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闇の帝国    作者: 大和 武
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  第 41 話。正か、正かの展開に。

「大佐殿、全員集合しました。」


「では参りましょうか。」


 工藤が先頭に兵士全員が集合した場所へ行くと、兵士達は何も聞かされておらず、何が有るのだろうと考え、やはり軍港を建設する話だろうと思って要る。


 そして、工藤が全員の前に立ち。


「私は工藤と申しまして、皆さんの中には私は官軍を脱走したと聞かせれて要ると思いますが、私は官軍を脱走した覚えも無く、更に弾薬も盗んではおりませんよ。」


 工藤は昨日と同じ内容の話しをするが、彼らの中にはまだ信用していない者も要るだろうと思ったからだ。


「えっ、でもオレは上層部から少佐殿は戦死したって聞いてるぞ。」


「そうだよ、わしも聞いたよ、其れに吉田中尉も、だけど何で生きてるんだ。」


 やはりだ、昨日一回だけでは話しを理解させるのは無理で、何も知らない兵士達は同じ様に思って要る。


「少し静かにして下さいね、今から大事なお話しが有りますので聞いて頂きたいのです。」


 やはり兵士達は大変な驚き様で殆どの兵士は混乱している。


「全員静かにするんだ、大佐殿から重要な話しが有る、全員静かに聴け。」


 上野の一言で兵士達は静かになった。


「鬼頭小隊は前に来て下さい。」


 鬼頭の表情が一瞬で変わった。


「早く前に来て下さい。」


 工藤の言葉使いは以前とは違い優しく命令調では無い。


「鬼頭さんにお伺いしたいのですが、小隊の中でお一人だけ差出人の名が書いて有りませんが、どなたかご存知でしょうか。」


 鬼頭は何も言わず、小隊の兵士達も黙って要る。


「何故黙って要るのですか、これは鬼頭さんが書かれたのですね。」


 其れでも鬼頭は何も言わない、其の時、工藤が手を挙げると上野の息子が小隊長を務める小隊の全員が鬼頭の小隊の兵士に銃を向けると、部隊の兵士からどよめきが聞こえた。


「皆さん、鬼頭さんは司令本部から密命を受け本来ならば司令本部の知らない事まで知らせていたのです。

 皆さんの中で何か聴きたいので有れば聴いて頂いても宜しいですよ。」


 だが兵士達からは何の反応も無く、彼らは今まで命令で動き、其れが突然質問を許すと言われ、何を聴いて良いのかも分からない。


「大佐殿、お伺いしたいのですが宜しいでしょうか。」


 中隊長が口火を切った。


「何でも宜しいですよ。」


「大佐殿は鬼頭小隊長を銃殺刑にされるのですか。」


「私がですか、飛んでも有りませんよ、其れに私には何の権限も有りませんのでね。」


「ではどの様処分を考えておられるのですか。」


「まぁ~まぁ~少し待って下さいね、其の前に鬼頭さんに聞かねばなりませんので。」


「大佐殿、聴いてもいいですか。」


「何でも聞いて下さい、但し私の分かる事だけですよ。」


 工藤の話し方は源三郎にそっくりだと、吉田も小川も思った。


「だったら聴きたいんですが、大佐殿は今まで何処に潜んでおられたんですか。」


「私ですか、私は何処にも潜んではおりませんよ、私はねぇ~有るお方に命を助けて頂きましてね、今はそのお方の部下として、まぁ~毎日が充実しておりましてね、官軍にいた時よりも、何と申しましょうかねぇ~、毎日が楽しくわくわくしておりますよ。」


「大佐殿は何で楽しいんです、オレには全然分からないんですけど。」


「そうでしたねぇ~、では何故楽しいかお話しをしますが、其れは後程の楽しみにしてですよ、其の前に鬼頭さんは何故司令本部に通じた言いますか、何故此処での話しを伝えておられたのですか。」


