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38 宅配便泥棒(1)

妹のマーガレットは楽しく高校生活を送っていた。週2回のボランティア活動も始めてから一年になっていた。姉のプリンセスは、妹が高校生活を満喫していることをとても好ましく思っていた。


「ボランティア活動、よく続くわね。感心だわ。そういえばハルオ君は元気?」


「元気よ。この前クッキーを焼いて持って言ったら美味しいって言ってくれてとても嬉しかったの」

どうもマーガレットのハルオ君への淡い恋心は、特に個人的につきあうとかいう段階ではないらしい。


そんなある日マーガレットが

「お姉ちゃん、宅配便が来たみたい」


 二人は湖底のシャトーに住んでいるが、湖のほとりに偽装の家と宅配便ポストがあり、そこに宅配の荷物が置かれるとコパンが持ってきてくれるのだ。


「どんな仕事も苦労があって大変だと思うけど、宅配便の配達の仕事も本当に大変よね。テキストや画像、動画とかはネットで送れるけど、どんなに技術が進んでも物体を電送するなんてことはできないでしょうから。


まあ、人手不足だというし、ドローンで運ぶなんてことも研究されてるらしいけど、どうなっちゃうんでしょうね」


と言いながらプリンセスはモニターのスイッチを入れた。湖畔の偽装の家に品物を届けた後、止めてある車に向かって女性の配達員が歩いている様子が見えた。


プリンセスはふと興味を持ち、

「カラス君、あの宅配便をしばらく追って上空からその様子を動画で送ってちょうだい」


するとカラス君から

「了解です」

という返事が聞こえた。


プリンセスは故郷を去ってこの地球という惑星に来てもう1年1ヶ月になるが、生まれ故郷とは違うことがいろいろあるので興味があるのだ。


特に人々の仕事というものに興味があった。ミルクティーを飲みながらモニターをさりげなく見つめている。


宅配の配達員の女性は時々道路脇に車を器用に停めると、車を出て後ろの荷物庫の観音開きのドアをすばやく開け、中に入って該当する品物を抱えると個人宅やアパート、マンションなどに入っていく。


高層マンションやアパートもあるので戻ってくるまで時間がかかることもある。モンちゃんが

「配達員さんは車のエンジンをかけっぱなしみたいですが、大丈夫なんでしょうか」


「頻繁に乗ったり降りたりするからいちいちエンジンをかけたり切ったりするのは面倒なのでしょう。それに短い時間だから大丈夫なんじゃないかしら」

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