新機能「いいね」は、地獄の一丁目になるかもしれない
今回は、ちょいとストロングスタイルで参りますので、ご了承ください。
こんにちは。加藤良介です。
先日、「小説家になろう」に新機能が追加されました。
「いいね」ボタンです。
登録、評価に続く、作品を評価する新なる基準点になりそうです。
これ自体は、目新しい機能でもなく、読者さんにとっては有意義な機能だと思います。
( ̄▽ ̄)//そう、読者さんにとってはね。
作者にとってはどうでしょう。
私はあまり良い機能には思えません。残念ながら。
ただでさえ、なろう作家という生き物は、総合評価ポイントの上積みに日々、血道をあげているわけですが、そこにもう一つ課題を与えられました。
( ̄▽ ̄)//"ドン"「帰る前にこれもやっといてね」
「えっ、マジっすか」Σ( ̄□ ̄|||)予定が・・・
利点については、ことさら考える必要もないので、逆サイドが大好きな私は、新機能の不備と弊害について考えてみます。
タイトルでも述べましたが、作者にとっては地獄の窯の蓋が開いたのかもしれません。
それでは、始まり、始まり。( ̄▽ ̄)//
① 根本的欠陥
この新機能の根本的欠陥は「ログインしていないと使えない」です。
これでは、全く意味がないと考えます。
なろうユーザーの大半は、ログインしていない人たちです。
大半の人が使えない時点で、システムとして大いに欠陥品です。
これが、誰でも好きなように「いいね」が押せるのであれば、ポイントとは別の評価基準として、役割もあったでしょう。
現状では、総合評価ポイントが高い作品に、多くの「いいね」が集まるだけです。
(。´・ω・)?総合評価ポイントでいいじゃん。何が違うの。
新しく機能を追加した意味が喪失しています。
確かに、五段階評価よりは心理的プレッシャーが低いでしょうが、システム的に総合ポイントと、相関関係で変移することが明白です。
ポイントの低い作品に、沢山の「いいね」が付くとは考えにくい。評価しているユーザーの階層が今と同じですからね。
これが、ユーザー登録していない読者も込みであれば、また、結果も違ったでしょう。
評価をしてくれる読者は、マイノリティーです。マジョリティーは沈黙したままです。
(。´・ω・)?この機能、何の意味があるの。
もしかしたら、ユーザー登録を促す施策かも知れませんが、効果は限定的でしょうね。
新機能は最低限、未登録の読者でも利用できるようにしなくてはならないでしょう。
無制限にすると、水増しや、不正行為が横行することを危惧しているかもしれませんが、( ̄▽ ̄)//何をいまさら。
やる人は、制限してもやりますし、やらない人は無制限でもやりません。
むしろ、無制限にした方が、水増し、不正操作が、統計的に判別できるかもしれませんよ。
私には無理ですが、情報解析を行っている人が検証すれば、PV数、ユニーク数、連載話数、総合ポイント、登録者数、そして「いいね」の数から、明らかにおかしな動きしている作品を炙り出せるでしょう。
更に思考を進めるとすれば、これを逆手にとって、気に入らない作品に大量の「いいね」を送り込んで、作品の信用度を低下させる工作も出来そうではあります。
そんな事をする人がいるのか知りませんが、可能といえば可能。
逆にこれから世に出る作品は、総合評価ポイントの割に、「いいね」が少ないと、ポイント水増しの疑いをかけられるかもしれません。
「いいね」は、気軽に押せるがコンセプトですから、理論上「いいね」が多くなるはずです。
|д゜)。それが少ないって事は、まさか・・・
このように、色々な邪推も可能です。
ログイン制限を付けると、新機能の意義が喪失し、付けないと不正操作やトラブルの温床になる。
ありゃ、どっちも駄目だっちゅう結論になりそう。
(;´・ω・)どうしよう。論理破綻を起こしそう。
② 作者の精神力を試すシステム
長期連載作品に発生すると考えられる事案です。。
「いいね」は、各話に付与することが可能とのことですが、ここにも落とし穴があるでしょう。
当然ですが、人気の話数に「いいね」は集中するでしょう。