 鬼頭は其れでも黙って要る。


「大佐殿。」


「何も言うな。」


「ですがこの間々では。」


「いいんだ、これで全てが終わるんだ。」


 鬼頭は何かを隠して要る。


「鬼頭さん、何が終わるんですか、私にも分かる様に説明して頂けませんか。」


「大佐殿、自分が説明させて頂きます。」


「宜しいですよ、部隊の全員も知りたいと思いますのでね。」


「そうだよ、何で小隊長は黙ってるんですか。」


「参謀長殿、大佐殿、其れにみんなも聞いて欲しいんです。

 小隊長殿は脅迫されておられるんです。」


 何と言う話しだ、鬼頭は脅迫されて要ると、だが一体誰が脅迫して要るんだ。


「鬼頭さん、もう此処まで来ましたら全部話されても宜しいかと思いますよ。」


 鬼頭はやはり何かを隠していた、だが暫くして。


「参謀長殿、大佐殿、誠に申し訳御座いません。

 実は自分の家族を人質に取られ、参謀長殿と中隊長や小隊長との会話を本部に送れと言われたのです。」


「何だと、では今まで執務室での会話は全て本部に知られて要るのか。」


「申し訳御座いません。

 自分がどんな罰でも受けますので、どうか部下だけは許して頂きたいのです。」


「鬼頭さんは脅迫されていたと、では小隊の皆さんは。」


「実は全員が同じでして、私の家族だけで無く全員の家族が。」


「う~ん何と言う恥ずかしい話だ、其れならば私が直接。」


「参謀長殿、少し待って下さい、鬼頭さんは家族が人質だと申されましたが。」


「一応表向きには何も有りませんので家族は普通の生活が出来ております。」


「では其の話しをしたのは一体誰なんですか。」


「五十嵐司令官で御座います。」


「何、五十嵐司令官ですと。」


「大佐殿、五十嵐司令官はもう狼の腹の中ですよ。」


「吉田、狼の腹の中だとは一体どう言う意味だ。」


 上野は五十嵐が五千人の兵と共に菊池の隧道近くで狼の餌食になったのを知らない。


「参謀長殿、五十嵐は我々の手で成敗し狼の餌食になっております。」


「大佐殿、其れは誠なのですか。」


「ええ、それは間違いは有りませんよ、我が軍が、いや総司令の指示で指揮官だけを殺し、兵士だけは我々の国に居られますよ。」


「総司令とは源三郎殿の事なのか。」


「総司令は戦は嫌いだと申されておられ、ですがどうしても攻めて来ると言うので有れば相手になると申されますが、同じ兵士でも農民さんや町民さんは殺しては駄目だと申されまして今までに五千人以上の官軍兵が我々の国に入られ、皆が今は充実した生活をされておられますよ。」


「では先日来た後藤とか言う者達もか。」


「其の通りで、後藤さんと吉三組は五千人の中の人達で今回の軍港建設では一番重要な人達なのです。」


「だが我々の話した内容は全部知られて要るんだぞ。」


 上野は工藤達の事も知られて要ると思って要る。


「参謀長殿、大佐殿の事はまだ伝えておりません。」


「鬼頭さんは私や吉田に小川が生きて此処に居る事を除いて他は何時もと同じ様に書き直して頂けますか。」


「だが書状を届けた兵士はどうするんだ。」


「多分ですが、私の事は知らないと思いますが、中隊長、一度さり気なく聞いて頂けますか、其れでこれからは大事な話しは別にして今までと同じ様に書いて送ってください。」


 其の方法は源三郎が野洲で使っていた、だが何故工藤はそんな事をする必要が有るんだ。


「工藤、何故そんな必要が有るんだ。」


「参謀長殿、本部では鬼頭さん達の家族を人質にして要るんです。

 鬼頭さんから今までと同じ様に書状が届いて要る間は家族も大丈夫で、更に本部からも今までと同様にロシアの情報が入って来るのです。」


「そうか、工藤の事を知って要るのは此処に居る者だけで、だが本部は真相は知らないと言うのか。」


「左様でして、参謀長殿が何故決断出来なかったのかが分かれば総司令も納得して頂けると思います。」


「ですが総司令の怒られ様は尋常では無かったですよ。」


 吉田も今まで源三郎があれ程まで怒ったのを見た事が無い。


「其れは私も十分承知して要る。

 何故参謀長殿が決断出来なかったのか其れが今はっきりとしたんだ、私は覚悟を決めてお話しする。」


「工藤、本当に大丈夫なのか。」


「其れは私にも分かりませんが、何しろ総司令は物凄く頑固なお方でして、ですが総司令と言うお方は話しだけは聞いて下さいますので心配はしておりません。」


 確かに源三郎は並みの頑固者では無い、だが話だけは聞く。


「あんちゃんは直ぐに帰るのか。」


「う~ん、今は何とも。」


 と、源三郎は又も考え始めた。


「なぁ~あんちゃん、オレはあんまり難しくは考えて無いんだ、あの人は何か分からないけど一生懸命に考えていたと思うんだ、だって工藤さんも必死に聴いてたんだぜ。」


 其れでも源三郎は何も言わず考えて要る。


「あの人が本当にあんちゃんを騙すんだったらなんであそこまで考える必要が有るんだ、だって向こう側の方が人数が多いんだぜ、だってあの時はオレ達全員を殺す事も出来たと思うんだ。」


