の現状を明らかに隠さない王女ユザリーに
とりなそうと、王妃が
「その、国々によって特性がありますけど
我が国には大陸から集まった人材の、アカデミーがありますの。
そのっっご興味がお沸きなら是非ともご参加下さい」
「あら、アカデミー!噂には聞いてますが
私興味がありますは」
周りが
ホッとした雰囲気に向かう中
ですが困りましたは、と小首をかしげ
「姫君なら、授業だけでなく社交の実りがあるかもしれませんは」
まだまだ困った様子でユザリーが。
でも、、、、、、、、、とタップリ間を置いた後
「この王宮でさえ臭うのに私、耐えれるかしら」
「えっ?」
「アカデミーはさぞかし血の匂いと汚泥臭いのでしょうね?」
「ひ、ひめぎみ?」
「特にそこにいる騎士団長さんのご子息と先程の宰相のご子息は」
ハァー
心底困りましたの、と顔をして
思わず男性なら手を差し伸べたくなる
華奢な肩に困っているのが伝わる美しい顔で困った表情をしたユザリーは
「なんて血みどろにまみれた馬鹿の匂いしかしないのかしら」




