人物設定
三章時点での人物紹介になります。
それと、ページ下部に人気投票を設置しておきました。お暇でしたら、どうぞ。
・リルドール・アーカイブ
通称リル。名前の元は、言うまでもなく『ドリルロール』。ドール(人形)云々の話は書いているとき思いついて付け足したエピソードでしかありませんが、割と馴染んでくれました。
ロマン兵装はドリル。そこから発展していろいろと。
基本的にわがままでプライドが高く行動力がある割には計画性がなく打たれ弱いヘタれである。
何事にも人並み以下の才能しかないが、それに対して無自覚。できることよりできないことのほうが圧倒的に多いし、できるようになるためには人より時間がかかる。
ただコロに褒められて調子に乗るのと、縦ロールを操ることにかけては世界一である。
きっとそのうち世界に輝くリルドールになってくれるはず。
ロール・インパクト:両腕に縦ロールを巻き付けて回転させ、パンチとともにぶつけて相手を吹っ飛ばす。これをリルが使う状況に至るまでには、そもそも近接係のコロとヒィーコを突破しリルの縦ロールをもかわして懐まで入る必要があるので使用頻度は著しく低い。
ロール・スプリング:知り合いが『縦ロールの縦連結』という天才みたいな言葉を発した結果生まれた技。大切なことなので明言しておきますが、これはあくまでスプリングの射出機構であってまだパイルバンカーではない。リルには火薬が足りないのです。
多脚ロール:正式な技名はなし。移動に特化しモードの縦ロール。一本でその身を包み、残りの四本で移動、攻撃をこなす隙のないモード。モンスター化ともっぱらの評判。
メテオ・ロール・ストリーム:リルの五本の髪の毛をまとめ上げて放つ必殺技。ストームじゃないの?という感想をいただいて慌てて描写を変更したのはいい思い出。
セット・エクステンション:自分の信じる仲間を縦ロールに巻き込み、魔力を巻き込み巻き上げる技。エクステンションは外装、もしくは美容用語でつけ毛。つまり日本語に訳すと「つけ毛、装・着!」という感じになる。
ツイン・ロール・エクストリーム:己の縦ロールに巻き込んだ仲間の魔力を巻き上げ束ねて放つ技。放つ縦ロールの数は、巻き込んだ仲間の人数によって変動する。
エストック・ぶれ(以下略):いまだ発動したことのないリルの必殺技にして最終奥義。正式名称も含め、その真相は謎に包まれているものの、技を発動させようとする動作から察するに縦ロールではなくレイピアを使った奥義だと考えられる。キャンセル率こそ驚異の百パーセントを誇るが、それが発動すればどんな強大な魔物でも貫けるというリル屈指の必殺技である!
・コロネル
通称コロ。名前の元は『コロネロール』。いま書いていてコロネロールって何だろうと思いましたが、まあなんとなく伝わればいいや……。
ロマン兵装はジェット噴射機構。
飛び上がるロケットみたいに真っ直線な子。冒険者としての才能は疑いようもなく世界一。戦闘スタイルは近接特化。剣を使って戦うことが多いが素手でも強い。派手な技こそ少ないが、地力の高さでその存在感をしめす。
性格は人懐こく明るい。それでいて主体性と欲求が低く、意外と流されやすい性格。ただ不思議と人間らしさという点に執着を示し、リルにそれを見出した結果ものすごく懐いた。
山で育ち、十代の初めごろに村に降りたがよそ者ということもあって馴染めずに出ていく。具体的な出生が謎に包まれている。カニエルやライラ、クルクルが何か知っていたようだが、果たして。というか、書いた当初はコロの生い立ちとか全然まったく何にも考えていなかったので、謎もなにもない。後付け万歳。だから微妙に過去の話を変えてますが許してください。
三章終了時点で、なぜかさっぱり理由は不明だが、リルに断りも入れずクグツの勧誘を受け入れた。