「確かにげんたの言う通りかも知れませんねぇ~、我々は一個中隊、ですが向こうは二個中隊、いや五千の兵ですからねぇ~。」


 源三郎は今だ五千の全員が兵士だと思っており、誰が考えても源三郎達に勝ち目は無く、だが其れでも上野は何の行動も起こさなかった。


「オラは怒られる覚悟で言わせて貰いますけど、あの人はオラ達の知ってる官軍じゃないと思うんです。

 兵隊さんも参謀長殿も日本を守る為には此処に軍港が要るんだって言ってましたよ。」


「オラもです、オラは官軍に騙されたと思ってるんです。

 でもあの人は人を騙せる人じゃないと思うんです。」


「オレも一緒ですよ、源三郎様、あの時は言えなかった理由がきっと有ったんですよ。」


 と、吉三組からは次々と上野に対する擁護にも聞こえて来る様な発言が飛び出し。


「皆さん、やはり私もまだまだ修行が足りませんねぇ~。」


「あんちゃんもやっと分かったのか。」


「先程から色々と考えておりましてね、ですが後少しだけお待ち願いたいのです。」


 源三郎も考えて要ると、其れならば直ぐ戻るのか。


「義兄上は直ぐに戻られるのですか。」


「今直ぐに答えは出せませんよ、まぁ~数日間は考えますので、そうですねぇ~後藤さんと吉三組も此処で待機して頂きたいのです。」


「分かりました、では吉三組は直ぐ準備に入って下さい。」


 後藤は源三郎の言葉から何時でも行けるだけの準備に掛かる様に指示を出した。


「オラは待ってましたよ、なぁ~みんな。」


「よ~し、今からやろうぜ。」


 と、吉三組は一斉に動き出したが。


「まぁ~皆さんも気が早いですねぇ~。」


「そんな事言っても無理なんだぜ、みんなは待ってたんだからなぁ~。」


「小隊長、大佐殿は戻って来られるんでしょうか。」


「私も分からないんですが、現地で何が有ったのかも分からないですからねぇ~。」


「其れにしてもあの時の総司令の顔は鬼の様でしたよ。」


「だから余計心配なんだ、我々は大佐殿が戻って来られるまで待機しますからね。」


 大岩で待機中の日光隊も官軍の駐屯地で何が有ったのかも知らず、只、工藤と吉田らが戻って来るのを待つだけで有る。


 そして、二日が経った。


「参謀長殿、兵士は何も言わずに戻って行きました。」


「そうか、では今まで通りにやるのか。」


「鬼頭達も銃殺刑を覚悟していたのですが、大佐殿のお陰だと申しております。」


「そうか、で工藤は。」


「先程出られました。」


 工藤は上野に何も言わず連合国へ向かった。


「あっ、あれは大佐殿と少佐、其れに隊長殿もご一緒だ。」


「自分が知らせに行きます。」


 日光隊の兵士が待機して要るとは工藤達も考えておらず、其れよりも小川は何度も振り返って要る。


「小川、さっきから何度後ろを見れば気が済むんだ。」


「大佐殿はその様に言われますが。」


 小川は尾行されているのでは無いかと、其れだけを確かめたいので有る。


「小隊長、大佐殿が戻って来られました。」


「分かりました、誰か若様に。」


「自分が行きます。」


 と、兵士は大急ぎで山を登って行く。


「大佐殿。」


「君達か。」


「はい、お待ちしておりました、ご案内しますのでこちらへ。」


 工藤達は何も聞かず兵士の後を行き、其れよりも工藤も大岩へ来るのも初めてで、その後半時程行くと大木に隠れた大岩が見えて来た。


「大佐殿、大岩に月光隊も居られます。」


「大佐殿、お待ち致しておりました。」


「小隊長に君達にも大変でしたがお陰で助かりました。」


「総司令も数日前に登って行かれました。」


「そうですか、其れで総司令は何か言われておられましたか。」


「いいえ、別に、ですが恐ろしい程の顔付きでしたが何か有ったのでしょうか。」


「其れなんだが。」


 工藤はその後小隊長と兵士に話すと。


「その様な事が有ったんですか、でも総司令があれ程にも恐ろしい顔をされたと言うのは余程の事では無いでしょうか。」


「そうなんだ、私も立場が変われば同じだと思うんだ、だが話が思わぬ方向へと向かい、後は私が総司令にお話しするだけなんだ。」


「あんちゃんは何時行くんだ。」


