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赤いタキシードの男――ヌルノ・ビーンは、手元のカード束を弄びながら、にやりと笑った。

 ジーンたち参加者の前に立つその姿は、司祭のようでありながら、道化師のようでもあった。

「――それでは、最初のゲームを始める前に、ルールの説明をさせていただきます」


 観客席が静まり返る。だが、興味ではなく、血を欲する沈黙だ。



「配られる役職は、以下の通りです。

 聖女が一人。魔女が二人。神父が一人。村人が五人。元魔女が一人」


「毎晩、一人――魔女だと思う人間を、話し合いと投票によって“処刑”してもらいます。話し合い中は暴力や殺傷行為は禁止。ですが、言葉は武器です。存分に使ってください」


 その口調は楽しげだったが、どこかで“人間を試す”ような、残酷な視線がにじんでいた。


「そして、魔女が生きている限り、他の参加者の首は日に日に締めつけられるような苦しみを味わいます。魔女だけが、それを感じない」



 ジーンは静かに観察していた。周囲の何人かはすでに顔を青ざめさせている。


「それぞれの能力について、簡単に説明しましょう」


 ヌルノが指を鳴らすと、宙に浮かぶ魔法のスクリーンに役職一覧が映し出された。

聖女

一度だけ、処刑を無効にできる。

神父

一度だけ、誰かを強制的に処刑できる。投票を無視して。

魔女

何もしない。ただ生き延びれば呪いは進行する。

村人

能力なし。ただし、人数が多い。

元魔女

最初から魔女の正体を知っている。ただし――

「魔女の名前や直接的に教えた瞬間に、死ぬ」呪いを受けている。


「カードはこのゲームにおいて、“身分証”であり、“罪の証拠”でもあります。なくせば死。偽れば死。守れば助かる……とは限らないけどね」


「ルールは以上です。ちなみに、能力を使おうとした瞬間に能力が使えない状態だった場合――その瞬間に死にます。

「それじゃあみんな10人グループ作って。」


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