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0 エレーミア妖皇国について
全編改稿中。ほぼ完了し、矛盾的排除できたようなので、週1くらいで更新していきたいと思います。
アメイジア大陸の東端、極に近い地域。そこに建国数百年を数える国、”エレーミア妖皇国”がある。人間が住むには過酷なその地を国としたのは、当然のように人間ではなく、自らを妖魔と称する種族である。
『人間には不可能な魔術を使う、不老不死の魔物の巣窟』
それが、人間側の認識だ。
妖魔たちはそれを否定せず、自分たちの生まれを語ることもない。
それが国を建てた理由であり、原因に帰結するからだと研究者たちは言うけれど、本当のところは誰も知らない。
たとえば外交で、商売で。彼らに問う機会を得ても、黙して語らない。その表情はさまざまだと言うが、誰一人として明確に答えることはない。ただ、建国に関わったという妖魔から、こんな答えを得た者がいるらしい。
『誓約ではないよ。自分の意思で、答えないだけ』
ただしそれは研究者の日記の一頁に書かれただけの言葉であり、其の後に続くはずの頁は幾枚か、破り取られていたと伝わっている。
台風なんか嫌いだ…!