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闇の帝国    作者: 大和 武
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第 75 話。全部揃ってるのか。

「私は直ぐにでも戻りたいので御座います。」


 飯田達は野洲に戻ってまだ数日だと言うのに直ぐに戻ると言うが。


「飯田様は一体何処に戻られるのですか、其れにまだ数日しか経っておりませんよ。」


「先日は技師長のお話しを伺い残りの資材を受け取りに戻り、その時に今回と同じ量の資材を頼む事は出来ないのか、其れを知りたいのです。」


「飯田様は何故にその様に急がれるのですか、技師長はまだ動き出してはおりませんよ。」


「源三郎様には大変失礼とは思いますが、技師長は我々が戻りました時に機織り機を動かすには大きな動力源が必要だと聞かれ、ですが機織り機を見られた時には考えておられ、依頼された品を見るまでは進まないと申され、其れに巨釜を見られどの様な大きさで造れば動くのか其れだけだと思うのです。」


 飯田は早くも次に取り掛かる必要が有ると考えて要る。


「では飯田様は次の資材を依頼されるおつもりなのですか。」


「資材は多く必要だと考えて要るのです。

 技師長の事ですから今回の一台で終わる事は無く、他でも役に立つ様にと考えられて要ると思うのです。

 その時になり資材が不足と思い、依頼しても遅いのでは無いかと考えて要るので御座います。」


 げんたの事だ、一台が完成すれば次々と考えが浮かんで来る、其れを一番知って要るのは源三郎で有る。


「まぁ~確かにそうかも知れませんねぇ~、今までの技師長がそうでしたから一台が完成すると次々と改良を考えるのですからねぇ~、私達では全く考えられませんが、そうか、げんたの事ですからあの時には既に頭の中では考え始めていたのかも知れないですねぇ~。」


 源三郎の独り言の様にも聞こえるが、田中が以前陸蒸気の事を話した、だがげんたは田中の話だけで想像していたのだと、其れが今回現物の巨釜を見て頭が回転始めたのだろうかと、其れは源三郎が思って要るだけなのかも知れない。