コロ砲:正式名称はなし。コロの縦ロールに炎を溜めて放出する大技。コロの足腰でも耐え切れない反動に襲われるので、誰かに背中を抑えてもらうこと前提である。基本的に近接特化のコロの持つ数少ない遠距離技。初めて発動したときは、その髪が龍のようになった。かっこいいから龍を出してみたという理由で、特に伏線でも何でもないことをここに明言しておきます。
ロールジェットライダーキック:縦ロールからジェットをまき散らして急降下しぶちかます高威力のキック。この世界にライダーなんてまだいない気がしますが、この呼称を敢行します。
天覧兜割:コロがクルクルおじさんから教わったカッコいい技。精神を研ぎ澄まし、力を練り上げ剣を振り下ろすことで万物を一刀両断する。ただ人の技で一撃必殺を志す技。コロの場合まだまだ未熟で力任せなので、ある一定以上の硬度のものは切れずに砕ける。そして反動で剣も折れる。
・ヒィーコ
指摘されてないからもしかしたらあんまり気が付かれていないのかもしれませんが、名前の元は『ヒーロー』。もちろん変身ヒーローがモチーフ。
ロマン兵装は変身、変形ギミック。変身する女の子なのに、魔法少女の要素が一ミリも入っていない。そしてこの世界で最も巨大ロボ実現の可能性を秘めている逸材。
いまいる国より南方から流れ着いてきた異国の少女。その生い立ちから、貴族嫌い。リルと接している現在は緩和しているが、実はクグツのことは苦手。ツンデレを目指して書いていた節があるものの、ツン期をなかなかうまく書けなかった気がして悔やんでいます。そして今では普通にリルの妹分。
縦ロールにする必然性が見いだせなかったために、いまなお普通の髪形。いまさら縦ロールにするのも遅きに失した感はあるので、たぶんそのままです。
接近戦闘でいまだにコロに追いすがっている才能は、間違いなく一級品。変形する技とその名称に一番作者の趣味が詰まっている子である。
変・身:閃光に包まれ、魔力装甲をまとう。魔力装甲ってなんやねんって言われたら作者が困ります。しいて言うなら、魔力でできた装甲としか言えません。
時辰儀懐中:リルからもらった懐中時計というキーアイテムを変身のコアにして魔力装甲を強化する。ヒィーコのパワーアップがやりたかったからというより、ヒィーコにマフラーっぽいものを付けたくて試行錯誤したらこうなった。時辰儀は時計の古い言い方で、なんかかっこよかったから採用。絶対そのうち「オーバー・クロック!」とか「クロック・アップ!」とか叫ぶ。具体的な展開は何も考えてないけど、それだけは間違いない。
変形・撃槍:装甲をパージ、集中してすべてを貫く槍に変える。実のところルビ表記はグングニルじゃなくてガン〇ニールにしたかったんですが、理性が働いてやめました。大丈夫、これはあくまで神話に出てくるグングニールがモチーフ。著作権的には何の問題もありません。
変形・豪腕:マフラーのようにたなびく鎖を軸に、巨大な腕を作り出す。ルビ表記は、いっそのこと開き直ってワイル〇アームとかアーム〇ギアにしようかと思ったんですが、これまたやめておきました。大丈夫、これはあくまでアームストロング砲の開発者のアームストロングさんがモチーフ。これまた著作権的には何の問題もない名称です。
豪腕砲:ロケットパンチ。それ以上でもそれ以下でもなく、ロケットパンチ。ただただ巨大で回転するロケットパンチ。アームストロングの名称を採用した最大の理由が、この技名を使いたかったからです。
・ライラ・トーハ。
名前の元は『雷』。
ロマン兵装はハンマー&雷。そしてハリセン。
王都最強、そして大陸最強ではないかと噂される人物。
黒髪黒目の小柄な少女だが、そのレベルは世界の上限の九十九。本人はそこで満足をした様子もなく、絶えず迷宮で研鑽を積んでいる。九十九層まで行って何を目指しているのか、知るものは少ない。
その昔の二つ名が『雷撃のツッコミ』。生まれながらのツッコミ属性で魔法を得た、生粋のツッコミ。残念ながら相方が死んで以降は、その二つ名で呼ばれることもなくなった。コロの出生について知っているそぶりを漏らしていたりする。
・セレナ
名前の元は特になく、響きで決めた。
ロマン兵装はまだ謎に包まれている。
