長ーい一日
最近とても思うことがある
僕は本当に心も女の子化してきているとおもう。
このまんま戻れないのかな…
果てしなく不安です。
僕と兄さんはデパートを出て、駅に向かっていた。
デパートに行く途中もそうだったけど男の人が僕の事を見ている。
「あの子可愛くないか?」
「ほんとだ!すっげー可愛い!」
話し声普通に聞こえてるぞそれに僕は男だ!
元だけど…。
悲しくなってくるなぁ。
それにすっごい恥ずかしい。
そんなこんなで僕たちは駅に着いた。僕たちはタッチ&ゴーで行く。
よく来るから定期券を買っておいたのだ。
十分位待ってると電車が来た。相変わらずすごく満員だ。
僕と兄さんはギュウギュウ詰めで乗り込んだ。僕は背が小さいから他の人に隠れるようになってしまう。
ああ嫌だなぁ。この満員。サラリーマンのオヤジの加齢臭がするしなぁ。
僕がそんな失礼な事を思っていると何かがお尻に当たる感触がした。
僕はそれが何なのかすぐに分かった。
痴漢だ!
痴漢は僕のお尻をいやらしい手つきでまさぐってくる。
嫌だ。気持ち悪い…。
初めての事だったのですごく怖かった。
僕は消え入りそうな小さい声で
「お願いします。やめてください…」
そういうけど全くやめる気配がない。
兄さんに知らせたいけど兄さんは割と遠い。それに周りにばれるのは嫌だ。
僕は俯きながら必死に堪えていた。
誰か助けて!
そう願っていると
「おい、やめろ糞変態。現行犯だな。このまま警察に突き出してやる。」
兄さんだ!
すぐに次の駅に着き、周りの人が駅員に通報してくれた。
しばらくして鉄道警察らしき人がやってきた。
「この男の身柄はこちらが責任持って確保します!」そういうと痴漢を連れていった。そうすると僕たちも駅員室に連れていかれた。僕は駅員室についてやっとホッとしたのか、涙が溢れてきた。
兄さんに抱き着いて
「兄さ…ん、怖か…った…。グズっ。すごく…怖かったよ…。」
僕は兄さんの胸の中で泣き続けている。
「ごめんな、俺がずっと側にいればよかったんだよ」
兄さんの腕の中は安心する。
「ううん、助けてくれて…ありがとう。嬉しかった」僕はまだ少し泣いている。
しばらくしてお母さんが迎えに来た。どうやら警察の人が連絡してくれたようだ。
お母さんは来るなり僕を抱きしめ、
「大丈夫?ごめんね。怖い思いさせて。もう大丈夫だからね。」
とあやしてくれた。
やっぱりお母さんの臭いは安心するな。
僕たちはタクシーで家まで帰った。
家にかえると…
お父さんが呑気にいびきをかいていた。
まったくこっちの苦労も知らないで…。いい神経してるよ。
「待っててね、すぐに夕食作るからね。」
そういうと台所に向かった。
しばらくしてご飯ができて食べ、お風呂に入ろうとした。そこで重要な事に気が着いた。
僕女の子じゃん!
戸惑っているとお父さんが
「父さんと一緒に入ろう!」
と声高らかにドヘンタイな事をいってきた。
何を考えてるんだ、このオヤジは…
「嫌だよ!」
そう断ると渋々どっか行った。
そうすると母が
「お母さんと一緒に入りましょう!色々教えてあげるから」
そして色々教え込まれた。僕にはたった30分という時間がとても長く感じられた。
改めて女の子の凄さを認識させられた時でした。
そしてしばらくして僕は兄さんの部屋を訪れた。昼間のお礼をするためだ
コンコン!
「兄さん、入ってもいい?」
そうきくと返事がかえって来た。
「いいぞ 入ってこいよ」
「どうしたんだ?」
兄さんがたずねた。
「昼間のお礼したくて…少し目をつぶって?」
僕は聞くと渋々目をつぶる兄さん。
そうするとそのほっぺに…
CHU!!
兄さんは鳩が豆鉄砲くらったような顔をしている。
「お前、何するんだよ」
「お礼だよ。ホントにありがとう。助かったよ!」
兄さんはすごく照れている。
「いいんだよ、それより早く寝ろよ。今日は疲れただろ」
まだ寝るには早い時間だったが素直に従っておく事にする。
「うん、おやすみ。」
僕は布団に入り、あれはあくまでもお礼だ。とか色々葛藤しながら眠りに着いた。