「私も飯田殿の申されます様に一刻でも早く戻り次の資材を依頼したいと考えております。」


 上田も同調し森田も頷いて要る。


 その頃、吾助達はと言うと、誰もが真剣に考えて要る。


「う~ん、あれはこんな感じだったかなぁ~。」


「そうだ、こんな物も有ったと思うんだ。」


 吾助達はげんたに言われた陸蒸気の絵を描き始めたが以外にも思い出す事が出来ず相当苦労して要る。


「なぁ~吾助さん、技師長さんて陸蒸気の絵を描けって、でも何で要るんだろうかなぁ~、技師長さんは陸蒸気は造れないって言ってたと思うんだけど。」


「そうなんだ、私も全然わからないんだ、造れないのに何で要るんだって。」


 吾助達は何故げんたが陸蒸気の絵を描いてくれと言ったのか意味が分からないと言う。


「でも人間って覚えてる様でも以外と覚えてないんだなぁ~。」


「そうだなぁ~、私はもっと覚えてると思ってたんだけど意外と覚えて無かった、でも何で陸蒸気の絵を描けって言うんでしょうか。」


 吾助達も必死で思い出そうとして要るが半分以上が思い出せず数日が過ぎても進んでいない。


「あっそうだ、吾助さんに渡してくれって上野さんから預かった物が有ったんですよ。」


「何を預かったんですか。」


「詳しい事は覚えて無いんですけど、え~っと、あの時に受け取って何処かに置いたんだけど。」


 彼は上野から一体何を預かったのか、本人も覚えていないと言う。


「上野さんが私に渡す様にと言う事は、若しかすれば大事な物かも知れませんよ。」


「でもあの時は何も考えてなくて、そのまま馬車と一緒に。」


「じゃ~今から探しに行きましょうか。」


 吾助達は馬車が置いて有る駐屯地へと向かった。


「あの~、あっ、あの時の兵隊さんだ。」


「吾助さん達では有りませんか、一体どうされたんですか。」


 吾助達と一緒に官軍の駐屯地へ向かった時の兵士で有る。


「実はさっきなんですが、上野さんから預かった物が有るって思い出しまして、でも何処に置いたのかも忘れまして、みんなで探しに来たんです。」


「馬車だったら誰も触ってませんから向こう側に有りますよ。」


 兵士が言った所に行き馬車に被せて有る物を取り探し始め、其れは意外と早く見つかった。


「吾助さん、有りましたよ、これなんですけど。」


「でも何で油紙で包んでるんだろうかなぁ~。」


 と、言いながら吾助は油紙を取ると何やら紙が出て来た。


「あっ、これは陸蒸気の図面だ。」


 吾助達は大変な驚き様で、正か陸蒸気の図面まで渡されたとは思っておらず、正直なところ陸蒸気を組み立てるにしても全ての物が揃って要るのかさえもわからなかった。

 

 其れよりもげんたから言われた陸蒸気の絵図を描く必要も無く、更に寸法までも記入されて要る。


「大助かりですねぇ~、この絵図面だったら技師長さんに渡せますよ。」


「あ~本当に良かった、私があの時に直ぐ渡して置けば良かったんですねぇ~。」


「でもあの時はみんながバタバタしてましたから忘れる事も有りますよ。」


「吾助さんからその様に言われると、私も少し楽になりましたよ。」


「じゃ~今から技師長さんに、そうだ今技師長さんは何処に居るんだろうか。」


「確か浜に帰るって言ってたと思いますが。」


「じゃ~今ら浜に行きましょう。」


 吾助達は陸蒸気の絵図面を持ち浜へと向かった。


「う~ん、其れにしても巨釜で作る蒸気って一体どんな力が有るんだ。」


 げんたは何時もの様に考え込んで要る。


 陸蒸気の力がわからず、更に一体何処から蒸気が出るのかさえもわからない。

 あの日から作業場に籠もり切りで、母親は心配だと言う顔をし、其れでも何かを必死で考え込んで要る。


 駐屯地を出た吾助達は半時程して浜に着き。


「あの~技師長さんは。」


「げんただったら隣の作業場に居りますからそのまま入って下さい。」


「はい、有難う御座います。」


 と、吾助達は作業場に入ると、腕組みしたげんたが居た。


「あの~技師長さん。」


 だがこんな時のげんたには何も聞こえない。


「あの~技師長さん。」


 と、吾助は二度、三度と呼ぶが全く聞こえないのか返事が無く、其処へ母親が入って来て。


「げんた、げんた、お客さんだよ。」


 と、大声で言うと。


「えっ。」


 と、やっと気が付いたので有る。


「技師長さん。」


「あっ、ごめんな、オレは考え事すると全然聞こえないんだ、其れで何か有ったんですか。」


「其れが陸蒸気の絵図面が見付かったんですよ。」


「えっ、絵図面があったって。」


「そうなんですよ、其れで持って来たんですが、これがその絵図面なんですけど。」


 げんたが絵図面を受け取り開くと。


「わぁ~これは物凄いよ、寸法まだ書いてるよ。」


「ええ、其れで直ぐにと思いまして。」


「其れにしても物凄いなぁ~、巨釜もでかいと思ったけど陸蒸気ってこんなにも大きいのか、ふ~ん、成程なぁ~。」


 と、げんたは又も考え始めたが。


「ねぇ~吾助さん、陸蒸気ってどんなに強いんですか、オレは其れが全然わからないんで教えて欲しいんです。」


 げんたもだが、皆が巨釜と言うよりも陸蒸気の全体像から見れば、役半分程度で有り、全ての部材で組み立てれば巨釜の二倍以上も有り、一体どれ程の重量が有るのか、更にどれ程の力が有るのかさえもわからないので有る。


