4_ティナの話_2
ティナさんと話す為、グレイと護衛達には席を外してもらった。
さて。先ほどの事をどう説明すれば良いだろうか。
......恐らくだが、ティナさんは何か勘違いしているような気がする。
何故だか分からないが、呪がどうたらと言われた。
謎だ。
「ヨイドレ君の事、お父様から聞いたんだけど。鑑定の結果で気になることがあるの」
「お父様?」
「あ、ごめんなさい。デッブ、ブレア枢機卿の事よ」
......お父様? デッブ?
デッブの子供が、ティナさん?
うっそやろ。あれから、これ。生まれる?
突然変異か?
ティナさんは可愛くも綺麗系な感じの容姿をしている。
対して、デッブは険しい顔のぽっちゃりだ。
「私、養子なの」
そう言えば、師匠が "聖女は孤児の出" という事を言っていた気がする。
「ああ、なるほど。孤児だったんですよね」
「......どうして、孤児だった事を知っているの?」
ああああああああああ。
やべええええ、ややややああっちまってる気がする。
これ、やっちまってますわ。
「ど、どうしてって。......目を見れば、分かりますよ」
「目?」
ああああ目を見ればわかるってなんだよおおおおお。
やべえ、適当言い過ぎてる。
こうなれば意味深な事を言って胡麻化すしかねえ。
「......俺と同じ、孤独を味わった事がある。そんな目をしてますから」
ふぁああああああー
何言ってんだよおおお、おれえええええ。
「よ、ヨイドレ君......」
ティナさんはちょいと涙目になっている。
え、うっそやろ? 何とかなってんの?
なんとかなってんのかよ。
とりあえず、話を戻そう。
今ならいける気がする。
「さ、さっき鑑定の結果で気になることがあるって言っていましたが、何ですか?」
「え、ええ。ヨイドレ君のステータス、見る事が出来なかったみたいなの」
ああなんだ、そんな事か。
バグっているんだろう。師匠が言っていた通りだ。
「ただ、1つだけ項目が見えたみたい。状態が死亡になっているんだって。確認させて?」
おん? 状態が死亡?
ティナさんは「ちょっとごめん」と言って、毛布の中、俺の手首に指を添える。
......数拍程経つ。
「念のため、胸も確認させて」と、服の上から俺の胸に手を当てる。
何となくだけれど、落ち着かない。
「鼓動が、無い? 服の下から確認しても良い?」
「え、はい。お願いします」
毛布の中。
ティナさんの手が、滑る様に下へ、下へと下りてゆく。
それはちょいとくすぐったく、何処となく、いけない事をしている様に感じる。
......
手は俺のへそ辺り。
シャツの裾を探っているのだろう。
弄る手は、何処か艶めかしい。
......むずむずして、我慢ができない。
俺は堪らず、自身のシャツの裾をたくる。
そうしてティナさんの手を取り、胸へと誘導した。
なんと言うか、ちょっとドキドキする。
......いやまて。ドキドキするという事は、鼓動があるという事だ。
「う、うん。確認できたわ。脈も鼓動も問題無いみたい...... です」
「つまりは、死んでいないって言う事ですか?」
ティナさんは顔を逸らして答えない。
......なにか、あるのか?
「ご、ごめんなさい。死んでいないと思う。
でも、ステータス上は死んでいる......
そう言えば。お父様はヨイドレ君の事を人もどきって呼んでいたわ」
「そう、ですか」
多分、バグっているんだろう。
それが最初からなのかは分からない。
もしかしたら、クッコロ先輩に聞けば何か分かるかもかもしれない。
クッコロ先輩も、俺の事を鑑定していた。
まあでも、正直な所。俺の小指と同じで特に害はないのだ。
今は気にしても無駄だろう。
「......大丈夫。私がヨイドレ君の呪いをどうにかする。聖都に何か書物があるかもしれない」
「え、良いんですか?」
「うん。......だから、大丈夫だからね。貴方は、一人じゃないよ」
え。ティナさん、何故か涙目なんだけど。
謎だ。
「あ、ティナさん。グレイさんの事でお願いがあるのですが」
「なに?」
何と言ってお願いしよう......
"俺が魔物とかを倒しても、グレイがやったことにして欲しい" とか言っても、理由を聞かれるだろう。
何と言い訳すれば良いか......
......
あああ、わっかんねえ。
何とかなるだろ。
「俺が魔物とかを倒しても、グレイがやったことにして欲しいです」
「......うん。分かったわ」
え、何とかなっちゃってるんだけど。
しかも、ティナさん。更に涙目なんだけど?
謎だ。
話の展開が変わる改稿します。
勇者とその幼馴染、それと勇者の師匠が出る展開でしたが、その部分を削ります。
今後は話の展開が変わる改稿は無いと思います。
よろしくおねがいします。




