序章
この辺りの銀河系は、かつて、ある特殊な能力を持った人々が支配していた。その人々は自身の想像力を現実にできる能力を持っていた。
例えばある一族は、物質の組成を想像して、自由にものを創造する(クリエイション)ことができた。またある一族は、己の体を想像した現象、例えば風に変化することができた。
そして人々にもっとも大きな影響力を与えたのは、自身が想像したものを他の人々の精神に投影して、人々を支配する(ドミネイト)能力だった。
彼らは能力を結束して協力し、この辺りの銀河系を支配していた。そしてそれらの能力を持った人々は、イマジナリーズと呼ばれていた。
しかし突然、彼らの支配は終わりを告げた。支配していた銀河系の人々を残し、イマジナリーズたちは歴史の表舞台から姿を消してしまった。その理由を知るものは誰もいなかった。
そしてイマジナリーズたちの支配が終わってから数世紀がたった頃、再び彼らが少しずつ姿を現すようになった。しかし、それはあくまでごく少数で、とても銀河系全体を支配するような規模ではなかった。時の支配者たちはその特殊性に目を付け、彼らの能力を手に入れたいと考えるようになった。
これはそんな頃の銀河系を舞台にした、あるイマジナリーズたちを主人公にした物語である。
to be continued...
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