「実は私達も最初に見た時なんですが、この後ろにこれと同じくらいの長さの有る客車って言うのを引いてたんですが、確かあの時は十台は有ると思ってるんです。」


「えっ、これと同じ長さなんですか。」


「其れにですが中には大勢の人達が乗ってましたからねぇ~。」


 げんたも驚きを通り越し半ば啞然として要る。


 陸蒸気と同じ長さの客車を十台も引き、更に中には大勢の乗客が乗って要ると、では一体どれだけの力が有るんだと考えるが。


「でもそんなに大勢が乗ると幾ら陸蒸気でも動けないと思うんだけどなぁ~。」


「そんなの全然関係無いんですよ、大きな音でぴ~って鳴ってからは物凄いんですよ、しゅ~しゅ~っと横から思い切り蒸気を噴き出すと、前の車輪が二~三回空回りするんですがね、其れからはゆっくりと走り出すんです。」


「だったら馬じゃ~絶対に引けないですよねぇ~。」


「まぁ~無理だと思いますよ、今回も十二頭立てでしたが、十二頭では全力で走るのは無理だと思うんですよ、でも陸蒸気は平気で引っ張りますからねぇ~。」


 げんたは陸蒸気の力がどれだけ有るのか知りたいと思うが、余りにも衝撃的な話ばかりで有る。


「ふ~ん、そうか、だったら機織り機にも繋げる事も出来るって事か。」


 げんたの頭も動き始めたのか表情が変わった。


「よ~し、明日から巨釜を調べるとするか。」


「技師長さんは何を調べられるんですか。」


「まず最初に蒸気の噴き出すところと、鉄管をどんな方法で繋ぐのか、其れを知りたいんだ。」


「だったら私達も手伝わせて欲しいんですけど。」


「いやオレの方からお願いしたいと思ってるんだ。」


 げんたは吾助達と明日から鉄管の配置と蒸気の噴き出す所を調べる事になった。


 げんたにもだが吾助達に取っても一筋の光が見えて来た様にも思えるので有る。


 そして、げんたは早朝に吾助から預かった絵図面を持ち家を飛び出した。


「あんちゃん。」


「朝早くから何か良い事でも有ったのですか嬉しそうですが。」


「まぁ~なぁ~、其れよりもあんちゃんが頼んだ鉄板なんだけど、オレが使ってもいいのか。」


「勿論ですよ、好きな様に使って下さい。」


 げんたは鉄板を使うと、だが一体何を作るつもりなんだ。


「一体何を作るのですか。」


「動力源だ。」


 げんたは動力源と言った、やっと考えが纏まったのか、だが鉄板で動力源を造るとは意味が理解出来ない。


「げんたが言うのでは鉄板で動力源を造ると聞こえたのでうが。」


「ああそうだよ、まぁ~今あんちゃんに説明してもわからないと思うんだ、じゃ~今から駐屯地へ行って来るからな。」


 げんたは何の為に駐屯地へ行くのかも全くわからないと思う源三郎なのだ。


「兵隊さん、馬車は何処に有るんですか。」


「其れだったら奥の方に置いてますよ。」


「有難う。」


 げんたは兵士には何も言わず、兵士は何も聞かず、巨釜が乗って有る荷馬車の傍に来ると、絵図面を見ながらも時々頷き。


「そうか、此処から蒸気が噴き出すのかふ~ん。」

 

 と、独り言を言ってる。


「技師長さ~ん。」


 と、吾助達がやって来た。


「吾助さん達も来てくれたんですか」


「そんなの当たり前ですよ、私達も早く機織り機が動いて欲しいですから。」


「じゃ~お願いが有るんですけど、蒸気の噴き出すところに付ける鉄管なんだけど、オレは直接付けずに何か他の物を付けて鉄管を付けると思うんだ、其れで吾助さん達には其れを探して欲しいんですけどいいですか。」