一見すると、どんな話が受けたのかが分かる仕様ですが、これを突き詰めていくと、とんでもないことになるでしょう。
作者という生き物は、読者が考えているよりも、動揺しやすい生き物です。
「いいね」が少ない話は、極力カットしたいはずです。
しかしですね。物語には波っちゅうもんがあるんですよ。歌でいえば、イントロがあって、Aメロ、Bメロと展開してからサビになります。
普通に考えると、この中で最も「いいね」が付くのはサビです。
さて、ずっーとサビの曲があるでしょうか、あるかもしれんが、少数派ですよね。
しかしですよ。作家の中には「いいね」欲しさにサビばかり作る人が現れるでしょう。
当たり前ですが、面白いわけありませんよね。そんな話。
その歪さは読者から見れば一目瞭然ですが、あいにく作者には見えませんよ。
(/・ω・)/たぶん。
「いいね」欲しさに山も谷もオチもない平坦な作品群が、蔓延る世界になりかねないでしょう。
まさに、なろう地獄。
これからのなろう作家は、話数事の「いいね」の変動を無視できるスキルが求められるでしょう。
果たして何人生き残りますかね。読者の人が考えているよりは、少ないと思います。
私は、作者の大量脱落が起こる可能性があると考えます。
特に危険なのが、そこそこ人気のあるミドルクラスの作家と思われます。
全く人気のない作者や、ランカークラスの作者は大丈夫でしょう。
人気のない人は一つでも「いいね」が付けば喜びますし、ランカークラスの人は、膨大な読者を抱えているので、僅かな数字の変動には動揺しないでしょう。
動揺するのは、そこそこ読者さんを抱えている作者です。
投稿したお話の、人気の変動が目に見えるのが、このクラスでしょう。
そして、このクラスの作者が執筆している作品が、なろうにおいて比較的良質と呼ばれる作品群だと思われます。
新機能は最悪、このクラスの作者を直撃します。
③ 逃れられないからこそ地獄
では、新機能を使わなければいいかというと、そうは問屋が卸しません。
これは、新たなる評価基準です。価値基準です。
消費税と一緒です。嫌だからといって払わない訳にはいかんのです。
即ち、作者は新機能からは逃れられません。
今の段階では、まだ大丈夫でしょうが、今後一年以内に新機能の使用は必須となるはずです。他者からの評価を受け付けない作者や作品は、ハンディキャップを背負うでしょう。
私が感想欄を閉じているエッセイを、問答無用で低評価するのと同じです。
「いいね」を開放しない作品は、低評価される可能性が少なくないと考えます。
読者側の評価を受け入れないとはそういう事です。
こうなると、大人気か、神経が鋼鉄のワイヤーで出来ている作家のみが生き残るでしょうね。
(。´・ω・)//私は自信がありません。
④ 今後の「小説家になろう」
新機能の実装は、小説投稿サイトの王者である「小説家になろう」の終わりの始まりすら、論じなくてはならないでしょう。
仮に、多くの作者が脱落した場合、相対的に読者も減ります。
「いいね」欲しさの、サビだけ作品が溢れかえったら、作品の品質の劣悪さは、今以上でしょう。少なくとも向上する未来は見えません。
別のエッセイでも述べましたが、投稿総数を絞ると品質は確実に下がります。
⑤ まぁ、全部想像だから気にすんな。
さて今回は、新機能を超絶ネガティブに考察してみました。
本作は一種の思考実験ですから気にしないでください。
読者の方は自由に評価してあげてください。折角の新機能です。使わない手はありません。
作者の人は・・・「気にすんな。お前さんが書いている作品は、誰が何と言おうと、超絶面白いから」
果たして私の考察が当たるのか、的外れなのか、事の推移を見守ることにいたしましょう。
これはこれで面白い。( ̄▽ ̄)//ウッシシッ。
終わり
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
ご意見、ご感想などございましたらお気軽にどうぞ。基本的に返信いたしております。
感想は、ログイン制限をかけておりませんので、どなたでも書き込めます。
登録、評価、いいね、などして頂けたら喜びます。