story11.騎士団
story11.騎士団
:登場人物:
・ローイズ・ブルッシェル
・アルジェ・ペルギール
・七奈月 鏡花
・レオン,ユリア&アベル,シェミリー
そして騎士達が護衛に付き数日が経過した。
「……何も無いけどなぁ〜お姉さん達の思い込みかな〜」
「ああいう服カッコイイなぁ〜…僕も着てみたい……すっごいカッコイイ…」
窓から見える上位騎士達の隊服、姿を見て目を輝かせるレオン
「ふっ……やはりレオンも男の子じゃの、カッコイイものには目がないのぉ」
「…人型になって分かったけどアベルって独特な喋り方するよねぇ…」
「なっ!ユリア、それはどういう意味じゃ!」
「そのまんまの意味〜♪」
「なんじゃと!ユリア!こっち来るのじゃ!その意味をじっくり聞かせてもらうぞ!」
「やだも〜んね♪私思った事言ったんだもん」
「まぁまぁアベルくんもユリアも…静かに、騒いじゃ真剣に働いてくれてる騎士の方達に御迷惑だから…ね?」
「はぁ〜い」
「うむ…」
「あはははっwアベル、人型になってもシェミリーの世話がいるみたいだねw」
「否定は……出来ないな…俺はこの姿になってもシェミリーの世話から逃げられなさそうじゃの…」
「沼だね。沼、シェミリーってばいけない子♪」
「?…レオンもユリアも一体何の話をしているの?」
「別に知らなくても良いんじゃないかなぁ〜」
「そうじゃ、シェミリーはそのままの方が…」
アベルが言いかけた途端兄妹2人はお互いにしゃがみひそひそ話をし始めた
「アベルって絶対シェミリーの事好きだよね〜……」
「ほんとそれ…もういっその事好きって言えばいいのにね」
「でもきっとシェミリーがアベルの事どー思ってるか分からないから、玉砕したくなくって言えてないんだよ〜」
「ヘタレじゃない?」
「ヘタレだよね…告白すればいいのに〜」
「聞こえてるからなレオンユリア」
「地獄耳だなぁ〜」
「盗み聞きはダメだよ〜」
「なんじゃと?」
「きゃ〜アベルが怒った〜っ」
「逃げろ〜」
「この!待つんじゃ!」
兄妹が逃げてその後をアベルが追いかける
「……静かにって言ったんだけどなぁ…」
ーーーーーーーー
「!……あ、アルジェ様!!異常はございません!」
「…そうか、引き続き頼む」
「はい!!」
「アルジェ様、お久しぶりでございます。只今現状何事もなく侵入者等は見当たっておりません。」
「確かイズの所の騎士か…オルタ…と言ったか?」
「はい、私はブルッシェル家に仕えさせて頂いてる。深紅騎士団団長…オルタ・エメレンです。アルジェ様とお会いしたのはお嬢様とアルジェ様が幼き頃でしたが覚えててくださり誠に恐縮です。」
「…何も異常がないようで一安心だ。悪いが引き続き頼む。」
「はい。」
アルジェが立ち去りオルタの傍に同じブルッシェル家の騎士が近付いてくる。
「ヒュー……アルジェおぼっちゃんは昔と変わらずクールだねェー」
「わざわざあのアルジェ様直々にご様子を見に来られるとは…どうなってんだ…」
「それほど今回の件は大事なのだろう。」
「これは失敗は許されないかもな…」
「少しの油断は失敗に繋がる。4人共気は抜くなよ」
「「「「はい!オルタ団長!!」」」」
(深紅騎士団は任務中に団結を取ろうとするタイプか…再度自分達の仲を確認している様に思える俺はおかしいかな)
「いくらなんでもフラグじゃないか…あれ」
「まぁフラグだろうとなんだろうと気にする事ではないだろう。相手によっては俺らも同じ目に合う可能性は高いからな。」
「ダンチョー腹減りました。飯ってないんですか」
「お前の食欲のせいで飯は無くなった。」
「マジっスか…一旦帰ってメイドさん達から貰って来たらダメッスかね?」
「お前に行かせたらこっちに向かってる最中に全部食うだろ…お前は却下」
「じゃぁアンリーナに行ってもらっていいっスか〜?」
「…はぁ…お前の食欲には毎度呆れる。アンリーナ悪いが帰宅してメイドさん達から貰って来てくれ」
「あ、はい!えっとおにぎりとサンドウィッチどちらが良いです?」
「俺はどちらでも構わない。」
「オレもどっちでもいいっス〜」
「僕はおにぎりを希望します。」
「……サンドウィッチ」
「分かりました!それでは代表して行かせて頂きますね。」
アンリーナが貰いに行く為に居なくなって深紅騎士団の団員が近寄って口を開く
「女性にパシらせるとか凜白騎士団はヒドイんですね〜…意外だったな」
「何を言うんですか、僕達がアンリーナをパシる?そんな事は絶対しません。アンリーナにはこの暴食の代わりに行ってもらっているんです。僕達が頼むよりアンリーナの方が早いので」
「それってパシりって言うんですよ?」
クスクス笑って煽ろうとしてくる