「そうか、でも技師長さんってやっぱりさすがですねぇ~、じゃ~みんなで探して見ます。」


 げんたも吾助達も馬車に積んで有ると思い探し始め、四半時が過ぎ、やがて半時が経ったがそれらしき物は見付からない。


「技師長さん、何処にも有りませんねぇ~。」


「でも絵図面には描いて有るんですよ。」


「じゃ~まだ向こう側に有るんでしょうかねぇ~。」


 吾助は全てを持って帰ったと思って要るが、やはり置いてきたのかも知れない。


「技師長さん。」


「いや、いいんだ、其れよりも此処に有る物を調べて、何が足りないかを調べる、其れの方がいいと思うんだ。」


 げんたは不足している物を書き出す方が大事だと。


「あの時は何も考えて無かったんですねぇ~。」


「でも其れは仕方無いと思うんだ、みんなが早く出たいと、そればっかり考えたと思うんだ。」


「確かにねぇ~、まぁ~あの時はみんなが必死で積んでたもんですから。」


 げんたは吾助の話を聞くだけでも十分だと思っており、今度は自分が行くんだと思って要る。


 げんたと吾助達はその日、1日がかりで調べた。


「これだけの物が足りないと思うんですけど。」


「皆さん、本当に有難う、今度はオレが行きますからね。」


「えっ、でも。」


「オレが自分で行きたいんだ。」


「技師長。」


 と、其処へ工藤と吉田が来た。


「工藤さん、今度はオレが行きたいんだ。」


「技師長が向かわれると総司令はご存知なのでしょうか。」


「いいや、知らないよ、だって今決めたんだから。」


 工藤はげんたの表情を見て要ると今度ばかりは止める事は無理だと思い。


「其れならば、私か吉田が一緒に参らせて頂きますが宜しいでしょうか。」


「いいよ、でも今直ぐには行けないんだ、行く前に機織り機を動かせる様にする為に考える事が有るんだ。」


 げんたは上野の駐屯地に行くと、だがその前に機織り機を動かす方法を考えると言うが。


「技師長は機織り機を動かせる方法を考えておられるのですか。」


「そうなんだ、其れで今日吾助さん達に手伝って貰って、不足している物は無いかって調べてたんだ、だけどやっぱり足りない物が有ったんだ。」


 やはり工藤が予想した通りで、確かに吾助達は機織り機には精通して要る、其れだけならば十分過ぎるはずだったが、一時でも早く出なければ何時官軍の大軍が来るやも知れぬと言う状況下では果たして吾助達や飯田達が細部を調べ、必要な資材だけを積み込むと言うのは可能では無い。


 其れよりも出来るだけ多く積み込み一刻でも早く駐屯地を出なければならなかったと言うのが正しい選択だったのかも知れない。


「じゃ~今度は吉田さんが一緒に行って貰えるんですか。」


 吉田は勿論だと言う表情で有る。


「大佐殿、私に行かせて頂きたいのです。」


 工藤は別に否定する必要も無く、吉田ならば安心して任せる事が出来る、だが問題は往復の途中で野盗や幕府の残党ならば良いが、若しも官軍の、其れも吉田を知って要る指揮官でもおれば、其れこそ大変な事態になり、下手をすれば部隊は全滅し、更にげんたが捕まる事にでもなれば、連合国に取っては、其れこそ一大事で有る。


「私は技師長が参られるのを反対するものでは有りませんし、吉田が中隊を引き護衛の任務に就く事に対しても全く異論は御座いません。


 其れに野盗に幕府の残党が襲って来たとしても吉田ならば全て撃破すると信じております。


 ですが、私が一番懸念をしておりますのは官軍の大軍に出会った時に、若しも、若しもですよ指揮官の中に吉田を知って要る者がおり、その指揮官が川田の部下だったとすれば、吉田もですが中隊の兵士は全員殺され、その時、技師長が居られたならば、奴らは技師長を生け捕りにし拷問を加えてでも国の位置や駐屯地に来た理由を聞くと思うのです。」