「そうですねぇ~、明日にでも参りましょうかねぇ~。」


「えっ、そんなに早いのか。」


「そうですよ、何か有るのですか。」


「吉三さん達の準備が終わるまで、そうだなぁ~明後日には終わると思うんだけど。」


「では準備に二日掛かるとして三日後ではどうですか。」


「まぁ~其れだったら大丈夫だと思うんだ、オレが後藤さんに言って来るよ。」


 げんたが執務室を出た瞬間 若様をぶつかり掛けた。


「技師長、どうしたんですか。」


「ちょっとね、今から後藤さん達の所に行くんだ、じゃ~ね。」


「義兄上、技師長が嬉しそうな顔で飛び出して行かれましたが。」


「そうでしたか、げんたも色々と考えてた様ですねぇ~。」


「何が有ったんですか。」


「まぁ~其れが色々と考えさせられましてね、明後日には向こう側に行く事になったんですよ。」


「そうでしたか、其れで納得出来ましたよ、でも良かったですねぇ~。」


 其の頃、後藤は書き物と並行してして吉三達に次々と指示を出していた。


「吉三さん、どなたでも宜しいのでこの絵を鍛冶屋さんに見せ、同じ物を数個作って下さいと。」


「何ですか、でも一体何に使うんですか。」


「これですか、これでね海の底の砂を取り除くんですよ。」


「へぇ~だったら頑丈に作って貰わないと直ぐ壊れますよねぇ~。」


「分かって頂けましたか、これと同じ物を向こう側の鍛冶屋さんにも二十個か三十個は作って貰いますので、これが見本になるんですよ。」


「じゃ~オラが行って来ますんで。」


「いいえ、吉三さんは此処に残って頂きまして、私の指示を皆さんに伝えて下さい。」


 吉三には後藤の出す指示を仲間に伝える大事な仕事が有り常に後藤の傍に居なくてはならない。


「分かりましたよ、じゃ~誰かこの図面を鍛冶屋さんの所に持って行って欲しんです。

 鍛冶屋さんには海の底の砂を取り除くんで頑丈に作って下さいって、で二個か三個でいいんで其れと明後日くらいまでにお願い出来ますかって。」


「よ~し、オレが行って来るよ、でも若しも明後日でも無理だったらどうすんだ。」


「まぁ~一日や二日くらいは伸びてもいいんでお願いして欲しいんだ。」


「じゃ~行って来るよ。」


 と、吉三組の仲間が絵を持ち飛んで行った。


「後藤さん、オレ達にも手伝えることが有ったら言って欲しいんだ。」


「では正太さんにお聞きしたいんですが御城下に竹細工の職人さんは居られましょうか。」


「其れだったら要るよ、何か作るんですか。」


「だったらこの絵なんですけどね数個作って頂け無いかと思ってるんですが。」


「いいですよ、じゃ~誰かに行って貰いますんで。」


「じゃ~ご無理をこの絵を届けて頂きたいのです。」


「何に使うんですか。」


「これで海の砂を運びたいんです。」


「だったら丈夫に作らないと駄目ですよねぇ~。」


「ええ、其の通りなんで一応見本にしますのでお願い出来るでしょうか。」


「じゃ~誰かに持って行って貰いますんで。」


 正太の仲間も若様から協力する様に頼まれていた。


「大佐殿は総司令が向かわれると思われますか。」


「多分だ、総司令の事だからお話しをすれば行って頂けると思いますが、ただ直ぐには答えは出ないと思っております。」


 源三郎の事だ必ず理解してくれるだろう、だが簡単には行かないと工藤も思って要る。


 そして、明くる日の早朝、まだ陽の上がる前、工藤、吉田、小川と月光隊は山賀のお城へと向かった。


 工藤達が駐屯地を発った其の日から上野は何やら書いて要る。


「当番兵、大工さんを呼んで欲しいんだ。」


 上野は大工を呼べと、一体何を作らせるつもりなのか、暫くして大工数人が来た。


「参謀長様がお呼びだとか。」


「大工さん、忙しい時に大変申し訳ないんだが、この絵と同じ様な建物を大至急お願い出来ないだろうか。」


 上野が大工に絵を描いた紙を渡すと。


「参謀長様、大きいのは宿舎でしょうか。」


「そうなんだ、大よそ二百人くらいだが、その人達は大工さん達とは別の仕事が有るので寝起きする時も別だと思って、別の建物が必要で、其れと全員寝台の作りにして欲しいんだがどうだろうか。」