冷静でいて無表情。淡々と受付常務をし、同じく淡々とギルドで騒ぎを起こす暴漢の処理に勤める。
その実力は、もと大手クランの三番手にしてレベル八十九。冒険者の数いる王都内でも屈指の戦闘力を誇っている。
ただ本人の冒険者としての想いは手折られているようである。過去に何があったのか、それは百層まで至った当時の彼女のパーティーメンバーしか知らない。
・アリシア
名前の元は特になく、響きで決めた。
リルに雇われている使用人。ドライなように見えて情に厚い。
月給は手取りで二十二万ユグほど。コロの家庭教師代は、一回五千ユグで月に三万ユグほどむしり取っている。一ユグ一円、物価は日本と同じようなものです。
もちろん、一切戦えない一般人。実はアーカイブ家を追放されたリルの監視役という仕事の側面もあるのだが、二章終了時点の時にリルの実家に無理に救援を頼んだせいで、いまは微妙な立場に。まあ、アーカイブ家から首になったらなったで完全にリルが見限られたということになるので、その時は普通にリルの使用人になろうと思っている。
家事全般と教養はきちんと身に着けている大人の女性。
・ギガン
ギガントから命名。
ロマン兵装は巨大化。敵方には敵方のロマンが、というコンセプトあるので巨大化。負けフラグだろうが何だろうが巨大化するのである。
いろいろと過去はあるものの本筋とは関係ないのでざっくりと削られる。ヒィーコが十二歳ごろの時に彼女を拾って、王都に。孤児のヒィーコの世話をする。
当初はリルのパーティーに加入して最後までいる予定だったものの、役目がヒィーコとかぶり過ぎたので脱退。カニエル戦で華々しくもかっこよくカニエルを食い止めて散る役を彼に与えようかと思ったのですが、やめておこうと思いとどまり生き残ることになりました。
現在は別の町で、そこそこいい身分の衛兵さんをやっている。
・カスミ
愛称カスミン。特に理由なく、響きで決めました。
ロマン兵装は蛇腹剣。錬金が魔法なので、他にもいろいろ使える。この世界で巨大ロボ実現に心血を注いでいる逸材。
彼女自身は機械技師の娘。他、鍛冶屋の長男、教会孤児院の少女、商家の次男、医者の娘の四人と共にパーティーを組んでいる。
もとは王都で生まれた最新の英雄、ライラとトーハの活躍に憧れて冒険者を目指した。リルたちのペースがおかしいだけで、彼女たちも十分才能あふれるルーキー。なお、彼女たち世代はライラとトーハの伝説の影響で冒険者に憧れる若者が非常に多い。
リルたちに助けられたすぐあとぐらいは『ツッコミの錬金術師』と呼ばれるくらいの常識人だったのに、そう呼ばれるようになったあたりからカスミンの頭のネジが外れた。パーティーの仲間からは『自分の頭のネジは錬金できないのか……』と残念がられている。
・クグツ・ホーネット
名前の由来は『傀儡』。コロの安否が心配になる名前の由来であるが、きっと気のせい。
ロマン兵装は『糸』。糸使いは強キャラ。常識である。
王国の大手クラン『栄光の道』の若きマスター。大手クランをまとめ上げる手腕、七十七層を乗り越えたその実力、文句なしの王都を代表する冒険者の一人。
もとは貴族の三男。実家で飼い殺しにされることを良しとせず、自分の力で成り上がった野心を持つ。それゆえに、プライドも高い。表には出してこそいないが『雷討』には隔意を持っている。
・クルクル
名前の元、特になし。
ロマン兵装は、特になし。
ビジュアルイメージが、なぜかパイレーツオブカリビアンのジャック・スパロウ。そんなかっこいいおっさんではないはずなのだが……。
コロに戦いを教えた人物。レベル六十八という上級中位程度の冒険者。ただコロとヒィーコの二人を相手取ってもかすり傷負わないあたり、どう考えてもおかしい。
その経歴は謎に包まれている。クルクルおじさん……一体何者なんだ。
・クルック・ルーパー
名前のもとは『くるくるぱー』。