 工藤や吉田は元官軍に在籍し、官軍の拷問がどれ程にも恐ろしく、普通の人間ならば耐える事などは不可能だと知って要る。


「そうかやっぱりなぁ~、オレは多分、工藤さんから言われるとは思ってたんだ。」


 げんたが行きたいと言うのは工藤も理解しており、別に反対はしていないが、工藤は下手に反対するよりもげんたに納得させる方法を考えたのかも知れない。


「私も技師長が行きたいと申されるのを反対して要るのでは有りませんが、其れよりも技師長には機織り機を動かせる為の方法を考えて頂きたいのです。」


「やっぱりなぁ~、誰でも同じ事を言うのはオレもわかってるんだ、まぁ~オレがもう一回巨釜を見て考えて見るよ。」


 げんたは一人で巨釜の前に行き腕組みし暫く考え、ゆっくりと巨釜を見始め、時々身振り手振りで何かを呟いて要るが、吾助達や工藤には一体何を言ってるのかもわからない。


「吾助さん、此処は技師長に任せて戻られては如何でしょうか、技師長があの様な状態になれば何を言っても聞こえない状態になりますのでね。」


「えっ、だったら私が何を話しても無理なのですか。」


「まぁ~その通りでしてね、あの状態になれば技師長は別の世界に入った様になり、他の事は一切耳に入らないのです。」


 工藤や吉田は知って要るが、吾助達はそんな事は知らず、だから何時までも此処に居たとしても同じで有ると。


「分かりました、じゃ~私達は一度戻りますので。」


 吾助達は戻り、吉田が暫く様子を見る事になるが、げんたは一体何を考え、何を作るのか今は誰にもわからないが、そんな状態が一時半程続きようやく戻ったのか。


「吾助さん達は。」


「先程戻って行かれましたよ。」


「そうか、じゃ~オレも、あっそうだ、あんちゃんの所に行ってくるよ。」


「お気を付けて下さい。」


 げんたは手を振り駐屯地を出て、源三郎の執務室へと向かった。


「あんちゃんは今度何時行くんだ。」


「行くって、一体何処に行くのですか。」


 源三郎はわかって要るが、あえて聞いた。


「そんなのって決まってるよ、上野さんの駐屯地へだよ。」


「そうでしたねぇ~、まだ資材が残っておりましたねぇ~。」


「だから何時取りに行くんだ、オレは其れを知りたいんだ。」


 源三郎はげんたが何故に急ぐのか、その理由がわからない。


「げんたは急ぐ理由でも有るのですか。」


「あんちゃんは今の資材だけで足りると思ってるのか、オレの考えてる物を造ろうとすると全然足りないんだぜ。」


 やはりだ、源三郎の思った通りで、げんたは先日持ち帰った資材を点検し不足して要るとその為に早急に引き取りに行く事が必要だと考えて要る。


「げんたは不足している資材が早く欲しいのですか。」


「まぁ~其れも有るけど、オレは工具が欲しいんだ。」


 どうやらげんたは資材も去る事ながら工具が必要になったので有る。


「工具ですか、ですがねぇ~、上野さんが果たして工具類を手配する事が出来るでしょうか。」


「そんな事はオレもわからないよ、だけど道具類が無かったら造れないんだぜ、あんちゃんは其れでもいいのか。」


 さすがの源三郎もげんたの脅し文句には勝てない。


「分かりましたよ、ではげんたが必要だと考えて要る道具類と工具類を書き出して下さい、私が添え書きをしますので。」


「やっぱりなぁ~、あんちゃんの事だけは有るなぁ~、じゃ~オレは浜に帰って考えながら書く事にするよ。」


 と、げんたは源三郎の事だ必ず依頼するで有ろうと、今回はげんたの作戦勝ちでも有る。


 そして、浜に戻ったげんたは数日懸け必要だと思う道具や工具類と資材の一覧表を書き上げた。



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