「寝台って、参謀長様が寝ておられる様な作り物なんですか。」


「そうなんだ、今は我々の事は後回しでもいいんだ。」


 上野は源三郎の事だ工藤の説明を理解するならば数日の内に来るだろうと期待して要る。


「参謀長様、こっちの絵ですが。」


「問題は其れなんだ、此処には技師長さん専用の仕事の為に必要なんだ。」


「だったら参謀長様が使ってられるお部屋と同じなんですか。」


「そうなんだ、だが技師長さんは色々な書き物が有るんで専用の机と椅子、更に十人前後が座れる会議机と椅子も要るんだ。」


「う~ん、ですが直ぐには作れないと思うんですが、何時までに要るんですか。」


「其れは仕方がないので大工さんに任せますが、何とかお願い出来ないだろうか。」


「参謀長様、こっちの部屋ですが技師長さんが休める様にしなければなりませんねぇ~。」


「そうか、技師長さんも必ず宿舎で休むとは限らないか、まぁ~其れも全部大工さんに任せるから。」


「参謀長様、わしらも一生懸命にやりますが、数日間だけ待って貰えますか。」


「全部、大工さんに任せますから何とかお願い出来ないだろうか。」


「だったら今から相談して見ますんで、わしの仲間に腕のいい職人がおりますんで。」


 大工達は其れだけを言うと部屋を出て仲間の所へと戻って行く。


「参謀長殿は源三郎様が戻って来られると思っておられるのしょうか。」


「いゃ~、今度ばかりは私の大失敗だ、私は何としても工藤には源三郎殿を説得して貰わないと大変な事態になる、今は源三郎殿に頼る他方法が無いんだ。」


 上野は源三郎に頼ると、やはり其処まで事態は切迫して要るのだろうか。


「確かに技師長さん達の動きは早かったですからねぇ~、兵士達も最初は何をして要るのかさえも分からなかったと言っておりましたから。」


「そうなんだ、私も鬼頭達の事がもっと早く分かっておれば今回の様な事態には無かったと思うんだ、だが今更其れを言ったところで何もならない、其れよりもこの先の事を考えねばならないんだ。」


 上野がこの様な動きを始めて要るとは源三郎達も知らず、反対に源三郎達も動いて要るとはお互いが知らずに要る。

 

 工藤達は二日後山賀の執務室に入って来た。


「総司令。」


「工藤さんも大変でしたねぇ~。」


「誠に申し訳御座いませんでした、私の勝手をお許し頂きまして。」


 工藤や吉田、小川の顔を見れば何か有ったのだと、だが其れも全て解決し戻って来たのだと確信した。


「あの時は上野さんも言えなかったのだと思いますが、やはり誰かが司令本部と通じていたのですか。」


 源三郎の言葉で工藤も安心したのか表情が変わった。


「やはり総司令は見抜かれておられたので御座いますか。」


「いいえ、私にその様な能力は有りませんよ、ですがげんたが実に冷静に見ておりましてね、まぁ~そのお陰と申しましょうかねぇ~、私もまだまだ修行が足りないと痛感させられましたよ。」


 だが工藤の考えは違い、源三郎の事だ書状を見て感ずいており、あれは全て芝居だと。


「あんちゃん、あっ、工藤さん達も帰って来たのかふ~んそうかなるほどなぁ~。」


 げんたの勘は鋭い、工藤達、いや源三郎の表情を見て一瞬で理解したのだろう。


「技師長に今一度軍艦を見て頂きたいのと吉三組さんにも。」


「鉄で潜水船が造れると申されるのですか。」


「軍艦も潜水船と同じでして、内部に海水が入らない様に造らなければなりません。」


「だけど鉄を曲げる機械は無いんだぜ。」


 連合国で鉄を作って要ると言っても単に鉄の塊を作って要るだけで、後の全ては鍛冶屋が昔ながらの方法で引き伸ばして要る。


「私も分かっておりますが、上野参謀長は補修用の鉄板が有ると申されておられますので、其の鉄板を利用するのです。」


 工藤は軍艦の補修用の鉄板を使うと言うが、一体どれだけの鉄板が必要なのか、其れにもまして鉄板が有ったとしてもどんな方法で造るのかも分からず、正か同じ場所で潜水船を造る事などとはどの様に考えても無理が有る。


「総司令、技師長、今の問題は私が策を考えますので、其れにロシアも軍艦は直ぐには造れないと思います。

 其れよりも軍港を建設する事の方が大事では御座いませんでしょうか。」


 工藤は鉄板は軍港が完成すれば盗むつもりでも要るのかとげんたは思って要る。


「工藤さんは鉄の板を盗むのか。」


「私がですかいいえ飛んでも有りませんよ、別の方法を考えますので技師長は軍艦の造りをじっくりと見て頂きたいのです。」


「先程も申されましたが吉三組にも何か有るのでしょうか。」


「向こう側では吉三組さんの仕事を高く評価されておりまして、大工さん達も全面的に協力させて欲しいと申されております。」


「我々も色々と検討せねばならないと思いますので今直ぐに答えを出すのを少し待って頂きたいのです。」


「勿論で御座いまして、参謀長も納得して頂いております。」


「ですが、何故に官軍はと申しましょうか、司令本部は専門の人を参らせなかったのでしょうか、それ程にも重要な軍港ならば先に専門家を集めるのが普通だと思うのですが。」


 源三郎は専門家を連れて来なかったのが一番の問題で、その問題をはっきりとさせなければ先には進まないと考えて要る。


「総司令の疑問ですが、実は安藝の国に造る軍港ですが、その場所と申しますのが川が数本も有り、

川を利用し軍港を造ると言う計画なのです。」


「何故、川の有る所に軍港を造られるのですか。」


「安藝の国と申しますよりも瀬戸内海と申しまして大小様々な島が数千の有りまして、ですが其の中でも安藝の国には海軍がこの地ならば、例えロシアの軍艦が入って来たとしても簡単には発見されないと言う地理的にも最高の立地条件が揃っており、この安藝の国に軍港を造り、同じく造船所も建設すると決まりまして、其れで安藝の国へ専門家を送り込んで要るのです。」


