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とても悪いスライム、悪者を狩る。

 三話投稿、二話目です。

 さてさて、儚げな白ゴスにピンクの瞳の少女が裏路地へ。悪い人に拐かされそうだわ!

 拐かしたところでスライムだけどね!


 うへへ、モチモチしやがって、とかいって揉まれたりするのかしら?

 あ、イリスなら有り得るわね! まあそんな変態イリスしか知らないわ。あ、カルさんもヤバイか。


「へーい、そこの彼女~。あたしとお茶しない~?」


「た、たすけっ……え?」


 もし奴隷だと商品を奪うことになるから、気に入ったちゃんねーを横取りするスタイルで行くわ。女の子はあたしの美少女っぷりに驚いているわ。

 はい、助けを求めようとした相手が小さかったからですね。男たちが一斉に振り向く。十人くらいいるわね。ぶっ殺すー? 殺気を当てる? 心穏やかに生きたいから説得する?


「何だこの頭の悪そうなガキは……?」


「ガキはお呼びじゃねえんだよ!」


「お前の穴も使ってやろうか?」


「捕まえちまえ!」


 うん、あたしは心優しいスライムだからぶっ殺す一択だわ。生きてても犯罪しかできない可哀想な人たちを救済しないとね。あとスライムには穴は無いわ。アナさんにも無いわよ。

 ゴブリンのおっきいのが服に掴みかかってきたけど、それ服に見えてスライムボディなのよね。銛でぶっ刺して酸を流し込みー。


「ぐぎゃああああッ!!」


「酸の威力も魔力依存だっけ? 腕取れちゃったね」


「貴様ッ!! なにしやがった!?」


「死ぬ前に教えてあげよう! 死ね!」


「教えないんかい!!」


 お、やっぱりツッコミが有ると良いねえ。あらかじめ魔力を伸ばして落とし穴で逃走経路はふさいでー。強そうな魔力のリザードマンの傭兵さんに鉄ナイフプレゼント。額に刺さった。ウケる。向いてないから傭兵辞めた方が良いよ? もうその心配は要らないか。

 女の子を人質に取ったから女の子ごとまとめてぶっ刺し。良く見ると女の子三人もいるわ。一人はあたしくらいの大きさ。こいつらロリコンね!

 あ、ちなみに触手を抜きながら回復してるから女の子は無傷よ。服に穴が空いちゃったけど許してね。

 実力差がまだ分かんない猫人なのに雑魚が寄ってきたのでブラックジャックで頭爆発。あ、女の子が怯えちゃうから怖い殺し方は駄目だね。まあ魔物だから平気かな?


「つ、つえぇ……」


「てめえら引いてんじゃねえ、一遍に当たりゃ良いんだ! 後ろに回れ!!」


「残念ね」


 スライムに死角なんか無いわよ。後ろに回ったゴブリンも前から来るオーガもストーンランスであの世に送る。転生するならスライムがオススメよ。


「くそったれ!! なんで邪魔しやがる!!」


「は? あたしがその子たちとデートしたいから邪魔を排除してるのよ」


「デートだあっ?! 女同士で頭イカれてんのか!!」


 それはイリスを否定したわね? あんた今死んだわよ?

 ストーンランスをオークのリーダーっぽいおっさんの後ろから尻子玉にぶっ刺し。イリスの得意技ね! え? あたしが先? レディがそんなことするわけないじゃないの。幻覚を見たのね! え、今やった? なかなかにいい悲鳴だわよ!


「ぎゃひいいいいッ!?」


「り、リーダーあッ!!」


「リーダーの尻が割れたッ!!」


「最初から割れてたでしょ」


 どこのコント? まあ残りも一網打尽に……逃げたわね。落とし穴に落ちたわ。埋め埋め。ここでは何も起こらなかった。良いわね?


「なんて残酷な……」


「怖いよぅ……」


「次は私たちの番ね……」


「助けたのに酷いわねっ!」


 あ、久しぶりに酷いのはお前だ、って目で見られてる! だんだん快感に……なってこないわよ!


 血の跡も死体も土魔法でお片付け。あたし病弱だから綺麗好きなのよね。もうここで何があったかなんて芦田さんくらいしか分からないわよ。あとこの辺掘る下水道業者さんとか。


「んで、何があったのかこの美少女に教えてごらん?」


「えと、何か身に覚えのない借金の証書突きつけられて……」


「亡くなった両親が保証人だったとか言われて」


「でもそんな話聞いてなくて」


「おっけー美少女はスルーね、良くある話ね」


 魔物でもそういうの踏み倒せないのか? まあカルさんに話したら潰していいよーとか言いそう。念話で聞いてみると『潰していいよー』言われた。あたし予知能力有るかも。カルさん奴隷とか嫌いそうだもんね。


「そのヤミ金? ヤの付く人はどこにいるか分かる?」


「は、はい」


「ところで貴女、さっき私刺しましたよね!」


「幻覚じゃないかなあ?」


「服に穴空いてるからっ! でも助けてくれて有り難う!」


 ツンデレだわ。このあとめちゃくちゃやるのね。……ヤの付く人たちをね。ジャンルが変わるくらい触手でめちゃくちゃにしてあげるわ!