「……君はブルッシェル家の名を汚す気なのか?」
「え?…あ…」
「…そうやってブルッシェル家の誇りである騎士達が他の騎士団を煽ったりするのは良くないと私は思う」
「っ……」
言われたのが来たのかそのまま何も言わずに自分の持ち場に戻って行く
「……全く…アンリーナは嫌だったら嫌と言える子だ。自分が好きでやってるなら良いだろう…」
「まぁ構う事ない、気にしたら負けと言う事だってあるさ」
「だがアルト…」
「俺もイラッとは来たが相手はブルッシェル家…ローイズお嬢様の家に仕えている騎士達…少しでも問題は避けたい。」
「…坊ちゃんの為にもここは避けるべき…か」
「あぁ……それに今言い争い等で体力を消耗してれば襲撃に対応出来なくなる。それだけは避けよう。」
「分かった…アルトすまない…」
「気にするな。俺達5人は同期なんだから迷惑なんて全員かけたりかけられたりいっぱいして来ただろ?今更どうって事ない」
「そうですね。よく互いにかけ合っておりました。思い返せば懐かしい…」
「あっははw思い出に浸るのは帰ってからッスよw仕事仕事〜」
「珍しい…ツキにしては珍しくまともな回答だな」
「ダンチョーそりゃぁないですよ〜」
ーー暫く時間が経って
「お待たせしました…!なんかおまけでおにぎりサンドウィッチの他にもらってしまいました…」
「あぁ…おかえりアンリーナ」
「おまけですか?きっとツキの食欲を見越して作ってくださったのでしょう。」
「それは非常に助かる…いつもツキの食欲には困っていたからな…」
「おぉ〜ラッキ〜アンリーナありがと」
「良いよ。メイドさん達と会話が出来るから苦じゃないし動くのは大好きだから」
そう言って微笑むアンリーナ、その途端4人はそっぽを向き顔を隠しはじめた
「?みんな…?どうしたの?」
((((アンリーナがいつも通り可愛いっ…!本当に無理天使…))))
「え?みんな本当にどうかしたの?調子悪い?疲れでも来たの?」
今日も騎士のみんなで見張りを頑張るそうです…
一体何がこの後に待ち受けているのか…賑やかに出来るのも…今の内…?
次回へつづく・・・
後書き失礼します。
皆様いつもありがとうございます♪
今回登場しました2つの「騎士団」について御説明をさせて頂きます。
急に登場しましたので頭の中混乱したりしている方がいるのではないかと思います。
本当に何も言わずに登場させてしまったので「騎士団詳細」「騎士団TOP5」「お互いの騎士団の関係性」を後書きにて話させて頂きます。御要望がありましたら騎士団の合わせて5名の方々をご紹介します
1.騎士団詳細
【深紅騎士団】
ブルッシェル家に仕えている騎士団「深紅騎士団」
血の気が多く性格等が荒めな人達が沢山いる騎士団であるからか国民のみんなからは少々恐れられている。
騎士団として一人一人の強さは十分にあり剣術も良い、が…血の気が多くすぐ突っ込んで行く為毎回戦いの時には敵に余計な攻撃されており誰かを護れるのかが不安だと囁かれてる事があり、国民からの歓声喜びの声を深紅騎士団が浴びたのは初期の頃だけでそれ以降からは心配の声ばかりだった模様…
冷静な判断が出来る性格の人が居らず、ブルッシェル家当主はこの事実に頭を抱える程手を焼いてるそうだ…
団員人数は総員53名
【凜白騎士団】
ペルギール家に仕えている騎士団「凜白騎士団」
元気があるが冷静沈着で何事も慎重に行動の騎士団で国民から尊敬され子供達には憧れの的となっている。まさに深紅騎士団とは正反対の騎士団となる。
凜白騎士団団員一人一人の強さ剣術はオルピルナ王国でTOP3以内に入ってもおかしくはない程だ。
戦いの時には相手の行動観察の為に逃げたり避けたりを繰り返し、把握が出来たら一気に巻き返すと言う戦法である。
そして凜白騎士団にはオルピルナ王国で唯一の女騎士がいる
団長人数は総員67名
2.騎士団TOP5
ずば抜けて才能がある人や力のある人達5人を毎年決めている。深紅騎士団はTOP5が変わりがちだが、凜白騎士団はいつの年も変わった事は一切ない。
TOP5の中で1となれた人が団長となり2は副団長、3以降は特別団員と言われている事があるが団によって3以降は呼ばれ方が違ったりする事が多い
3.お互いの騎士団関係
深紅騎士団と凜白騎士団は少々ギクシャクした関係性。
深紅騎士団は凜白騎士団に対して敵意を持っておりよく煽ったりちょっかいを出し、本来の目的から逸らさせようとしたりととにかく悪質な事をしていたりするがいつも正論等を言われ降参。
凜白騎士団は深紅騎士団に対して呆れており無視を決め込めたいが大事を避ける為にめんどくさいが一々構って追い払ってを繰り返している。
あまり騎士団同士の関係性は良くはなく団結等は取れやしない…