「私も今初めて知りましたが、瀬戸内海と言うのはそれ程にも複雑な海なのですか。」


「私も長州に居りました頃ですが何度か安藝の国の近くまで参りましたが、地元の漁師さんでも舟を操るのは大変難しいと申されております。」


「では安藝の国で軍港を建設する為に専門家を連れて行かれ、此方には専門家が居られないと、ですがこの地も多数の入り江が有るのですよ。」


「確かに総司令の申される通りで御座います。

 ですがこの地には大きな川が少なく比較的建設もしやすいと考えられたと参謀長も申されておられたのですが、其れがいざ来て見ると実は大変な場所だと分かったと申されておられます。」


「では上野さん自身も見誤ったのですか。」


「其の通りでして、この地に来てから分かり司令本部に専門家を派遣して欲しいと何度も要望書を送られたのですが、本部の答えは安藝の国と陸奥の国に送っており、今は専門家もいないと返事され其れで困っておられたのです。」


「ですが若しもですよ、工藤さん達の事もですが、我々の連合国の存在も知られる事も考えられるとは考えられ無かったのですか。」


 源三郎は工藤が生存していたと司令本部が知れば連合国の存在が明らかになると、其れだけは知られては困るのだ。


「上野参謀長は其れだけは司令本部にも他の部隊にも絶対に知られ無い様にすると確約されました。」


「ですが、数日、いや十数日に一度は本部から書状が届き、職人さん達と兵士が家族に近況を知らせる文を出されるのですよ、其の時に職人さん達の中で何も考えずに書かれ、其れが発端となり知られるのですよ。」


「参謀長殿も数日の内に職人さん達もですが兵士達にも話すと申されておられます。」


「ですがねぇ~、五千人もの人が家族宛に書かれ中味が分からないのですよ。」


「参謀長殿は全て中味を見て少しでも怪しい文言が見付かれば全員の前で腹を召されると申されました。」


 五千人近くの職人と兵士が書いた文の全てを検問すると、若しもその様な文言が発見されたならば本人もだが上野は全員の前で切腹すると其処までの覚悟をして要ると言う。


「分かりました、其れで先程聞くのを忘れましたが司令本部と通じて居る兵士ですが。」


「鬼頭と言う小隊長と小隊の全員が五十嵐司令官に脅迫されておりまして、参謀長の動向を知らさなければ家族の全員は殺すと。」


「五十嵐と申される司令官は既に狼のお腹の中ですよ。」


「私も知っておりますが、参謀長も鬼頭も今でも司令本部に要ると思っております。」


「工藤さんは上野さんに五十嵐は死亡して要ると申されたのですか。」


「いいえ、私は何も申してはおりません。」


 だが工藤は五十嵐達指揮官の全員が狼の餌食になったと言って要る事を忘れていた。


「総司令、誠に申し訳御座いません。

 私は大変な思い違いをしておりました。」


「工藤さんが思い違いされたと、一体何をですか。」


「先程も五十嵐が死亡していないと、ですが私は参謀長に五十嵐達は狼の餌食になったと申しました。」


「そうですか、まぁ~今更発言を撤回する事も出来ませんねぇ~、まぁ~其の時にでも考えましょうか、ですが他の者は知らないのですか。」


「勿論で、参謀長お一人だけで他の者は誰もおりませんでした。」


「そうですか、では鬼頭も知らないのですね。」


 源三郎は工藤も相当苦しんで要ると、だが今更工藤を責めたところで問題の解決にはならないと。


「では鬼頭は今も書状を送って要るのですか。」


「私は総司令の許可を得ず、私の勝手で申し訳御座いません。

 鬼頭達には司令本部には今まで通り近況だけを書き、但し自分達の事は書くなと、で無ければ司令本部は別の暗殺部隊を送り込み、下手をすれば参謀長も君達も全員が抹殺され、勿論家族も同じだと、其れだけははっきりと申して置きました。」


