story14.捜索
story14.捜索
:登場人物:
・ローイズ・ブルッシェル
・アルジェ・ペルギール
・レオン,ユリア&アベル
・凜白騎士団
ーー翌朝
「シェミリー?……そこにいるの…?どこ?シェミリー…」
「ん〜〜………ユリアぁ…どうしたの〜…」
「どうしよう……どうしよう!お兄ちゃん!シェミリー…シェミリー居ないよ!どうしよう…」
「街に買い物行ってるんだよ〜、そんな慌てなくたってその内帰って来るって」
「で、でも今8時だよ?!いつもなら私達を6時に起こしてくれるしご飯作ってくれるし……そんなシェミリーがいないんだよ?」
「シェミリーだって寝坊しちゃう事あるんだよ。だからきっと寝坊しちゃって今急いで買い物に」
「でもでもでもでもっ………どうしよう…どうしよう…シェミリー……昨日の男の人に連れて行かれたんじゃ…!」
「ユリア1回落ち着こ、あの男の人はお兄さん達に連れて行かれたんだからこっちに来れる訳ないよ。」
「う、うん…」
「でも朝ご飯どうしようか……」
「あ!アベル…!ねぇアベルはご飯…作れる?」
「ん?俺は…自慢じゃないが下手じゃぞ?」
「……多分こう言ってるって事は相当下手だよ…」
「お兄ちゃんどうしよう…アベル料理に関しては役立たずだ…」
「ハハハハ……すまんのぉ…」
「とにかくユリア、シェミリーの事考えるのはご飯食べてからにしよう。」
「うん…だけど私達は危ないからって言われてまだシェミリーに教われてないし…教えてくれるのは9歳になってからって」
「う、うーーん……外食はお金が結構かかっちゃうし…」
「そうだ!ここから近いのあのお兄さんのお家だよ!ご飯食べさせてもらおうよ!」
「そうだね…」
ーーペルギール家
「「いっただっきまーす!!」」
「好きなだけ食べな。」
双子の傍を離れ少し遠くにいるアベルの前席に座る
「それで?シェミリーが居なくなったと」
「あ、あぁ……その突然な…どこ行ったかの手掛かりがない」
「昨日の件が原因か?」
「…分からない。だがそうと言っても良いのかもしれない…」
「これからどうするつもりだ。家の事とかは全てと言って良い程シェミリーがしていたんだろう?」
「どうするも何も…シェミリーを探して出来る事なら…戻って来て欲しい。俺一人じゃ何も出来そうにない…それに4人でいるって約束したんだから…最後まで4人でいたいんだよ。」
「なら俺達も探そう。もしかしたら昨日の件で家に帰っているのかもな…俺達はそこがどこかは知らない。かと言ってあの男に聞き出そうとしたしても口を割らないだろうな」
「悪いが…頼む…」
「あの子達は捜索に連れて行ったら危なすぎるかもな。俺達が捜索してる間は待っててもらおう」
「もちろんそのつもりだ」
「行動に移すのは早い方がいいだろ、今日から早速始めるか」
「分かった」
ーー森付近捜索中。
「お坊ちゃま、ここの森は過去に私共で捜索しに行きましたが異常な点はございませんでしたよ。」
「そうか…と言うか、まずあの妖精の実家は森に存在するのか…?」
「そんな話聞いたことないよ?ルジェ、本当に大丈夫なの?」
「確信がある訳ないだろ…どこかも知らないんだからよ」
「もぉールジェ知らない場所を探すなんて時間かかる事だよ?そんなに時間かけてたらシェミリーちゃんがどーなっちゃうか…」
「1回黙れ、気が散る」
「……ぶー」
「…そう言えばシェミリーは元妖精村にいた…その村の長に聞けば分かるかも知れないの…」
「なら、その妖精村に行ってみるか」
「だがしかしここからでは妖精村に着くまで徒歩で結構かかる」
「ふっふ〜ん♪そーいう時は!」
「は?!待て!お前のあれは!乱暴移動すg」
「ルーラ!」
ーー妖精村
「はぁ…はぁ……あれは…ルーラとは言えない……」
「き゛も゛ち゛わ゛る゛い゛……こ゛の゛か゛ん゛か゛く゛は゛…は゛じ゛め゛て゛……た゛…」
「「「「「ろ…ローイズお嬢様…申し訳ないですが…私共も…同感……です」」」」」
「え、え…あ、あれぇ〜っ……あははは……ごめんなさい…」
「!貴方達は誰ですか?!もしかして…侵入者?!村を襲いに来たんですか!」
「あ!ち、違います。私ローイズ・ブルッシェルと申します。実は私達貴女方の長にお会いして少々聞きたい事があるのです。私だけでも構いません。この村の長に…会わせて頂けませんか?」
「ダメです!!そう言って村の奥に侵入し村長を倒しこの村を…この村を消し去るつもりですね?!」
「違います!」(どうしよう…これ聞かないやつかも…)
「……イリアン・シュタリシュ。マイリ・シュタリシュ。」
「なっ…そのお名前は妖精村を救ってくださったお方の名前!何故恩人様のお名前を!」
「俺はその2人の家族なの、証拠の写真もある。」
そう言って写真を出し妖精村の住人に見せる
「本当だ……お、恩人様の御家族様ならお通し致します。村長の場所へご案内致します。」
「…ありがとうな」
案内をしてもらい村長の居る場所へ
「ほぅ〜……君はあのお方達の御家族、失礼だけどそれにしてはぁ…似てないねぇ…まぁまぁお座り」
「はい、失礼します。」
用意された座布団に座る
「まず本題の前に俺はあの二人の子供では無いです。」
「…なんだと…?つまり家族と嘘をついたと言うのかい」
「いいえ、嘘は言ってません。俺はあの二人の子供ではなくペットとしての家族です。今は人の姿をしていますが、元に戻れば獣の姿に元通り。」
「…ほぅ、まぁ良いさ…ペットだとは言えども立派な家族の一員。追い出したりしないよ。」
(…第一印象は心の広い優しい方に見えるな、ペットことパートナーの俺を家族一員と見てくれる。こんな人がシェミリーを襲撃時に見捨て重傷させた。考えると苛立ってくる。)「ありがとうございます。それでは1つ…お聞きしたい事がございます。」
「なんじゃ?なんでも聞くが良い。私はここに来てもう数百年と居る。何でも知っておるぞ」
「はい、御気分を悪くされたら申し訳ないのですが、リューネ・インフェルアの事について…詳しくお聞きしたいです。」
圧のある微笑みをするアベル、青ざめ今にでも逃げ出しそうな怯えた村長…
「なんでも…聞くが良い…とおっしゃられましたよね…?村長様…ふふ…」
村長は口を割ってくれるか…?
次回へつづく・・・