三百年前に生まれて悪名をとどろかせた人物である。同世代の英雄・イアソンとたびたび衝突。ただ記録が残る限りで、彼が大英雄イアソンに勝ったという記録はない。同時に、彼がイアソン以外に敗北したという記録も一切ない。そのため、イアソンを主人公とした数多の物語で欠かせない敵役として出てくる。
「悪いことをすると、クルック・ルーパーが来るぞ」というのは、大陸共通の子供へのしかり文句。
生まれた年代を考えれば死んでいると考えるのが当然だが、没したという記録もない。また時代の節々で彼による悪行が横行する。
大陸一有名な悪党だけあって定期的に模倣犯が現れているというのが定説だが、彼が三百年間生きてこの世にはばかっているという都市伝説は根強い。
・イアソン
適当に過去の偉人から引っ張ってきた名前。由来は関係ありません。
ロマン兵装は『剣』。昔の英雄らしくシンプルに。
人類史上屈指の英雄。迷宮で己を鍛え、地上で人を守るためのその人生を尽くしたといわれる。
どこに属するわけでもなく放浪し、悪をくじき弱きを助け続けた。権力に媚びることなく、暴力に溺れることなく、名誉を求めることなく、礼節を重んじる温厚な人物と伝えられている。
三百年前に迷宮の百層まで至り、消息を絶った。
その人生はたった一人の英雄であったとも、無二の相棒がいたともいわれているが定かではない。
・トーハ
名前の元は『踏破』。
ロマン兵装は謎。
最新の英雄。相方のライラと一緒に、迷宮探索のあらゆるレコードを塗りえていった。
いろいろと型破りな人物で、勢いで突き進むような猪突猛進な性格で、よくライラのハリセンでドヤされていた。
『雷討』はそんな彼に惹かれたメンバーが多いが、彼とライラを筆頭に、他三人を含めた五人パーティーが主力であり、彼ら五人に追いつけたメンバーはいまのところいない。
そうして破竹の勢いで百層まで至り、死亡。その死を相方であるライラに看取られる。
●ネーミングセンスのひどさが際立つモンスター一覧
石突ウサギ:最弱の魔物にしてリルを悶絶させた数少ない魔物。頭突きするよ。
吸血コウモリ:群れになって冒険者を襲う。すごくうっとうしい。
一角ジカ:そこそこ強い。自分より巨大な相手にも雄々しく立ち向かう勇気を持っている。
大鎧イノシシ:二十一階層フィールドボス。突進するよ。
ミノタウルス:二十階層の主。突進するよ。武器も使うよ。
樹木型ローパー:四十四階層の主。触手。目からビームを出すよ。
・カニエル
名前の元は『カニ』。
ロマン兵装はハサミ。というか、カニというビジュアル自体がロマンの塊みたいな生物である。
五十階層の主。その役目を放棄し、空を目指す渇望に従った魔物。その正体は巨大な蟹。
リルたちが潜っている迷宮の七十七階層までで、最も硬く、最も力強く、最も素早く、最も巨大な魔物。総合的に見て、七十七階層まで単体で最も強大な一匹である。
それに加えて魔法にも目覚めた。本来ならば、レベル五十程度では手の付けようがない魔物となっている。
リルたちとの激戦の末、満足して逝く。
そしてドロップで落としたミスリルは、一部リルのレイピアへと使用された。
●比較順
年齢順 カニエル>>>~越えられない壁~>>>クルクル(年齢不詳)>百歳の壁>クグツ>三十代の壁>アリシア≧ギガン>セレナ>二十代の壁>リル=ライラ>カスミ>ヒィーコ=コロ
背の順 カニエル>>>~越えられない壁~>>>クルクル>ギガン>クグツ>リル=アリシア>ヒィーコ=カスミ=セレナ>コロ>ライラ
胸の順 リル>コロ=アリシア>ヒィーコ≧カスミ>ライラ>>>セレナ≧野郎ども
無限に広がる宇宙の中で
高くそびえる大樹の先の
小さく熟した果実の中で
巻かれた少女の未熟な毛先
巻いて巻いて巻き込んで
いつかはこの世のすべて巻き込んで
世界で飾る縦ロール
これは最強無敵に至るリルドールの神話。
いつかは世界をも巻き込む女の子の英雄譚。
仲間の信じる自分を貫いた偉大な少女の物語。
見栄と強がりしかない小娘の一言から始まった、いつか世界を支えるようになる少女の、語りつくせぬ物語