「そうですか、では鬼頭達は今まで通り近況だけで工藤さんの事もですが、私達が参った事も書かれないのですね。」


「其れは間違い御座いません。」


「まぁ~この度の問題は直ぐに答えを出す事は無理だとは思いますので皆様方とも良く話し合い其の後に結論を出したいと思いますが、皆様方は如何で御座いますか。」


「あんちゃん、オレは少し行くところが有るんだ。」


「何処に行くのですか。」


「まぁ~其れは後で分かるよ、高木さんと後何人か手伝って欲しいんだけど。」


「私は宜しいですが。」


「高木さんも技師長のお手伝いをお願いします。」


 若様もげんたが何処に行くのかも知らないが手伝えと。


「じゃ~行って来るよ。」


 げんたと高木、其れに数人の家臣が執務室を出て行く。


「高木さん、長い縄が要るんだけど。」


「長い縄ですか。」


 高木は首を傾げ、長い縄を何に使うのかと考えて要る。


「え~っと、そうだなぁ~一町か一町半も有ればいいんだ、其れも数本でも有れば助かるんだけど。」


 家臣は其れだけを聞くと何処やらへ向かった。


「其れと馬車が有ればもっと助かるんだけど。」


「分かりました、直ぐ用意します。」


 その後、高木達は馬車に長い縄を数本積み。


「じゃ~行こうか。」


 げんたと高木達は馬車に乗り何処かに向かい、執務室ではその後も色々と議論が続き、何時になれば終わるのかも分からない。


「技師長、何処に行かれるのですか。」


「北側の断崖絶壁に行くんだ。」


「ですが、何の為に行かれるのですか。」


「まぁ~ねぇ~、向こうに着いたらオレを下まで降ろしで欲しいんだ。」


 げんたは一体何の為に絶壁の下に降りるんだと高木達は考えるが、馬車で行くと早く四半時程で北側の断崖絶壁に着いた。


「オレと、そうだなぁ~高木さんも一緒に来て欲しいんだ。」


 げんたと高木は身体に縄を括り付けゆっくりと下へ降りて行く。


「高木さん、穴が開いた所って何処なんですか。」


 北側の絶壁は長く続いており、空掘りから掘り進めて要る洞窟の先端で突然の落盤事故で北側の絶壁と繋がり、更に海水が流れ込み今は採掘作業は中止をなって要る。


「私もどの付近なのかも知らないのですが。」


「じゃ~分かれて探そうか。」


 げんたと高木は左右に別れ事故で海と繋がった場所を探し直ぐに見付かった。


「技師長、此処ですよ。」


 げんたが走って行くと。


「お~これが工事現場の先端か、ふ~ん、成る程なぁ~。」


 げんたは何を考え洞窟の先端部分を調べて要る。


「技師長、何を調べるんですか。」


「別に調べる事なんか無いんだ、でもこの部分だけど大きな岩が続いてるんだなぁ~。」


 げんたが見た断崖絶壁に穴の開いた所には大きな岩が乗っており、長さが八間程で、其れが十間程ごとに殆ど端から続き、大きな岩の上には更に大きな岩が重なり、少々の波でも絶壁は崩れそうにはない。


