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第8話 アリス=リデルってなあんだ?

新しい、アリス=リデル。


 それってどういう意味なの?


分からない。何も解らない

 解らない、判らない、ワカラナイ。



 私は急に、目の前にいるクイーンと白兎が怖くなった。

その反動か、半歩後ろに下がる。


「アリス……。」


白兎の、哀しそうな声。


 でも、貴方はまだ私に何にも話してくれてないじゃない。


それじゃあ信用出来ないの。


 だって私は、姉にチェシャ猫と称された程の捻くれ者なのだから。



「アリス、…来てくれて有難う。」



――――――――――え?


 その声は、クイーンの声だった。


「私にとって、…アリス=リデルという存在は、愛して止まない存在だ。だから、貴女が来てくれたことが嬉しくて堪らない。それは、ここに居る白兎も、この国の全国民も同じなんだ。だから、…どうか。」


クイーンは、少し悲しそうに顔を伏せる。長い睫毛が目にかぶさる。金色の長い髪が、さらさらと肩から滑り落ちる。


「どうか…、私を、私たちを受け入れて。逃げないで。…私たちも絶対に貴女のことを愛すから。」


その声は、とても澄んでいて、綺麗で、必死で、震えていた。

 その声に嘘は、絶対無い感じがした。


私は…。私は。






私の名前は、アリス=リデルじゃ無いのに。






有素るりなのに…。





「アリス、さぁ。私の手を取って。」



え?



クイーンの言葉に従い、彼女に近づく。


 近くで見ると、彼女はまだ二十歳ぐらいに見えた。すごく綺麗な人。


その人の、さらさらした白い華奢な手を、取る。


「有難う。私はアリスが大好き。狂おしい程に愛している。だから。この国に居る限り、この国に居てくれる限り、私は無条件で貴女を愛してあげる。」


クイーンの、真っ直ぐな視線。綺麗だったけれど、どこか怖かった。


「これは、その誓い。」


クイーンはそう言うと、私の手をぎゅっと握り、キスをした。


それは、とても軽いキスだったけれど、握る力は凄かった。



 まるで、一生離れまいとしているかのような。




「さあ、アリス。これで女王との対面も終わりです。アリス。今日から貴女の泊まる部屋に案内しましょう。」


白兎が言った。

 私はクイーンから目を放すと、ノロノロと頷いた。今のだけで、とっても疲れた気がした。






「さぁ、ここが貴女の泊まるお部屋です。好きに使って良いですよ。」


 白兎に案内されたのは、クイーンとさっき対面した大きな部屋から、そう遠くない部屋。


 とっても広くて、まるでお姫様が眠るような天蓋付きの淡いピンク色のベッドが置いてある。


 個室に浴室やトイレなんかも付いていて、凄く豪華。


 やべえよ!!この部屋だけでチョッボイ私の家全てが収納できそうだよ!?

 何気に覗いてみたお風呂には、何かライオンの顔付いてるし!あれって、ライオンの口からお湯が出る奴!?あのカビとか溜まりそうな掃除タイヘンそうな奴!?

 しかもシャワーのあるところと別々に別けられているワケでッ!!すごすぎだお城オオオーーッ!!


「何かメイド等に用があるときは、このベルを鳴らして下さい。そうしたら誰かしら来るでしょう。」


 白兎が金色のベルを持って言った。

 

 ええー!?コレってあのすんげーでっかい家とかで奥様が『チリンチリン♪』と優雅に振っていらっしゃるアレですか!!?そんでもって執事とかが「奥様何でしょうか。」とかうんたらかんたらなあれあですか!?かっけー!!


「着替えはあちらに一応用意してあると思いますが…、近いうちにアリス、買いに行きましょう。」


 クローゼットを指差して白兎が言う。

 ええええ!?買いに行くって…、あれ、私専用の服とか!?すっげー!?



 ……はい。コメントの一つ一つが貧乏臭いですね。アハハハハハハハハハ。自嘲的な笑みだ。


 でもホラ。私実際あんまりお金持ちじゃなかったしね?っていうかこの反応が普通だろ!うん。


 おk。私は至って普通だ。証明終わりッ!!



そんな虚しい証明を脳内でしていると、白兎が声を掛けてきた。


「アリス。僕の部屋はここです。何か困ったことが起こったら、僕のところに相談に来て下さい。きっと助けて見せますから。」


「あ…、はい。」


白兎の渡してきた紙に簡単な地図が書いてあった。でも私地図読むの苦手だよ。うへぇ。


 あ、そっか。メイドさんとかに聞いてみれば良いか。よし。問題解決〜。





 あれ。何か忘れてる気がするよ…。






      あ。





「あの。白兎さん、聞きたいことがあるんです。」


 そうだ。私は肝心なことを忘れていた。お城に来たって言うのに。


「何でしょう?アリス。」


 白兎は、イケメンな顔にいつもの微笑を浮かべて答える。


「私がこの世界に来た以上、私はアリス=リデルなんですよね。…白兎さん、そう言ってましたけど、あれってどういう意味なんですか?」


 はーい。長い間放置プレイでスルーされてきた問題であります。

 忘れちった人は、第5話の『大空舞うグリフォン。』を読んでみてね。最初のほうにそんな会話があったから。多分。


 白兎は、その質問を聞いた途端、その微笑を引っ込めて真顔になる。

赤い目が射抜く様に、私を真っ直ぐに見詰めた。


「あの…言葉の意味、ですか。」


白兎はそう言った。


「説明するのは、難しいですが…、そうですねぇ。一言で言うと、『この国の外から入って来た少女は全てアリス=リデル』ということですよ。」


はぁ。本当に一言ですね。それだけに難解ですね。というか意味が解らないのですが。


私がポカーンとしていると、白兎は微笑を浮かべて


「それではアリス。今日はゆっくりお休み下さい。」


と言って部屋の外に出ていった。





 ・・・・・・・・・・・・・・・。



あれ?もしかして私、逃げられた?
















 この言葉の意味、この時は全然解らなかった。

何か今回いつもにも増してグダグダやん!?

 はい、おはこんばんにちわ。いつも萎びている居無屋鈴でェす☆


 はぁ、眠いんでかなり誤字脱字があると思われます。けどもうそんなの知ったこっちゃありません。

 最低の無責任作者ですね!HAHAHAHAHA☆


るり「本当に無責任よね。ちゃんと完結すんの?この話し。」

 まあ失礼な。…多分完結しますよ。

るり「多分かよ。」

 っていうかアンタ実際に喋るときは敬語だけど、心の声は物凄い毒舌だよね。

るり「いや。オマエが決めた設定だろ。」

 まぁね。書いてみてあまりのギャップに驚いたけどさ。



ではでは。眠いのでおやすみなさい。

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