 天井から毒の銛を刺したりブラックジャックでいきなり頭を潰したりね! ジャンルはファンタジーからホラーに変わりそうでしょ! 嘘は言ってないわ!


 んで、やっぱり心臓が強いインプのお嬢様三人と相手の事務所に向かう。三人は帰らせたわ。久々にスニーキングミッションね。跡形も残さないわよ。


 事務所の表の扉はアイアンインゴットを加工して塞ぎ、庭には落とし穴。スライム形態で裏に回って裏道も塞ぐ。通気孔から入って広めのお部屋にたむろするヤがつきそうな顔立ちのオークやオーガの皆さんを天井から一人ずつ殺しては収納。四人くらいいるのに知らないうちに一人一人減っていく。

 ほらー、ホラージャンルになってるじゃん!! まだまだファンタジーよ! メタなネタはこれくらいでやめておくわ!


 残り二人は一度に触手ぶっ刺し。直接心臓を潰してそのまま収納。跡は残してないな?

 次の部屋へ。だんだん事務所から人が消えていく。やっぱりホラーじゃん。

 二階の偉そうな人も消して書類関係を巻き上げる。うん、偽造証書らしき書類とか違法奴隷の闇取引の関係書類が山ほどあるわ。壁とかも魔力探知で調べたらごっそり誰に売ったか書いてる帳簿を発見。テレポートでカルさんに送っとく。カルさんの方で魔力を薄めていると送れるんだよね。


『仕事が増えたー』


「頑張ってねカルさん!」


『残りはこちらで処理しておきます。ハンバーグ食べてきます』


「相変わらず腹ペコねリゼさん!」


 食べてから仕事なのね。まあリゼさんらしいけど。


 他には何かないのかな? 拐った奴隷が地下牢に、とかパターンじゃない?

 おっと、さすがに気づかれたか屋敷が騒がしくなってきた。けっこう殺したけどまだいたのね。スニーキン、スニーキン。お、三人もいた。


「オヤジぃ! 大変……あれ、オヤジ? 書類がねえ! やべえぞ、オヤジが処理してたの偽造証書じゃ……」


「あ、心配ないわよ。ここでオヤジさんのとこに行くといいわ」


「は?」


 三人くらいなら瞬殺ね。上から触手で貫いてそのまま取り込むわ。あれ、階段から音がする。さすがに人を取り込むのは時間がかかるんだけど。


「うわっ! 何だあれ!!」


「スライムだ! やべえ、皆がいないのはあいつのせいか!!」


「うっさい」


 ストーンランスぅ。ち、ちょっと血が散っちゃったわね。まあクリアすれば消えるかな。床についた傷はどうしようもないわね。石畳なら直せるけど絨毯だわ。まあ経年劣化と思ってもらおうかな。カルさんに隠蔽してもらおう。


 防音のために二重に部屋を作ってボスらしき奴を触手で縛り上げてリザレクション。吐いてもらうわよ。


 真っ暗な部屋で目を覚ましたボス。手足に酸をかけて溶かしては治す、を、五回くらい繰り返す。何も言わずにじっくり淡々と。だからホラーやねん。


「ギャアアアアアアアアッッ!! もう止めてくれええええッッ!!」


「はい、奴隷の部屋はどこ?」


「なに、てめえ、ナニモン……」


「質問してんのはこっちだって。舐めてんの?」


「くそっ、ファイアランス!!」


「はい、ウォール。バカなの? 勝てると思ってんの?」


 強酸じゅわー。当然触手はあたしの体だから酸は効かない。ちょっと痛いまま放置。回復。じゅわー。回復。じゅわー。繰り返し。


「は、話すうっ、話すからあっ!!」


「手間かけさせんじゃないわよグズ」


 はっ、あたし酷いスライムじゃないよ?! ぐ、何故か時空を超えてブレイズさんの見下した目が見えるわっ!


 と、とりまこいつは喋ったんで安らかに部下たちのとこに送って、あたしは地下の扉とか溶かして奴隷たちは帰るとこがあれば送り、無ければダンジョン送りにしたわ。それだけ聞くと炭砿送りみたいね! 大丈夫、リゾートだから! 貴女たち、あたしは酷くないと喧伝するのよ!!






 次回、スライムはエロい。

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