「よ~し、これで決まりだ、そうだ今から洞窟に入って調べるとするか。」


 げんたの独り言は高木にはさっぱり分からない。


「高木さん、上がって北の空掘りに行くぜ。」


 その後、げんたと高木は絶壁を上がり、今度は北の空掘りへと向かった。


「技師長、空掘りの先端ですが危険だと聞いておりますが。」


「ああ、分かってるよ、ただ見るだけなんだ。」


 四半時程で北の空掘りに着くと。


「高木さんは先端に行った事は有るんですか。」


「勿論行きましたが、其れが何か。」


「じゃ~オレと一緒に来て欲しいんだ。」


 げんたと高木達は空掘りから洞窟に入り奥へ奥へと向かうが、げんたは洞窟の内側を見て要る。


「この高さと幅は何処まで続いてるんですか。」


「殆ど先端まで続いておりますが。」


 げんたは時々立ち止まり内部を見ては頷いて要る。


 そして、洞窟の先端部に着いた。


「やっぱりか、これが両端まで続いて要ると言う事は、うん出来るぞ。」


 と、又も独り言を言ったが高木は首を傾げるだけで意味はさっぱり分からない。


「じゃ~戻るか。」


 げんたはさっさと戻って行く。


「技師長は何を調べてたんですか。」


「オレは此処に秘密基地を造ろうと思ってるんだ。」


「えっ、秘密基地ってなんですか。」


「簡単なんだ、此処に潜水船の基地を造り、ロシアの軍艦が来たら此処から潜水船が出撃出来たらいいなぁ~って考えたんだ。」


「では此処に潜水船の軍港を造るのですか。」


「そうだよ、まぁ~それはオレが考えるから、じゃ~行こうか。」


 げんたと高木達は戻り。


「後藤さんにお願いが有るんだけど。」


「私にですか、で、何をすればいいんですか。」


「げんたは何を始めるのですか。」


「オレは山賀に潜水船の基地を造るんだ。」


「えっ、潜水船の基地をですか、でも何処に造るのですか山賀には洞窟は有りませんよ。」


「だからあんちゃんは何も考えて無いって言うんだ、北の空掘りには物凄い大きな洞窟が有るんだぜ。」


「若しかして落盤事故が起きたところですか。」


「そうだよ、さっき高木さん達と一緒に下に降りて調べたんだ。」


 げんたは潜水船の基地を造れる所を探していたと源三郎は分かったが。


「技師長、先端部ですが大変危険だと思いますが。」


「オレが何の為に調べたか、まぁ~其れが分かればあそこに基地を造る意味が分かると思うんだ。」


「分かりました、今からでも行きましょう、吉三組も全員です。」


 後藤と吉三組、そして、げんたは空掘りへ向かった。


「若、げんたは連合国にも軍港が必要だと考えたのです。

 上野さんの考えた軍港と連合国の秘密基地と、げんたは二段構えでロシアの軍艦を阻止しようと考えて要るのです。」


 げんたは源三郎が考える以前に山賀に有る断崖絶壁に潜水船の基地を造り、ロシアの大艦隊を阻止するのだと固い決意で調べていたので有る。


「其れならば連岩が大量に要るのでは御座いませんか。」


「阿波野様の申される通りでして、更に各国でも大量に必要としております。」


「そうだ、確か正太さんが粘土を要るって北の山で探しておりました。」


「若、其れは誠で御座いますか。」


「以前ですが、松川の窯元が来られた時に何処かに粘土が有れば助かると申され、正太さん達が山賀の山で探して要ると聞いたんです。」


「どなたか正太さんを呼びに行って下さい。」


 思わぬところから山賀の断崖絶壁で潜水船の基地を造る話しになり、其れには大量の連岩が必要だと言う。


 だが連岩を作る為の粘土は見付かったのだろうか、暫くして正太が飛び込んで来た。


「源三郎様、あっ、えっ。」


 正太は正か工藤や高野に阿波野が来て要るとは思わずに叫んだ。


「源三郎様、何が有ったんですか、皆さんが集まってるって。」


「まぁ~少しですがね、其れよりも粘土は見付かったのですか。」


「丁度ですけど、北の草地に入った所で見つかって、今仲間が掘り出してるんですが。」


「そうですか、其れで今は連岩を作って要るのですか。」


「仲間が窯を作って今は毎日、う~ん、でも何個か分かりませんが。」


「では、その連岩を落盤事故の有った所に使いますが宜しいですか。」


「オレ達もあの部分を早く補強し終わって採掘に入りたいんです。」


「では今から大事なお話しをしますのでねよ~く聞いて下さいね。」


 源三郎はその後正太に詳しく説明すると、正太は大変な驚き様で、其れこそ今直ぐロシアの大艦隊が攻めて来るとでも思ったのか。


「えっ、何でですか、今まで聞いた事も無い外国の軍艦がオレ達の国を襲うんですか。」


「私も数日前に聞かされましてね、今対策を練って要るところなんですよ。」


「でも連合国には軍艦は有るんですか。」


「其れが全然有りませんのでね、ですが我が連合国には潜水船が有りましてね、その潜水船の基地を山賀に有る断崖絶壁の内側に造る事になったんですよ。」


 源三郎は早くも断崖絶壁の内側に潜水船基地を造るんだと言う。


「だったらオレ達も早く行って掘りますよ。」


「今、げんたと後藤さん達が洞窟に入り調べておりますので数日待って欲しいんですよ。」


「でも直ぐに始めないと。」


 正太は直ぐに取り掛かると言うが。


「まぁ~直ぐにとは申しませんが、仲間を集めて頂きたいのです。」


「じゃ~今から行って来ますので、空掘りで待ってますよ。」


「ではお願いしますね。」


 正太は大急ぎで仲間を集め北の空掘りの採掘現場へと向かった。


「総司令、我々も参りましょうか。」


「勿論で、皆さんからもお話しをして頂ければ助かりますので。」


 暫くして源三郎達は北の空掘りへと向かい、正太と仲間に説明する事になった。


 今は山賀で潜水船の基地を、そして、官軍の軍港も建設中だと説明をしなければならないが、果たして、正太や仲間は理解する事が出来るのだろうか。


 そして、潜水船の基地と上野の居る地で軍港の建設は連合国、いや日本国と言う国家存亡の危機を乗り越える事が出来るのか、全ては源三郎の説明に掛かって要る。



         


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